まみむメモ

2007/01/29(月)20:01

加納朋子「ななつのこ」

ミステリ(255)

ななつのこ ファンレターとラブレターは、勢いで出すに限るのだ。――短大に通う十九歳の入江駒子は『ななつのこ』という本を衝動買いし、読了後すぐに作者へファンレターを書こうと思い立つ。先ごろ身辺を騒がせた〈スイカジュース事件〉をまじえて長い手紙を綴ったところ、思いがけなく「お手紙、楽しく拝読致しました」との返事が。さらには、件(くだん)の事件に対する、想像という名の“解決編”が添えられていた! 駒子が語る折節の出来事に打てば響くような絵解きを披露する作家佐伯綾乃、二人の文通めいたやりとりは次第に回を重ねて……。伸びやかな筆致で描かれた、第三回鮎川哲也賞受賞作。 あちこちでいい評判を聞いていましたが、これほどまで面白かったとは思わなかったです。 正直・・・ オレは女流作家の作品で、これ程まで強烈に印象に残る作品は無かったんですよ。 単に読まず嫌いで、あまり数読んでないってこともあるんですけどね。 しかしこれがデビュー作とは思えないほど完成度が高いですね。 文章に使われていることばがキレイというか、魅力あるというか。 連作短編としてのオチも見事で、文句なしのオススメ作品! 駒子シリーズとして続編も出ているようなので、これからじっくり追いたいと思います。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る