2009/02/23(月)22:10
加藤実秋「ホワイトクロウ」
ホワイトクロウ
スタイリッシュで、個性的なホストが集うclub indigoはオープン三年目を迎え、リニューアルを決定。ある伝手で有名インテリアデザイナーに内装を依頼した。改装工事の間、店は仮店舗で営業することになる。そんなバタバタの中、ホスト達はそれぞれトラブルに見舞われて…。ジョン太、アレックス、犬マンがプライベートで巻き込まれた事件の顛末に加え、indigoリニューアルに絡む騒動まで勃発。ますます快調なシリーズ第三弾。ホスト探偵団は、今日も夜の街を駆け抜ける。
今回はホストたちの活躍にスポットが当てられており、娯楽小説としての楽しさは前2作よりパワーアップしている印象を受けました。
この小説に出てくるホストは世間一般でイメージされているようなホストと違って感情移入しやすいですし、書き分けもしっかりできているため「これ誰だっけ?」と思うようなことが無いのも高ポイント。
ただミステリフロンティアから出ているにしては、魅力的な謎もほとんどなく、ミステリとして正直パワー不足。1作目の「インディゴの夜」のようなミステリはもう読めないのかなあ。
このインディゴシリーズは結構気に入ってるので、次作はミステリ面でもう少し期待したいと思います。