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カテゴリ:パナマ 観光 モラのふるさとサンブラス
こちらからの続きです。 サンブラス諸島、クアニドゥップ島での3日間の基本は、 太陽の向くまま、本能の向くまま、ゆったりと、でしたが、 2度ほど、ホテルのスタッフにリクエストし、クナ族が生活する島へ連れて行ってもらいました。 本場の「モラ」を見るために。 まず行ったのが、サンブラスのふたつに分かれている(と言ったと思う)「区」の 一方の「首都(首市?)」、リオ・シドラ島 Isla Rio Sidra 。 さすがに私たちが滞在しているクアニドゥップ島よりずっと大きい。 といっても、一周数キロというレベルですが。 海にせり出すように家が建ち並んでいます。 その翌日には、マキナ島 Isla Maquina (日本語で訳すと「機械島」)と ラトン島 Isla Raton (ねずみ島)へ行きました。 このふたつはリオ・シドラ島に比べるとずっと小さく、通りも狭く建てこみ、 ほんとうにゴチャゴチャした小さな島でした。 マキナ島↓ ラトン島↓ まさに私たちが泊まっているカバーニャ(小屋)が建ち並ぶリオ・シドラ島のメイン通り↓ この中でクナ族の大家族は、ハンモックで寝るのだそうです。なんて野生児。 だいたいどの島も、桟橋あたりに子供がチョロチョロ遊んでいて、 彼らが伝達係なのでしょう。 私たちが到着した日中の暑い盛り、シンと静まり返っていた村の通り(写真上)が、 「さ~あ!客が来たぞぉ~~~~~」 とばかりに、どの家からもバアチャン、カアチャンと子供達がワサワサと飛び出し、 一斉に家の前にモラを展示!!! (写真:リオ・シドラ島) 「きゃ~っ、急いで急いでっ!!!!!」 (写真:リオ・シドラ島) ということで、通りはあっという間に即席モラ売り場にはやがわり 「早く客ウチまで来ないかなぁ~~~~」 と、好奇心いっぱいに(イヤイヤ、手ぐすね引いて!?)顔を出すクナの村人たち。 (写真:マキナ島) もちろん、この逆側、私たちが歩いた後の後ろを振り返ると、 「長居は無用!!!」とばかりに、さっさとモラを撤収、あっという間に人間も家に入り、 ものの1分であっという間にもとの静けさに戻っていました。 この変わり身の早さに思わず苦笑。 あまりに即席のモラ売り場だから、洗濯物の上にそのままモラをかけて即売会!!! (写真:ラトン島) 手前のモラが気になったので手に取ったら、下からパンツがでてきました あとは、「これもこれも!!!」と手に押し込まれたモラがしっとり濡れてたり。 客が来たからあわてて干していた洗濯物を引っつかんで来たんでしょう そう、モラはもともとクナ族の女性の民族衣装のブラウスの前身頃と後ろ身頃に使う布。 それらを解体して一枚の布にして売っていることが多いのですが、 サンブラスの島々ではブラウスのまま売っていることが非常に多かったです。(上の写真参照) だから生乾きの洗濯物も売れちゃうんですが ブラウスのままだと必然的に2枚セットで売ることになり、そっちの方が賢いよね。 解体の手間も省けるし。 そしてそう、売られているモラはだいたい「中古品」「古着」です。 自分で縫い、着た後に、売る。 もちろん昔は「売る」なんていう行為はなかったと思いますが。 私が習っているクナ族の先生を見ていると、現金が必要になると持ってきて売ってるような・・・。 クナの女の子は何歳から縫い始めるんでしょうね。 典型的なクナの民族衣装を着た村の女性。 (写真:マキナ島) マキナ島にて。 子供たちも積極的に商売に参加。 小さい子達はほとんどすっぽんぽん。ちょっと大きくなるとパンツ一丁っ!!! で、だいたい先住民族というのはどの国でも、その虐げられてきた歴史からか元々の性格なのか、 非常に無愛想。 パナマシティで出会うクナ族の人々も、都会のパナマ人に輪をかけて無愛想。 なのに、サンブラスの島で出会うクナの子供たちは異様に愛想がいい。 「オッラ~!(英語のHi!)」「オッラ~!」と盛んに手を振りチョロチョロと近寄ってきます。 言葉も喋れないヨチヨチ歩きの子供まで、すっぽんぽんのままニコニコと手を振り、 愛想をふりまきまくり。 特にカメラを手に持っていた私に盛んにまとわりつき、盛んにチョッカイを出す子供たち。 屈託がなくてとってもかわいいので私も「オッラ~!」と笑顔で返すのですが、 なーんで私がこんなにモテルんだろう・・・・、と最初不思議でたまりませんでした。 が、フトしたことで原因判明。 私がかわいさのあまりカメラを向けるとすかさず、 「フォト、ワンダラ~!(写真、1ドル!)」 なるほどね、こうやって子供たちも家計の手助けをしてるのね・・・・・。 というか、すごい躾けよね・・・・・・・・。 まあ、こうしてしまったのは、ほかならぬ私たち、外国人観光客なんですが。 家と家の間の路地に置かれた、作りかけのモラ。 (ラトン島) 海を見ながら針を進めるのかもしれません。 その他にも子供たちはだいたい手に貝や木でできた素朴な人形を手にしていて、 これらもみんな「ワンダラ~(1ドル)」。。。。。。。 でも、つい買ってあげたくなっちゃうんですけどね。 ある時、6~7歳の女の子が手にしていたモラが素敵で、同行の観光客が買ったら、 すかさず隣に立っていた母親らしき女性が、他のモラをその女の子に握らせてました。 この女の子に持たせたほうが大人が持ってるより売れる!というとっさの判断!? そのたくましい商魂にただただ苦笑でした。 クナの民族衣装を着せた素朴な人形やビーズのアクセサりー、貝がらが 地面の上にかわいく陳列されていました。 (マキナ島) 因みにクナ族の「公用語」はスペイン語ではなく独自の言語の「クナ語」。 全然分かりませんでした、クナ語。 スペイン語は学校で習うそうです。 だからといって村人全員が不自由なくスペイン語を操れるわけでもなく、 一部の人を除いてほとんどスペイン語は通じませんでした。 だから子供たちも「オッラ~!」というスペイン語の挨拶を、 お金をもらう合図か何かくらいにしか思ってないのかも、とも思うと、ちょっと複雑。 リオ・シドラ島の教会。 リオ・シドラ島の学校(左側の白と青の建物)、と、バスケに興じる男の子たち。 これぞ丸太をくりぬいただけの、クナ族の小舟。 今のこの時代、こんな舟で海を行き来する人々がいるということにただただビックリ。 マキナ島の桟橋で、私たちの舟(右側)がうまく横付けできなかったので、 桟橋で釣りをしていた若者が舟を出してくれました・・・・・・・。 が、見事転覆。 椰子の実の皮の「桶」で懸命に舟の水をかき出します。 転覆したのに、だけどなんだか楽しそう なんだか「○×原始村」とかいうアミューズメントパークに紛れ込んだような、 ちょっと不思議なトリップでした。 因みにこの島々での私のお買い物は、モラのブラウスを2枚(モラ計4枚。)と、 パナマの国旗をモチーフにした子供用のモラの服を1枚。 せっかくのモラの本場(?)サンブラスではあるのですが、 ここでまとめ買いをしてしまうと、これからもしばらく続くであろう私のパナマ生活の楽しみが なくなってしまうので、ちょっと控えめに。 それにまだまだモラ初心者の私、今は「これ好き!」という直感と手の細かさだけで 選んでいるのですが、これからどんどんモラの見方も変わるかもしれないですしね。 つづく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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どんなモラを買ったのですか?ぜひ見せてくださいね~
サン・ブラス島以外にもこんなにちまちました島があったんですね。面白いです。 あとお客が来たら慌ててモラをだし、去ったらさっさと撤去ってとこも(笑) もう少し出しっぱなしにしておけば、また戻ってきて見るかもしれないのに? 諦めが早いというか面倒なのか、こういうのも観察すると楽しいですね。 (Feb 24, 2007 09:11:24 AM)
トルティージャさんの文章力は、すごいですね!
写真を拝見しながら、文章の面白さに惹きつけられましたよ! とにかく表現力も豊かだし、写真もプロ並みだし、 絶対にエッセイにして出版すべきですね! クナの女性や子供にも文明が押し寄せているのでしょうか? お客と見るとあわててモラをぶら下げて売ろうと する。お金が欲しい時だけ売るのかもしれないのですが、この頃のモラの中にピカチュウとかオズの魔法使い というのを見てビックリしましたよ! ずっとかわらないクナの人々であって欲しいです♪ ところで、「がおがおさん」のことは、残念ながら存知あげないのです。札幌の方なんですね!しかも今サンブラスに滞在中とは、なんて羨ましい~~! 私もいつかはサンブラスに絶対に行きます! それに、トルテイージャさんのお写真を見て、 「モラ広場」になにがなんでも行きたくなりました!! (Feb 24, 2007 08:44:20 PM)
けろっぱーずさん
>どんなモラを買ったのですか?ぜひ見せてくださいね~ 了解で~す(^^)v >サン・ブラス島以外にもこんなにちまちました島があったんですね。面白いです。 ごめんなさい、私の説明不足なんですが、「サンブラス諸島」であって、「サンブラス島」という名の島は存在しないと思います・・・・・。サンブラスは300以上の島で成り立っているらしいので、他にも大小おもしいろい島がいろいろあるんでしょうね。 >もう少し出しっぱなしにしておけば、また戻ってきて見るかもしれないのに? >諦めが早いというか面倒なのか、こういうのも観察すると楽しいですね。 こういうのって、中南米共通じゃないですか?いつもいつも(笑) (Feb 25, 2007 05:23:30 AM)
ebitenさん
>トルティージャさんの文章力は、すごいですね! いえいえとんでもないです。お恥ずかしい・・・・・^_^; >この頃のモラの中にピカチュウとかオズの魔法使いというのを見てビックリしましたよ! 今回もピカチュウモラ、良く見かけましたよ! >ずっとかわらないクナの人々であって欲しいです♪ そうですね・・・・・難しい問題ですね・・・・・。今やパナマシティに住んでいるクナ族も多いですし、中南米のどこの国でも先住民のことはけっこう微妙な問題なんだと思います。 >ところで、「がおがおさん」のことは、残念ながら存知あげないのです。札幌の方なんですね!しかも今サンブラスに滞在中とは、なんて羨ましい~~! そーなんですね!北海道でモラをやっている方&サンブラスへ行く、という書き込みが続いたので、もしかしたら、と。 でも北海道って、そんなにモラが盛んなんですか?暑い暑いサンブラスのモラと、北国北海道、という組み合わせが、なんだか意外な気がします。 >私もいつかはサンブラスに絶対に行きます! >それに、トルテイージャさんのお写真を見て、 >「モラ広場」になにがなんでも行きたくなりました!! その熱意なら、いつか実現しますよ!きっと! でも雨季に行くのは避けてくださいね。あの孤島でのスコールは厳しいですよぉ、きっと"^_^" (Feb 25, 2007 05:39:43 AM)
モラモラモラモラモラ
「うらやましい」の一言に尽きます。 現地で実際手にされて、以前の写真集でも、「まあ~、モラだわ」と、垂涎?でしたが、こうして写真を拝見できて嬉しいです。青いカゴ?の中のモラもいいですね ♪~。 (Jun 6, 2007 01:45:15 AM)
Lanaさん
>モラモラモラモラモラ >「うらやましい」の一言に尽きます。 ^_^; 同じようにモラを制作するのにも、サンブラスの景色を知っているのと知らないのとでは、違うかもしれませんね~。 >現地で実際手にされて、以前の写真集でも、「まあ~、モラだわ」と、垂涎?でしたが、こうして写真を拝見できて嬉しいです。青いカゴ?の中のモラもいいですね ♪~。 ありがとうございます! (Jun 7, 2007 10:44:43 PM) |
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