239733 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

日々にあらたに!

PR

X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール


Toru-san

日記/記事の投稿

カテゴリ

バックナンバー

Jul , 2021
Jun , 2021
May , 2021
Apr , 2021
Mar , 2021
Feb , 2021

ニューストピックス

Oct 31, 2015
XML
カテゴリ:ビジネス
 企業の不正は今に始まったことではないが、明るみに出る度に、当事者が責任を問われ然るべき制裁が施されても尚、依然として悪の温床を絶やせずにいる。今年に入ってからも、東洋ゴムの免震ゴムデータ改ざんや東芝の不適切な会計処理が、世間を騒然とさせてきた。そこに追い打ちをかけるように、横浜での旭化成建材の大型分譲マンション杭打ちデータ改ざんが表沙汰になった。テレビからマンションの傾斜発覚のニュースが流れた時、一瞬、何かの間違いであってくれればよいが、との思いが私の脳裏を掠めた。私自身、旭化成OBだからだ。会社を離れて16年もの時を経たが、事件を知ってからというもの、驚きとも悔しさともつかない、やり場のない気持ちを拭いきれずにいる。かつて在籍した会社への、いささかの愛着と手に染めた仕事へのささやかな誇りが、心の隅に残っている証なのだろう。

 何故こうした問題が起こるのか?事を起こせば往々にして、経営者の責任感の欠如や意識の低さ、コーポレートガバナンスや監視体制の不備、規律や管理の甘さが問われる。そこで再発防止のためには、経営者の責任を問い詰めて厳罰に処し、意識の低い経営者の首をすげ替え、社外取締役を増やすなどしてガバナンスや監視体制を万全にし、規則で縛り管理強化を図ればよいということになる。過去に問題を起こした企業では、多かれ少なかれ、こうした類の措置をとってきた。そして世の多くの企業がそれを見て他山の石とし、自らを省み自らを律してきたはずだ。しかしそれでも、不正が後を絶たない。何故か?

 私は勿論、厳罰や監視強化の有効性を否定しない。しかし行き過ぎれば時に、人心を萎縮させバイタリティを減退させる作用があっても、これだけでは不正の根を絶やすことに繋がらない。根本原因を企業風土に求めなければならないからである。免震ゴムのデータ改ざんに気づいた人は少なからずいたはずだが、何故改ざんを阻止しようとする声が大きくならなかったのか?上司の命令と雖も、何故不適切な会計処理をはねのける勇気を持つ人が主流になりえなかったのか?杭打ちデータの改ざんを見抜き、戒め正すことが何故、誰一人としてできなかったのか?疑問が絶えない。ひょっとしてそこには、不正に気づいても見て見ぬふり、上司の言うことは何でもご無理ごもっとも、仲間の仕事にはわれ関せず、といった風潮が流れていたのではないか?これらは悪を生む風土に堕することにつながる。しかし私は、どの企業においても、良心を持った人たちや、良識ある人たちが大半を占めていると思っている。それでも不正を招いてしまう温床は、悪意ある人々を駆逐できずに悪を巣くわせてしまう、病める風土にあるのではないか?

 悪を寄せつけない健全な風土とは?それは立場を越えて躊躇いも気兼ねもなくものが言い合える風土である。互いが互いの仕事にほど良い関心を持って協力し合う風土である。是々非々が貫かれ心賞必罰が根づいた風土である。信頼と尊重を基盤にして親近感の中にも適度な緊張感が保たれている風土である。進取の気風が漲り互いに切磋琢磨し組織をあげて学習を継続している風土である。等々。これらを持ち合わせ、どの企業も創業の精神を受け継ぎ、長い歳月を重ねてそれぞれ特異な企業文化を築きあげて社会的信用を獲得してきた。しかしひとつ事を起こせば、あっという間に悪しき風土と疑われて信用を失う。たまたま異分子が紛れ込んで起こした事件と思いたくもなろうが、そうではなく、何時しか悪にとって居心地の良い風土と化しているのかもしれない。もしそうだとしたら由々しきことだ。我が職場風土は健全か?全社をあげて直ちに、厳しくそして謙虚に、自らを省みる行動を起こさなければならない。

 その行動に先駆けてなすべきことがある。それは社の経営理念を改めて深く心に刻み込むことだ。経営理念にはミッション、すなわち経営目的が謳われている。トップマネジメントを初めとしてミドルからロワーに到るまで、経営の一端を担うものは誰でも、片時も達成すべき目標を頭から離すことがない。ところが目標よりもずっと大事な、経営理念に込められた目的というものがあるのに、常々それを口にすることが少ないのではないか?至極当然だが、目的は目標の上位概念である。それ故に目標達成のためには「手段を選ばず」とか「不正やむなし」では困るのだ。経営理念の精神にかなう風土づくりを行ってきただろうか?経営理念の精神が全ての人の心に浸透しているだろうか?風土づくりのための息の長い地道な活動に少しでも手を抜けば、健全だったはずの社の風土が知らぬ間にじわっと蝕まれる。手抜きの咎めは10年先、いやそれよりも、もっと先に受ける、と私は思う。

 どの企業でも経営理念に、「世のため、人のため」に成すべきこと、すなわち経営目的を掲げている。古くは、あまりにも有名な、近江商人の「三方よし」がある。「売り手よし、買い手よし、世間よし」の精神である。今にして色あせることのないこの言葉が、売り手、買い手、世間の順になっていることに、私は注目する。顧客第一主義の今は、買い手が一番先にくると考えがちだが、ここでは売り手が真っ先にくる。それは、売り手の状態が健全かつ良好でなければ、優れた製品も優れたサービスも顧客に提供できないからだ。最初に売り手ありき、次に提供物を受け入れる買い手に喜んで貰えれば、そこで初めて世間の信用を得る素地が培われる。

 不正が衆目に曝された会社は、お客様に不信と不安と損害を与え、世間の信用を大きく失墜した。包み隠さず事実を明らかにし、真相を究明して公表しなければならない。最も大事なことは、「一番困っているのはお客様である」という現実から目をそらさないことだ。罪の上塗りや泣き言は許されない。不正を働いた企業への世間の風当たりは、強くなることがあっても緩むことはない。だからこそ腹を決め、ぐっと腰を低く構え、踏ん張らないといけない。今の窮状を何とか切り抜けて生き延びればよい、というような姑息な考えの持ち主はいないとみられるが、ここで心機一転して新しく生まれ変わる、という強い意志と矜持を胸に、必ずや失った信用を取り戻すべく、毅然としてこの難局を乗り越えて欲しい。
(2015年11月1日)

ホームページを更新しました。
http://www.ac.auone-net.jp/~helloelm/






最終更新日  Feb 28, 2016 09:07:22 AM
コメント(0) | コメントを書く
[ビジネス] カテゴリの最新記事


カレンダー

お気に入りブログ

今夏、カレー+チー… New! machiraku_hokkaidoさん

【天風先生金言・至言… New! おぎゃりん☆さん

夏花色のトロピカル… New! 萌芽月さん

気温はそれほどでも… New! mogurax000さん

令和3年も半分が過ぎ… 案山子の屁さん

丸サンの子育て日記 marusan2629さん
魚の絵しか描けませ… 魚年画伯さん

コメント新着

 佐藤徹@ Re[1]:一年の計は元旦にあり(01/04) 案山子の屁さん >明けましておめでとうご…
 案山子の屁@ Re:一年の計は元旦にあり(01/04) 明けましておめでとうございます。  今年…
 ペット総合サイト@ アクセス記録ソフト 無料 楽天 アクセス記録ソフト! http:/…
 案山子の屁@ Re:白と青の世界(1月19日)(02/14) 白と青の世界・・・素敵ですね、一度見に行き…
 くーる31@ 相互リンク 突然のコメント、失礼いたします。 私は…

© Rakuten Group, Inc.