夏!北の大地(10)
麦稈(ばっかん)ロール緩やかにカーブを描く丘を彩り夏の陽に照って金色に輝くパッチワークには、巨大なロールがあっちにゴロゴロこっちにゴロゴロ。これもまた北海道ならではの風景。車で走っていて目に入れば誰でも思わずブレーキを踏むことでしょう。直径2メートルもあるロール。どうやって出来るのだろう?と思うその瞬間、畑を縦横に駆け巡る農機から巨大なロールが転がり出るのを見ました。恰も恐竜が巨大な卵を産み落としたかのようです。麦稈(ばっかん)ロールです。麦稈とは麦藁のこと。農機の名称はロールベーラ。麦を収穫した跡に残った茎を掻き集め、カットして巻き上げるまでの作業を、一人でやってのける優れ者。ロールは、牛や馬などの家畜の寝床に敷く寝藁なのです。