【乱した敗戦国を語り継ぐ作品】

原爆投下とソ連参戦により、日本はポツダム宣言を受諾することとなりますが、無条件降伏に納得しない一部の軍人たちは、玉音放送を阻止するためにクーデターを計画。日本のいちばん長い一日が、こうやって始まりました。
　ドラマは、軍の上層部にカメラを向けて、降伏が目の前に迫っている軍人の右往左往を描いています。それは、日本の降伏は確定しており、その後の軍隊は組織にあらず、軍人たちが独断専行で動いているという滑稽さをも感じることができます。
　東宝8.15シリーズの作品ですが、戦後史を紐解く上で貴重なドラマであり、混乱した日本の終戦を巡る長い一日を語り継ぐ作品です。