2005/07/18(月)17:24
「裏山の宇宙船」 笹本祐一
おっ、おらも、裏山さ行って、宇宙船さ掘ってくるべ。
ネコミミ!?ネコミミ!?ネコミミ!?
まあ、夏休みと言えば、海、山と同じくらいメジャーなのが、発掘!?
とにかくただひたすらにUFOを掘り起こすお話です。
マジ?
ソノラマ文庫創刊30周年企画で、笹本祐一さんの作品の復刻なんですけどねぇ、完全版とか、永久保存版とかそんなのを無視して、買ってしまいました。
笹本祐一さんの事は、何一つ知らないんですよねぇ・・・、エリアルの人?
まあ、放電映像さんのイラストだけで買ったんですけどね。
とにかくこの人はネコミミを描かせれば最強だと思いました。
イラストに吊られて買ったけど、こんな名作に出会った幸運に感謝したい。
とにかく面白かった。
墜落した宇宙船らしきものを発掘するなんて、浪漫じゃないですか、男の浪漫ですよ!?
それに、メインとなる、民俗伝承研究会のメンバーがこれまた個性的で予測不可能。
とにかく何が起こるか分からなく、文のツッコミで、崖から転落する昇助とか、町を一気に停電にしたり、大雨を降らせたり、化け猫騒ぎを起こしたり、もう、やることなすことハチャメチャすぎで実に楽しい作品でした。
ヒロインが暴力型、コレは素敵な要素です。
むしろ、幼馴染なんですけど、田舎という環境ではそれは要素でも何でも無いんですよね、残念。
旧版は1994年に刊行されたと言われても、古くさくないし、むしろ、田舎という雰囲気が何というかノスタルジックでたまらない。
むしろ、何時までも変化しない田舎のイメージだから、10年も前の小説なのに古くささを感じさせないだけでしょうが、やっぱり田舎は良いですね。
しかし、天人伝説が、天人化け猫伝説に切り替っていたのは驚いたというか、ビックリでした。
天女の羽衣に一体何をミックスしたんですか?
どんな昔話なんですか、無茶しすぎですよ・・・。
でもとにかく、田舎、田舎、ビバ田舎!!
田舎で暮そう、田舎サイコー!?
裏山の宇宙船
著者:笹本祐一
イラスト:放電映像
出版社:朝日ソノラマ
発行年月: 2005年 06月
サイズ:新書 / 427p
本体価格:1,100円 (税込:1,155円)