遅刻
目白駅周辺は、実家への往来に車で通ることはある。駅に降りる事はめったにない。目白通りを、学習院の塀にそって延々と歩いた。塀の尽きたところに千登世橋がある。これは陸橋で下の明治通りと立体差している。 車なら千登世橋の手前をぐるりと回りこんで明治通りに入るのだが、歩行者用には、橋の際に階段がついている。階段を下りて気がついた。道路の向こう側の階段を使うべきだったのだ。小便臭い階段を上がって、向こう側へ渡った。 階段を使う人はあまりいないのだろう。降り口には自転車が何台も置いてあった。さて、道路に面しているという目標の建物に見当をつけて歩き始めた。数分で異変に気付く。 めざす建物との間は深い溝があってフェンスがある。私は、反対方向へ移動しつつあると思った。 会場の友人に電話を入れて、ことなきを得たが。初めての場所へ行く時は、慎重に時間を計って出かけなければいけない。会場では、粛々と事が始まっていた。