プチ・トリアンにはイギリス式庭園を基調に曲がりくねった小道や泉、滝などが配置され、様々な彫刻が飾られていました。小島には薔薇が植えられ、中央には古代ローマ風の「愛の宮殿」と呼ばれる小さな建物が建てられました。小高い丘の上にはベルベデーレと呼ばれる八角形のあずまやが建てられ、その周りには四組のスフィンクス像が置かれていました。そして最後の仕上げとして、木々で覆われた岩山の中に洞窟が作られました。この洞窟の脇には小さな滝があったために、秘密の話しをするには最適な場所でした。洞窟の内部には苔が厚く生えていて、そこに腰を下ろすと、誰にも邪魔されずにのんびり過ごすことができました。マリー・アントワネットは、このプチ・トリアンでくつろいでいるときだけが、安らぎを感じる時間でした。気候のよい季節には宮殿内の住居を離れ、こちらで過ごすことが多かったそうです。プチ・トリアンでは、王妃にすべての権限が与えられており、国王といえども単なる客として迎えられることになっていました。庭園には「王の命令によって」という言葉ではなく、「王妃の命令によって」という言葉が記されたプレートが置かれていました。
規模の大小、コストの多寡はともかく、自分のプチ・トリアンを持つことは、ストレスに負けないための一つの方法かもしれませんよ。あなたのプチ・トリアンは何ですか?
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Last updated
2004.03.28 02:45:58
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