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カテゴリ:あ行の作家
伊良部、離島に赴任する。そこは町長選挙の真っ最中で…。 「物事、死人が出なきゃ成功なのだ」直木賞受賞作『空中ブランコ』から2年。 トンデモ精神科医の暴走ぶり健在。 (「BOOK」データベースより) すごくお久しぶりの伊良部先生。 今回は、ちょっと趣向が変わっていましたね。 4編中3編が、どう考えても、ナベツネ・ホリエモン・黒木瞳…。 モデルがモロバレで、クレームとか来ないんだろうか、 とちょっと心配になったくらいです。 個性の強いご本人達を思い浮かべながら読んでしまったせいか、 伊良部先生のキャラのインパクトがやや弱めで、 「あれ?こんなもんだったっけ?」と感じてしまいました。 ただ単に、『伊良部慣れ』してしまっただけかもしれませんが…(笑) 伊良部先生の言動は、とんでもなくて笑っちゃうんだけど、 ハッとさせられることもしばしば…。 今回特に『は~』と思ってしまったのが、ナベツネ(っぽい人)のお話。 パニック障害で暗い場所と狭い場所で発作が起きてしまうナベツネ(仮)さん。 とうとう車の中でも発作が起き、「もう車にも乗れなくなってしまった」 とショックを受けていたところ、伊良部先生のひとこと。 「簡単じゃん。オープンカーにすればいいんだよ」 『子供かっ!』って感じの提案なんだけど、なんか『すごい!』と思ってしまった。 ほんと、実にシンプルに物事を捉えているんですよね。 物事は難しく考えれば考えるほど、基本的なことが見えなくなってしまう。 大切なことは、実は足元に転がっていたりするんだよー、って 教えてもらえたような気がしました。 もちろん伊良部先生にはそんな気、サラサラないでしょうけど…(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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