前回の続きです
チベット死者の書を読む3ー亡くなってから早いうちに悟りを目指す
さて、七日目になると、持明者の神群が導きにやってきます。
この「持明者」というのがよくわからないんですが、
いうのは「明」=「呪」=「真言」ですから、密教を保っている
神ということでしょうか?
いわゆる仏教に帰依した神々(守護神)とは違うようです。
その登場の仕方が恐ろしい(ーー;)
「顔には笑みを浮かべ、半月刀と血にあふれた椀を持って
舞踏しながら・・・」
これは怖いだろう(◎_◎;)
一方で怖気づかせないように、畜生道への薄明かりが現れる。
「顔には笑みを浮かべ、半月刀と血にあふれた椀を持って
舞踏した神」
と比べると、畜生道へ引き込まれるのもやむを得ない(ーー;)
八日目になると今度は忿怒尊が登場します。
三つの顔を持ち、手は六本で四つの足を持ち、目は九つ。
人間の頭蓋骨で頭を飾り、身体を黒蛇と生首で飾る。
女尊は人血で満たされた椀を捧げ持つ。
日本の忿怒尊である、不動明王などとは比べ物にならない
おどろおどろしさ(◎_◎;)
恐れてはいけない。おびえてはいけない。おののいてはいけない。
実は大日如来が姿を変えたものだといわれても恐れるだろう。
九日目になると血をすする金剛部の忿怒尊。
十日目になると血をすする宝部の忿怒尊。
十一日目になると血をすする蓮華部の忿怒尊。
十二日目になると血をすする羯磨部の忿怒尊。
これは序章です。
十三日目になるとガウリー八女神とピシャーチーというのが
現れますが、これがまた怖い。
あらゆる方角から、このような神々が現れる。
右手には死体でできた棍棒を持ち、右手には血を満たした椀。
右手には内臓をつかみ左手で食らいながら
左手に血を満たした椀を持ち、右手の金剛杵で
かき混ぜ飲みながら
人間の頭と胴体を引き裂いて右手で心臓を握り左手で
食らいながら
口の中に死体を咥え
左手には内臓食らい血をなめながら
大きな死体を肩に背負い
しかもピシャーチーというのは獅子・虎・狐・狼など
動物の頭を持っていますから余計怖い(ーー;)
さらにこの大きさ、小さいもので人間の十八倍といいますから
30メートルぐらいですかね?
中程度で須弥山ほど、須弥山は8万由旬といいますが
1由旬は7キロぐらいですから、56万キロ(◎_◎;)
地球から月まで38万キロですから、その1.5倍くらい?
体の大きなものは、大空と同じくらいといいますが・・・
大空?ひょっとして風輪の厚さ?
風輪の厚さは160万由旬といいますから、1120万キロ
ここまでくると大きさが思いつかないですね(*^_^*)
これらを恐れてはならない。というものの・・・怖すぎる。
これらが自身の意識の働きであることを悟るべきと
書いてあるのですが・・・
十四日目も同じようなものです。
この忿怒尊の一群は悟りを得ないと閻魔(大王)に見えるという
閻魔(大王)は手には死者の善業や悪行を記録した杓を持ち
「打ちのめせ」「殺してしまえ」という声を発し
死者の脳をすすり、頭と胴を引きちぎり、内臓を食らう。
死者の善業や悪行を記録した物を持っているのは日本の閻魔様?に
近いですが、それ以外は恐ろしい。
しかも日本は三十五日に登場しますが、十四日目とは早いですね。
チベットでは死にたくないかも(ーー;)
続きます。