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テーマ:統一運動(71)
カテゴリ:第1章
各界反応「6カ月を超えられない」
ワシントン・タイムズ創刊の報道は、アメリカだけでなく全世界を驚愕させた。 驚きの焦点はワシントン・タイムズという新聞それ自体ではなかった。「誰がやるのか?」ということであった。それが言論界の人士でもなく、アメリカで知られた財閥でもなく、韓国から来た文鮮明師だと知ったとき、彼らは開いた口がふさがらなかった。 「レバレンド・ムーンが? あの人が……」 世界の言論界はこの事実を知って、千通りも万通りも別々のことを推測した。 アメリカの最初の表情は、「冗談はよせ!(It is a joke! A big joke!)」というものであった。 「レバレンド・ムーンがワシントンに新聞を作る? その上、ワシントン・ポストと対抗する! とんでもない話だ。出版業界の巨星タイム・ライフ社がやって破産したのに、それをレバレンド・ムーンがやるとは。冗談にもほどがあるだろう」 これがアメリカの最初の印象であった。 ある言論分析専門家は、テレビの全国放送プログラムで「この新聞は六カ月を超えられないでしょう」と予言した。「見てみろ。私の言葉が外れるか!」といった風である。 アメリカのもう少し慎重な世論は、文師が自分の教会の宣伝のために作った新聞だろうと推測した。彼らは、ワシントン・タイムズは総合日刊紙ではなく、一教派の宗教新聞だと考えて過小評価したのである。したがって、宗教紙ならばその教会の宣伝記事だろうから、そんなものを誰も読むはずはないので、その新聞は結局は門を閉じることになるだろうという結論である。 三番目に広まった見解は、文師がどんなに金持ちだといっても、経済的に合わないことであるから、その意味で「六カ月も持ちこたえられない」という予言は適切だという経済論であった。「文師が虎のしっぽをつかんだ。どうなるか見てみよう」<3>という懐疑的な見方であった。 事実、アメリカで新聞を作るには天文学的な予算が必要である。だからこそ、アメリカ有数の財閥がすべて、「首都ワシントンDCの日刊紙」という魅力を感じながらも、到底採算が合わないという理由で放棄したのではないか。 *注 <3>虎のしっぽをつかむ 「虎の尾を踏む」の韓国的な言い方。一度虎のしっぽをつかんだら、驚いた虎に襲われないようにするために、最後までしっぽをつかんだまま離せなくなる、という含みがある。ここでは、一度新聞事業を始めたら次から次へと莫大な費用がかかって泥沼に陥るだろう、ということ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年11月21日 11時15分55秒
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