映画 「博士の愛した数式」
先日、テレビで放送した「博士の愛した数式」を見ました。とてもいい映画でした。数学博士が事故にあい、記憶が8時間しかもたない という障害を負ってしまいます。その博士と家政婦、家政婦の息子との心の交流を描いた作品なんですが...もうね~びっくりなんですよ、数字って、数字って~~ミラクル! ロマン!!『友愛数』なんてあたたかい数字があるなんてしらなかった。220と284 がそのひとつなんですよ。220の自分自身を除いた約数、1,2,4,5,10,11,20,22,44,55,110で、全部たすと284となる。一方、284の自分自身を除いた約数は、1,2,4,71,142で、和は220である。 異なる2つの自然数の自分自身を除いた 約数の和 が、互いに他方と等しくなるような数をいう。なんですよ~「友愛数」なんて呼び方も素敵じゃないですか。博士は数字を愛しているんです。素数は1と自分以外の数字では割り切れない数ですね2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29, 31......無限に続きます 素数は独立自尊であり孤高を守り抜くオンリーワンの数。「いさぎよい」と言って博士がこよなく愛している数なのです。…博士は家政婦親子との交流が深まるほど記憶が8時間しか持たない自分に苦悩します。そうして、自分の生き方を自分の好きな数式にあてはめるのでした。それは eiπ+ 1 = 0 π=円周率 3,1415・・・・i= imaginary number ...虚数e=ネピア数 πと同じにどこまでも続く無理数無限の数、虚数がくっついてもどうにもならない、つながらない...でも、そこに一人の人間がたったひとつ足し算をすることでゼロになる、つまり無になる...。「失うものはなにもない……。ただあるがままを受け入れ、自然に任せきってひとときひとときを生き抜こうと思う...」そう博士はつぶやきます。もちろん、私はこの公式がはっきりとは理解できません。でも...感覚的に「うわ~~っ」て思います。博士は直観を大切に、感じることが大事...というのです。数式には暗闇に光る一つの星の美しさがある...というのです。ものすご~い、ある意味ショックです!!数学には感性があるんですね!そして博士のこの上ないやさしさ...家政婦さんや息子の、人を思いやる気持ち...ちょっときれいに描きすぎ?って感じもありますが、映画っていいんじゃないでしょうか、これで...。原作はもう少し違うのかもしれません。原作者小川洋子さんの作品は芥川賞の「妊娠カレンダー」しか読んでませんがこれは、ストーリーは好きでなかったですが、みずみずしい感性で、一気に読んだ記憶があります。小川洋子さんは海外でも人気があるようです。「博士の愛した数式」もぜひ原作を読んでみたいと思いました。映画も何度もみたい。特に家政婦の息子が教師となって教壇にたち、生徒に博士との思いでを語りながら数のおもしろさを教える場面が秀逸です。 中学でも高校でも数学が嫌いで0点取ったことがあったな~。 (アラネアの告白)