2975449 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

専業トレーダー DaTsU

相場に逆らわず

弱気にて売り方に向く時、了見違い、少々ずつ不利運になることあり。売り
平均せんと上げかかる米を段々売り込むことあり、はなはだ心違いなり。相場
にさからい宜しからず、慎むべし。買い方の節も同じ心持なり。思い入れ違い
は早仕舞い、行き付きを見るべし。

 「相場が弱いと思って売った時、思惑がはずれ、少しずつ損が膨らんでくる
ことがあります。難平売りをしようと思って上昇トレンドにあるものを売り上
がっていくことがありますが、とんでもない勘違いなのです。相場の流れに逆
らうのは良くないことで慎むべきことです。買いの時も同じです。もし思惑が
外れたときは早々と手仕舞い相場の方向を見直すことが大切なのです。」

 という意味ですがこれは実際にトレードをしていると往々にして陥りがちな
ことです。最初から計画的に、たとえば120円まで下がるかもしれない、でも1
20円を割り込んだら100円を割り込むところまでは下がるだろう、というよう
に考えて120円でまず買って、100円まで下がればもう一度買う、というような
買い方であればいいのですが、闇雲に今120円で安いから買おう、また下がっ
たから買おう、といった買い方ですともしその後、相場が戻ったとしても資金
効率も悪く、なかなか儲からないのです。120円が底値と思って買って、もっ
と下がってしたまった場合は上げ相場になると思って買ったのであればすぐに
でも手仕舞い、底値を確認してから再び110円とかで買うことも出来るはずで
す。資金効率の面からいっても相場に逆らうことは儲けを少なくすることにも
つながりますし、資金を長いこと寝かしてしまうことになりそうです。

 また、中勢(中期のトレンドで)上げ相場であるときにいくら日計り商い
(一日のうちに売り買いの決済をしてしまう取引)だからといって売りから入
ると買いから入るよりも儲け難く、中勢下げ相場の時に日計りでも買いから入
ると儲け難いのも相場に逆らっているからに他ならないのです。


 人の商いをうらやましく思うべからず。但し、うらやましく思う時は、その
時の相場の位を弁えず、ただ羨ましく思う心計りにてする故、手違いになるな
り。

 「他人の商いを羨ましく思ってはいけません。羨ましいという気持ちをもっ
て相場に臨むと相場の動きを見ているのではなく、ただ、『羨ましい』という
気持ちだけで売買するので、間違えになるものです」

 これは「相場に逆らう」というわけでもないのですが、「相場と関係のない
ところ」を見て相場を語っているようなもので、相場が全く見えていない中で
闇雲に「羨ましい」ということだけでばたばたしている状況です。相場の動き、
方向性を勘案してタイミングを計り、相場に乗らないと儲かるのは難しいとい
うことです。


 腹立ち売り、腹立ち買い、決してすべからず、大いに慎むべし。

 「腹を立てて売り、腹立ち紛れに買うような取引は絶対にしてはいけません。
絶対に慎むべきです。」

 人が大儲けをした話を聞いて自分も慌てて相場に参加したり、買っても買っ
ても上がらないものだからといって腹立ち紛れに今度は売り方に回ったり、と
にかく相場の流れを見ないで自分の都合だけで相場に参加すると往々にして損
ばかりするものです。損をしたからといって腹立ち紛れに売買をするとまたし
ても損をする、といった状況に陥ってしまいます。常に冷静に相場の流れを見
て相場に参加すると言う心がけが必要、ということです。


 どうも投資がうまく行かない、と言う人は、得てして相場に逆らっているこ
とが多いのではないかと思います。相場にうまく乗っているつもりでも、流れ
が既に下に向いているのに気付かずに買い向かったり、売り場を探すべきとこ
ろで「まだ、少しは上がるだろう」などとスケベ心を起こして高値を掴んだり。
相場の流れを冷静に把握しておけば買い値より下がっても次の手が打てるし、
慌てて投げることもないのです。相場の流れを掴み、その流れに乗ることが儲
ける秘訣といえるでしょう。相場は人の勝手には動いてくれません。「天然自
然の理」(三猿金銭秘録)で動いているものです、常に冷静に相場を見ていた
いものです。今週は相場にさからってはうまくいかない、ということを中心に
見てみました。


© Rakuten Group, Inc.