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ヨーロッパ、ドイツワインについてのいろんなこと

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JUMI

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2015.01.31
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こちらのブログはなかなか更新できていません。
今回の記事は、フェースブックで投稿したものをより読み物として読みやすいように少し編集したものです。
ビオについて書いたことはなかったと思うので、ドイツのビオがどういうものなのか、筆者がどう思考えているのかを少しでも感じていただければと思い投稿しました。


ドイツワインサークルのセミナーのお手伝いをしました。テーマはドイツのビオです。
今の4ドイツワインを知ってもらおうとドイツワインに特化したセミナーを毎回やっている会ですが今回も13名の方が参加していました。主に熱心なワイン愛好家の方が中心で、質問や意見で深い部分も取り上げることも多い回でした。

写真 (83).JPG

他の国の自然派といわれるワインとは異なる印象だったという声が多く、ドイツワインのイメージをつかんでいただける良い機会になったのではないかと思います。値段が高くなく気軽に飲めるものが多いというのがドイツのビオの特徴といっても良いかもしれません。
いわゆるビオ臭さがないという意見も多かったです。マーケティングや価値のためにビオにしているのではなく、良いワインにするための方法がビオだったから、というところにその違いが表れるのかもという意見もありました。

僕自身の感想としては、参加された方と異なる感想かもしれませんが、土壌と品種がビオに向いているものがあり、それらをうまくとらえて成功している、ということを感じました。ビオに力を入れているのはバーデンやラインヘッセンが多いのですが、それらの土壌とやわらかい味わいになる品種がビオ栽培に向いていて、ビオ栽培にするとより良い味わいになる、ということを感じました。ラインヘッセンのとてもきれいでやわらかい味わいのジルヴァーナーが一番わかりやすい例だったかもしれません。
バーデンの最も南で造られいるグートエーデル(シャスラー)はビオという枠は関係なしにおいしいと思えるものでした。無添加のお弁当が出ましたが食事に寄り添いやすかったですし、テーブルワインとして高くない値段ですし。こういったワインはビオ栽培にむいているというのがよくわかりました。
 僕は今回の味わいとは少し異なるワインを僕がやっているヴァインベルクとして取り扱っていますが、それでもやさしい味わいというのは一緒で、それはビオに認定されているかどうかは関係なく(畑の条件などによりビオ団体に申請していないでビオの栽培をしている生産者はドイツにたくさんあります)、心をこめて作っている造り手の気持ちの問題でそういう味わいになるというのも少し確信を持てました。味わいとして異なるのはリースリングやシーファー土壌という部分ですが、それでも僕が好きな生産者のリースリングは食事にも合わせやすいしやわらかい味わいです。

今回のセミナーの最後の2本は自根というテーマで出たモーゼルとザールのシーファー(粘板岩)土壌のリースリングでしたが(ビオ栽培をしています)、やや固めで食事とは少し合わないかなと思いました。こういうワインも多いので南のほうのリースリング以外の品種のほうがビオに向いているとも言えます。ただ僕がある扱っているワインのようにビオの機関に認定されていなくてもやさしい、やわらかいシーファー土壌のリースリングワインは存在します。またファルツは上質な畑は平地ということもありビオの認定をとっている醸造所も多いのですが、これらの地域はシーファーではないこともありビオ栽培でも自然な味わいとなり向いているのはと僕は考えています。

SO2(亜硫酸)についての話題にもなりましたが、酸や長期熟成という部分を考えているリースリング(特に残糖があるもの)には多少添加されているのはしょうがない、ということは話をしていたので参加者は理解していただけたのではないかと思います。必要だから入れているのです。それでも体質的にダメな方は赤やその他の品種を飲む、ということをすすめていました。

農薬を必要としないものにするために品種をかけ合わせてビオに適した品種にしたというPiwi品種のワインも2種類ありました。レゲントもそうですが今回はヨハニターです。
参加者の感想でこれらのワインには違和感があると言われた方がいました。僕も同意見で、自然栽培をするために人工的な知恵で造られたものは違うなあと思ったのです。自然を尊重して造っているものこそが、基準をクリアしての認定うんぬんではなく一番大事だということを僕はこのことから感じました。
とはいえこれらのワインも食事には合わせやすいとは思いました。

ふだんはあまりすすんで飲まない産地や品種も多かったので僕自身も大変勉強になった会でした。
自分が今後ビオのテーマの話題について会話する時のヒントもつかめました。冒頭で書いたようなことを軸にして話すとよいのかなーと思いました。ビオという肩書ではなく、これらのワインの味わいとしてドイツワインを広めるためのひとつの武器になると思いました。

 






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最終更新日  2015.01.31 07:53:05
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