ダイデスハイムのグローセスケヴェックスの試飲とブランチを楽しむ会
ワイン産地ファルツ地方の真ん中ノイシュタットからデュルクハイムには銘壌ワイン畑が続き、ワイン街道といわれる道路のまわりにワイン畑がずっと広がっています。電車もこのルートを走っているのでアクセスも楽です(駅から村まで離れている所もありますが)。その真ん中くらいに位置するダイデスハイムDeidesheimはまわりに銘壌の畑を多く持ち、この街にはブール、バッサーマン・ヨルダンというような著名な醸造所がたくさんあります。このダイデスハイム周辺の醸造所が集まった試飲会があるというのをネットで見つけたのでこの街にきました。街自体は小さいのですが、ワイン産地の中心といった雰囲気は感じました。醸造所を訪れるのもプランに含めているドイツワイン好きの人でファルツを訪れる人は一度は必ず訪れるべき場所だと思いました。試飲会の会場はヨルダンの併設のホテルのレストランでした。システムをよくわかっていなかったのですが、レストランのテーブルに案内され試飲会の時間まではバイキングの食事をとる、ということみたいでした。ランチではなくブランチといった趣旨なのですが、けっこう豪勢でした。 このソーセージの山が一番わかりやすいと思わず撮っちゃいました。そして一時間くらいしてから、地下の試飲会会場に行くことができました。この試飲会はAcham-Margin,Bassermann-Jordan,Josef Biffar,Von Buhl,Mosbacher,Georg Siben Erben,Von Winningの6醸造所が参加していました。ワインは辛口ワインの最高峰グローセスゲヴェックスのみで23種類のGGを飲むことがでできました。地下のセラーのようなところで行われました。途中でみなさん上のレストランの席に戻って食事をとったり談笑してるので試飲会会場にはこのように人がほとんどいなくなっていて醸造所の方は退屈そうでした。肝心のワインですが、今回の旅まで僕はファルツのワインはあまり飲んでいなかったので、畑や醸造所の特性なんていうところまでは知る由もなかったので、実際に飲んで感じたこと、違う醸造所の同じ畑(その逆も)の飲み比べて思ったこと、というのが主体となりました。また、ここで気に入った醸造所を次の日に訪問する、というのも目的でした。2009年産が主体なのでポテンシャルを発揮するにはまだ時間のかかるものも多く、その時においしいと思ったものは多くはなく、またこの産地の経験が少ないのでどう変化するかの想像ができないものが多いというのは残念でしたが、そんな中でも収穫はありました。ブールのReiterpfad(ルッパーツベルク)は07と09の二種類があり、どちもおいしくてさらにその違いが興味深ったです。07はヴィンテージの特性からかでフルーティだったのですがそれが時が経ちやわらかさが増しているような感じがしました。同様にAcham-MarginもPechstein(Forst)の畑のが08と09があって08が深みがあって好きでした。そして今回の一番の収穫はVon Winningでした。三種類あった2009年産のどれもが好印象でした。同じ畑の他の醸造所よりずっと安いし、味も好きということで次の日に訪れるのはここに決定となりました。そのレポートは後日書きます。ここは前までDr.Deinhardと名乗っていたのですがどうして変えたかということも後日書きます。この試飲会の他のGGとは全く異なる系統の味わいでなおかつ好きだったのがルッパーツベルクのSpiessでした。僕が今までに飲んだことがあるようなファルツらしいと僕が感じている複雑さ、後から抜ける感じがあって親しみやすさも感じる味わいながら上品さもある辛口ワインに仕上がっているとことにすごさを感じました。Langenmorgen(ダイデスハイム)はここで色々とファルツのグローセスゲヴェックスを飲んで持ったイメージを代表するような味わいでなおかつ質が高いと感じたのでした。この他にはヨルダンのKalofen(ダイデスハイム)が好印象でした。透明感があってエレガントでした。数年したらもっとよくなるという予感もしました。ヨルダンのポテンシャルの片鱗を感じさせてくれる一本でした。とこうやって書いても伝わりにくいことしか書けないです。すみません。ですが、予備知識がなくても数を飲んでみるとわかることっていうのは確実にあって貴重な経験となりました。この会はワインを飲みながら食事を食べる、というのではなく別々、というのが面白かったです。地元の人たちの交流の場、生活の一部としての娯楽のひととき、といったかんじの会でした。50ユーロくらいだったのですが、食事もしっかりとれてGGをたくさん飲めたので高いとは思いませんでした。ファルツ編はまだまだ続きます。