レイルパスは得なのか?
来月またヨーロッパに行くのですが、鉄道パス(フリーパス)をどこで使うかを悩んでいました。今回交通費が高額になる国はフランス、ドイツ、ベネルクス(ベルギーとオランダ)なのですがその中のどこでレイルパスを利用するか迷っていました。その結果は後で書くとしてまずレイルパスのメリットとデメリットを書いていきます。ヨーロッパのレイルパスとは何かというのを一から書いていくと膨大な量になるし意味がないのでわからないことがある人は公式サイトや旅行会社などのページで見てみてください。僕はHISの鉄道のページでよく調べています。とにかく何ヶ所もまわってみたい、という人にはレイルパスを利用することをおすすめします。特にヨーロッパ中の有名な都市を巡るなら使うべきです。でも長距離で1,2回しか利用しない場合なら個別の区間で乗車券を買ったほうが得です。なぜならレイルパスはとても高い値段に設定してあるからです。旅行する時はだいたい近い都市を辿りながら進んでいきますよね。そうすると実はあまり交通費がかからなかったりします。そしてレイルパスは使う日数によって値段が上がっていくので短い区間で数日使うとなるとわりにあわなくなってくるのです。区間ごとの値段はユーレイルのHPや各国の時刻表検索で調べられるので(全ての区間ではありませんが)どっちか得か計算してみるとよいと思います。ユーレイルパスは切符を買わなくても乗車することができるのでラク、と謳っていますが実は現在ではそんなことはありません。けっこう嘘です。TGV、タリスなどの特急列車や寝台ではパスを持っていても指定券や追加料金を払わないと乗れないので長距離列車の大部分は料金は少ないにしても窓口で券を買う必要があるのです。なのでレイルパスさえもっていれば何でもすぐ乗れるということではないのです。それにタリスなどを多用するとパスの値段以外にもかなりの値段がかかることになります。でも何国かまたいで運行されているECやドイツの新幹線ICE(一部の区間では追加料金が必要です)はそのまま乗れるのでそういう区間だけ使うのであればレイルパスだと便利です。何しろ大都市の窓口は一時間待ちは当たり前なので(特にバカンスシーズンは大変です)。また、ICなどの中距離もそのまま乗れるのでちょくちょく乗る場合も便利です。ICなどの特急は国によってはふつうに切符を買うときは割高になるので(日本では当たり前のことなのですが)レイルパスを特に感じます。それに自動販売機でも高額紙幣が使えなかったりクレジットカードも日本のカードは使えなったりするのでレイルパスは楽です。ドイツでは10ユーロ札までしか使えないことが数回あってかなりいらつきました。この料金と利便さを考慮してレイルパスを使うかどうか迷ったのですが、今回はドイツとベネルクスでパスを使うことにしました。数年前までは二カ国のパスというのは存在しなかったのですが今は隣接する2カ国がセットになってるパスも売っているのでジャーマンアンドベネルクスパスというのを使います。決めた理由は、ドイツではドレスデンとフランクフルトの区間で寝台を使うので高額になることとライン川、モーゼル川の地域でワイン醸造所巡りをするのでちょこちょこ切符を買うのが面倒なこととそれなりの値段になるからです。ベルギーではトリアーからブリュッセルへの移動で一万円近くになるのとブリュッセルからオステンド、ブリュージュの北海方面の往復に使うからです。北海に面した絶景を通りたいのでダパンヌに遠回りしてそこから市電で景色をみてブリュージュで降りることにしました。そういう場合にはパスのほうが断然有利です。絶景を観たくて遠回りしたい場合にもパスは役に立ちます。以前景色を見たくてオーストリアのインスブルックからスイスの直前まで行って降りて反対側の列車に乗って帰ってきたことがありました。今考えるとあの景色が今までの車窓からの景色でナンバー1なので行ってよかったと思っています。雪山の間を走っていて最高だったのです。レイルパスはその国内では買うことはできず日本で買わなくてはいけないので買うかどうか先に決めなくてはいけないのでご注意を。ちなみに日本にも新幹線(一部だけですが)も乗れるジャパンレイルパスというのが存在するのですよ。その存在を日本に旅行したことがあるオランダ人の話を聞いて初めて知りました。けっこう安いのですよ。もちろん日本人は買えませんよ。実際の例もまぜたので少しは参考にになったのではと思います。 なぜフランスではパスを使わないかは次回書きます。数年前には考えられなかった驚きのことなのでちゃんと書きたいので。