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カテゴリ:ドラマ
とてもいい作品だと思います。
私はとても好きです。 この感じ1月期の「拝啓」と似てるかな。ドラマのテイストは全く違いますが。 でも丁寧に味わいのある作品に仕上げられてると思います。 脇を固める役者さんの上手さがいい。 山本さん、市村さん。今回は余さんも加わって、ベテラン勢の力を見せ付けてくれました。 作品を引き締める力って出番の多さが問題なんじゃないですねえ。としみじみ思います。 あんたは子供んころから小器用というか、 なんでんそこそこできたけど、これってもんがない子やったけんね。 要するに、半端もんやったけんね。 そこそこ何でもできたけん、たいした挫折も知らんしね。 東京で鼻っ柱折られたね。 というお母さんの台詞がいいですね。 このバンビ像、あまり主役にはないタイプではないでしょうか。 熱血スポ根野郎っていうのはありがちですが、「何でも小器用」にそこそこ「こなす」挫折を知らない半端もん、というのは結構目新しい気がします。 それでも、小器用なタイプの大方と異なるのは、彼が大きな挫折を味わっても、逃げることなくその困難に立ち向かって行こうとすること。そこが伴が主役たれている要素ですよね。 今回この絵に書いたような理想のお母さんと、恵理が非常に良かったです。 佐久間さんの演出も、私は好きです。 恵理とデートした夜、「東京に行きたい」と切り出した場面も。 「それでも行くと!?」と迫られて、考えた末伴ちゃんが「行く」という答えを返すまでの間がとてもいい。 人によっては長すぎる、展開が遅すぎてだれる、と思ったりもするのかもしれません。 でもあれ、簡単に結論出したらおかしいんじゃないかな。そしてそれは画面に出さずに視聴者の想像にゆだねるような部分でもない。 惚れてる彼女に結論を突きつけるんですから。ぎりぎりまで考えてないと、伴の人物が浅薄になってしまいます。と、私は思いました。 恵理がバッカナーレをおとなう場面もよかった。 吹石さん、博多弁はアレですが、演技はいいですねえ。 厨房を見て、そこに伴ちゃんの姿を重ねて涙がこみ上げる場面は、見ながらこちらも泣きそうになりました。 きっとこの店に来させてあげるのが伴ちゃんのためなんだ。 バンビの「この店で働きたい」思いを理解する恵理。そして、「大好き」だからこそ、彼のために別れを選択する恵理。バスの中の恵理の涙が切なかった・・・。 いやあ、いい子です。むちゃくちゃいい子です。 人生一挙両得、とはいかないもんです。 何かを得るには、何かを捨てなきゃいけない場面はたくさんあります。 迷い、逡巡しながら、時に後悔に苛まれながら、それでも前を向いて走り出すバンビが素敵でした。 博多の町を走り抜ける(地元民から見ると、迷走してて、しかも相当な距離走っててちょっぴり笑えるのですが。ごめんなさい、松本さん)バンビの画にかぶさる、鉄幹としんさんの会話がまたいいですね。とても効いてました。ああいう演出大好きです。 そして、「子供のいない自分にとっては息子みたいなもん」と語る山本さんにじ~ん。 預からせていただきますと請け負う鉄幹さんにじ~ん。 こうした大人がしっかりと大人らしく描かれていて、そこも好感度大です、このドラマ。 大人がきちんと大人だから、バンビの若者らしさが際立つんですよね。 今回も、松本さんは抜群の表情を随所で見せてくれました。 瞬間の表情だけでなく、演技もうまくなってる気がします。素人なんで偉そうなこと言えませんが。 ただひとつ、確実なのは、今回はためらったりうろたえたりする場面での首フリがなかった! あれだけは頂けなかったのです。実は。 意識して直してるのかな?とちょっと思いました。 ひさしぶりに長めの感想になりました。それだけこの3・4話は質が高かった。 ラスト5分くらいは大笑いさせていただきました。 みんなの木で鼻をくくるような態度とか、ホール係とか。 市村さんの台詞回しがやっぱり大好きです! そして、狐につままれたみたいな松本さんが可愛かった。 本当に面白いドラマだと思うなあ。 そして質のいいドラマらしいドラマだと思います。 視聴率はどうあれ、大好きな松本さんがこういうドラマで主演できて、ファンのはしくれとしては本当に嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/05/10 11:05:26 PM
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