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テーマ:吹奏楽(3400)
カテゴリ:吹奏楽
開催日:2020.2.23(日) 14:00開演
場所 :松本市音楽文化ホール・メインホール(693名収容) 4年ぶりに松本シビックウインドオーケストラの定期演奏会に行ってきました。 プログラム 第1部 1.アルセナール 2.ミュージカル「エリザベート」セレクション 3.G線上のアリア 4.百年祭(2012年改訂版) 第2部 5.シビック★ハリウッドムービー★スペシャルメドレー 6.ごんぎつね~音楽と語りのための~ 7.信濃の国 アンコール 8.そりすべり 9.星条旗よ永遠なれ レポート アルセナール 前の週の長野消防と同じアルセナールでの開演となりましたが、より多くの楽団で演奏されることがアルセナールが名曲である証なのかなと感じました。 ミュージカル「エリザベート」セレクション ミュージカルの音楽はストーリー性があるので聴いていてとても楽しいものが多いですが、このエリザベートはその中でも感情移入しやすいものがあるように感じました。また恥ずかしながらエリザベートは初めて聴いたのですが、特に弱奏部のアンサンブルがとてもステキな感じで演奏されていて、聞き入ってしまう場面が多々ありました。このあたり楽器1本1本の音がとてもクリアに聞こえてくるような音楽文化ホールの響きの特性も最大限に生かしての好演なのかもと感じました。 G線上のアリア シビックのコンミス自ら編曲した楽曲との紹介がありました。フルート・クラリネット・サクソフォーンによる木管群の美しい調べ、またそこに彩りを加えるソプラノサクソフォーンの艶っぽい音色。素晴らしいアンサンブルと思いました。また演奏会にはこういった静かな曲が1~2曲入るのが常道ではありますが、静かな曲ほど演奏者には集中力とそれにともなう緊張感が要求されるものなので、そういった演奏者の緊張感が客席にも伝わってきたようにも思いました。 百年祭(2012年改訂版) クラリネットのソロから始まる冒頭の美しい木管アンサンブル、それに続く躍動的な楽曲は、福島弘和氏らしい美しい音楽という世界観がよく感じられるものだと思いました。この曲を聴きながらここ数年で携わった福島氏の作品であるホルン協奏曲をふと想い出したり、難曲の稲穂の波、昨年課題曲の行進曲「春」までが回想されたひとときになりました。 シビック★ハリウッドムービー★スペシャルメドレー 20世紀FOXファンファーレを皮切りにジュラシックパーク、アラジンよりホール・ニュー・ワールド、スタートレック、レイダースマーチ、バック・トゥー・ザ・フューチャー、E.T.という豪華メドレーでしたが、どの曲もお馴染みのものなのでそうとう楽しめました。楽曲チョイスのセンスが素晴らしいと思います。私的に一番好きなのはバック・トゥー・ザ・フューチャーなので、これを入れていただいたのに感謝です。 ごんぎつね~音楽と語りのための~ 近年、こういったバンドと語りを融合させた作品がよく見受けられるようになってきましたが、ごんぎつねは新美南吉原作の作品です。演奏前に登場人物のごんぎつねと兵十のパートを予備演奏してそれぞれのテーマを示した上で本編の演奏に入りました。語りだけのところ、語りにBGMが入る感じになるところ、演奏だけになるところと3つのメリハリでの演奏でしたが、司会の方の語りも分かりやすく、演奏と語りとの音量バランスもうまく調整されていて、文学と音楽の融合感がとてもよくできていると感じました。 信濃の国 いわゆる新・信濃の国と呼ばれる藤森章氏版の方の演奏でしたが、この曲の楽譜は長野県のホームページからダウンロードすることができ、藤森氏の意向で自由に演奏することができるようです。これから新版と従来版がどう演奏されていくかはわかりませんが、それぞれ良さがあるのかなというところです。 そりすべり 曲中にスレイベルが用いられることから、クリスマス前後の演奏会でよく演奏されるイメージのある楽曲ですが、この時期に聴くのもまた新鮮な感じがしていいなと思いました。またこの曲は難易度高めという感じがしており、いかに一生懸命感を出さないで涼しげに演奏するかが難しいところかとは思いますが、そのあたりもクリアして最後は馬の演出もGoodでした。 星条旗よ永遠なれ こちらはシビックの定番アンコール曲だと思いますが、正調版もなかなか難しいところに持ってきて、さらにアレンジが加わってどうか?!というところですが、盛り上がりは格別で手拍子もあり、演奏会のフィナーレにピッタリと感じました。 まとめ 数年ぶりに訪れたシビックの演奏会でしたが、音楽監督の高橋先生自らが曲に対する解説を丁寧に、また音楽マニアでない一般人にもわかるように話してくれるということ。そして演奏についてもごんぎつねに代表されるような音楽部分の予習の部分をしっかり取っていることが、作品の理解につながり、とても素晴らしいことだと思いました。このあたりは、シビックという名を大きく意識したものであると感じるところです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 29, 2020 02:08:00 PM
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