演 奏 会 の 旅

2022/12/30(金)13:36

ザ・ブラスグルーヴ クリスマスコンサート

開催日:2022.12.25(日) 14:00開演 場所 :ヒオキ楽器上田店サロン ザ・ブラスグルーヴ クリスマスコンサートへ行ってきました。 プログラム オープニング 0.バードランド 第1部 1.クリスマスイブ 2.Xmas メドレー~童謡Ver.~  (赤鼻のトナカイ きよしこの夜 ジングルベル あわてんぼうのサンタクロース) 3.シェイク“Shake” 4.カサブランカ Casablanca 5.ア・ディープ(海溝) 第2部 楽器紹介のコーナー 第3部 1.インザストーン(石の彫刻)~ファンタジー ~熱帯JAZZ Ver.~ 2.すべてをあなたに Saving All My Love For You 3.ルパン三世メドレー(ルパン三世愛のテーマ~ルパン三世メインテーマ'79) 4.ジャパニーズグラフィティ12(TV版銀河鉄道999~宇宙戦艦ヤマト~劇場版銀河鉄道999) 5.蘇州夜曲 アンコール 6.白い恋人達 レポート バードランド ジャズの黄金時代を牽引したアメリカのニューヨークにあったジャズクラブの名称であるとともに、それを象徴する楽名でもあるということで、コンサートのオープニング曲にピッタリのご機嫌なリズム感を持った楽曲と感じました。 クリスマスイブ この曲が使われたJR東海のクリスマスエクスプレスのCMで故郷に帰ってくる恋人を迎えようと大きなプレゼントをかかえて駅の改札へ急ぐのは当時17歳の牧瀬里穂。このCMはクリスマスの時期になると必ず話題になり、今年は広瀬すずによるバージョンも作成されるなど、日本のクリスマスソングとしてド定番と言え、これから始まるクリスマスコンサートの雰囲気を大いに高めてくれた感がありました。 Xmas メドレー~童謡Ver.~ 続くクリスマス曲は、クリスマスイブとかぶらない形での童謡Ver.ということで、また違った切り口でクリスマスのわくわくした雰囲気を楽しむことができました。 シェイク“Shake” 世界に一つだけの花や夜空ノムコウに比べれば、ややマイナー感のあるSMAPの隠れた名曲という印象がありますが、楽曲的に凝っていて純音楽的に面白いと感じました。演奏者側からのコメントとして演奏するのがけっこう大変・・・というものがありましたが、それだけにやりがいがある楽曲という印象を受けました。 カサブランカ 北アフリカ・モロッコ最大の都市で、映画の舞台になったり、ルパン三世でも話題になったりと、地中海の南岸に位置する港湾都市というイメージがありますが、そんなカサブランカを想像しながら楽しませていだきました。 ア・ディープ 塩谷哲氏が14歳の時に作った楽曲で、久石譲氏が吹奏楽用にアレンジしたという楽曲ですが、冒頭は海溝の底でよどむ海水のイメージ、曲半ばまでは海溝だけに地上世界とは隔絶された閉塞感がありましたが、中盤からガラリと変わる明るいサウンドは、海の底から開放されるイメージ。通常ならこれで曲が締めくくられるハッピーエンド!かと思いきや、やはり地上の世界は自分には合わなかったから、また海溝に戻って暮らすといった風情に展開するところが14歳で作曲したにしては随分と人の世のワビサビのようなものが表現されていて、とても深いなと思いました。 楽器紹介のコーナー フルート、クラリネット、サクソフォーン、ホルン・トロンボーン・ユーフォニアム、トランペット、チューバ、パーカッションの順で、楽器の説明と楽曲での紹介がありました。このあたり各プレイヤーの個性が発揮される部分でもあり、日頃プレイヤーが自分の楽器に対してどう感じているかや、アピールポイントなど、生の声を聴く貴重な機会となりました。 インザストーン(石の彫刻)~ファンタジー 第2部のスタートは、有名な2曲のメドレーとなりました。副題に熱帯JAZZ Ver.とあり、その白熱した演奏に熱帯JAZZバンドのサウンド感がひしひしと伝わってくる臨場感がありました。 すべてをあなたに アルトサクソフォーンソロフィーチャー曲ということで、サクソフォーン奏者であれば一度はやってみたい楽曲の1つなのかと感じました。そしてフィーチャー曲ということで、ソリストの表現に曲の多くの部分が委ねられることもあり、いわゆる泣きの入る見事な好演に感じ入った次第です。 ルパン三世メドレー 愛のテーマはつい先日亡くなった水木一郎氏が歌っていたことで有名なところですが、このメドレーでは愛のテーマとともにおなじみのルパン三世のテーマが入っており、いろいろあるバージョンの中から'78のテーマが組み合わされていました。再放送も含めて何度となく見たルパン三世のシーンが聴くほどに想い出されるひとときになりました。 ジャパニーズグラフィティ12 数あるジャパグラの中でも、演奏頻度は1・2を争う人気曲というイメージがありますが、劇場版銀河鉄道999のゴダイゴを除けば、TV版999とヤマトはささきいさお氏の楽曲ということで、ゴダイゴの変わりに真っ赤なスカーフを入れ、構成的にはTV版999~真っ赤なスカーフ~ヤマトとすれば、ささきいさお作品集になるのになと感じました。 蘇州夜曲 20年以上前の話になりますが、上海から1時間半ほどのところにある蘇州へ赴き、東洋のベニスと言われる運河の街並みと数々の庭園や東洋の斜塔などを見学しましたが、あいにくと日が暮れる前に上海に帰ってきてしまったので、蘇州の夜は体験できず、この楽曲の意味するところをリアリティーを持って想像することはできませんでしたが、この曲が表現したいものは、今の経済大国となった中国ではなく、以前の古き良き中国の情景なのかなと思うところがありました。 白い恋人達 サザンでない桑田佳祐氏のソロによる楽曲ですが、クリスマスイブと並ぶ日本のクリスマスの名曲ではないかと感じました。楽曲の持つイメージもそうですが、桑田氏独特のあの声色とのマッチングが素晴らしいと思います。そしてクリスマスコンサートのアンコール曲にして締めくくりの曲ということで2022年のクリスマスシーンを十二分に味わえた感がありました。 まとめ 2006年に活動を開始したザ・ブラス・グルーヴですが、初の自主開催によるコンサートということで、大いに注目すべきものがありました。全曲に渡ってビート感のきいたリズムセクションのもと、充実したホーンセクションが厚みのあるサウンドを奏で、聴き手側としても大変充実したひとときを過ごすことができました。

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