2023/02/03(金)00:14
ウインドオーケストラあんこ~る 第34回定期演奏会
開催日:2023.1.29(日)13:30開演
場所 :岡谷市文化会館(カノラホール)大ホール(1,446名収容)
ウインドオーケストラあんこ~るの第34回定期演奏会に行ってきました。
プログラム
第1部
1.Silk Town
2.吹奏楽のための「風之舞」
3.ロマネスク
4.パイアサーの飛翔
第2部
5.交響組曲「ドラゴンクエスト」I・II・IIIより
序曲
ラダトーム城
遥かなる旅路~広野を行く~果てしなき世界
冒険の旅
戦闘のテーマ~アレフガルドにて~勇者の挑戦
そして伝説へ
アンコール
6.フィナーレ(ドラゴンクエストIより)
7.この道、わが旅(ドラゴンクエストIIより)
レポート
Silk Town
ウインドオーケストラあんこ~るの30回目の演奏会の記念に、親交のある作曲家・指揮者の戸田顕先生に作っていただいた曲とのことで、ウインドオーケストラあんこ~るの拠点である岡谷市をテーマにしており、製糸産業で近代日本の礎を築いた先人たちの苦労と努力、発展していく町の様子、人々の生活の流れが込められている楽曲との紹介がありました。曲調は冒頭の煌びやかなファンファーレ、続いて苦労を想わせるやや重々しいメロディー。そして発展を想わせるテーマが聴こえてきて、山あり谷ありといった感じで、これが人々の生活なんだなと感じることができました。
吹奏楽のための「風之舞」
葛飾北斎、浮世絵や写楽の粋の世界観をイメージした日本の良き伝統文化を象徴する楽曲ですが、さくらのうたと並んで福田洋介氏の代表曲という印象があります。私も何度か演奏したことがありますが、改めて聴くと、本当に粋な曲!と感じ、またやってみたくなった次第です。
ロマネスク
曲目解説によれば、親しみやすい楽曲で1980年~90年代に日本の吹奏楽シーンに影響を与えたスウェアリンジェン氏の作品の1つで、代表曲に多い急・緩・急の様式とは異なりコラール風の楽曲とのことで、これは自分が持っている一番良い音色で、歌いこんでゆきたくなる楽曲だと感じました。
パイアサーの飛翔
曲目解説によれば、パイアサーはアメリカの先住民、イリニ族に伝わる怪鳥のことで、パイアサーに村を襲われた時に、部族の勇気と神の力を用いてこれを撃退したという伝説をもとに書かれているとのことで、そんなストーリーを想像しながら楽しく聴くことができました。また作曲者のシェルドン氏はスウェアリンジェン氏と並んで良曲を多く世に送り出しており、私の中では同じシェルドン氏の大空を越えても、印象に残る大好きな楽曲の1つです。
交響組曲「ドラゴンクエスト」I・II・IIIより
ドラゴンクエストの原点であるロト三部作の楽曲群を、ナレーションでストーリーを丁寧に語り、それを確かめるように演奏してゆくという、当時ドラゴンクエストにはまっていた世代にとっては、堪えられない至福の時という感がありました。またロト三部作の時代背景は、III→I→IIであることは知識として知っていましたが、IIIのラスボスのゾーマが語った最期の言葉「よくぞわしを倒した。だが光ある限り、闇もまたある。わしには見えるのだ。再び何者かが闇から表れよう。だが、そのときはお前は年老いて生きてはいまい・・・。」ゲームをしていた当時は、空恐ろしいと思ったものですが、これがドラゴンクエストIへと続く伏線であり、さらにIIへと続くストーリーも語られてロト三部作がきれいに頭の中で整頓されてとても後味が良かった感がありました。
フィナーレ
アンコール1曲目は、ドラゴンクエストIのフィナーレ曲ということで、まさにドラクエづくし!こちらも何度も聴いた楽曲でした。
この道、わが旅
アンコール2曲目は、ドラゴンクエストIIのエンディング曲ということで、時代とすればロト伝説の締めくくりにあたるハーピーエンドの最たる曲なのだろうと感じました。
まとめ
1部では吹奏楽オリジナル曲の名曲選が存分に楽しめ、後半はドラゴンクエスト1色という構成でとても楽しめるコンサートでした。またパンフレットもチケットもドラゴンクエスト風に凝ったデザインとなっており、ドラクエ好きには堪えられないものがありました。想い返せば、ドラゴンクエストの音楽は、序曲などは抜き出して演奏されることはしばしばありますが、これだけまとまって聴けたのは初めてで、アンコールまで含めての徹底ぶりがとても素晴らしいと感じました。