演 奏 会 の 旅
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元帥閣下
プロからアマチュアまでジャンルを問わず行われる演奏会のレポートを紹介します。
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開催日:2025.6.7(土) 13:30開演 場所 :上田市交流文化芸術センター サントミューゼ大ホール(1,650名収容) 上田染谷丘高校吹奏楽班 第36回定期演奏会に行ってきました。 プログラム 開演前ロビーコンサート A.金管八重奏 ラファーガ B.サックス五重奏 Second Battle 第1部 1.エールマーチ 2.メモリーズ・リフレイン 3.オリエンタル・ラプソディ 4.シンフォニア・ノビリッシマ 第2部 Voyage Misical 5.オーメンズ・オブ・ラブ 6.スリラー 7.サウス・ランパート・ストリート・パレード 8.ディズニー・スペクタキュラー 9.ファンタズミック 10.銀河鉄道999 第3部 マーチング 11.WAKE ME UP 12.楽器紹介のための聖者の行進 13.HOLIDAY 14.乱世の神威 幸村 アンコール 15.宝島 レポート エールマーチ オープニングは、当初2020年のコンクール課題曲として世に出た作品ですが、コロナ禍のため2020年のコンクールは中止となり、2021年の課題曲としてスライドした経緯があり、2021年においてもいつ終わるとも知れないコロナ禍の中で、いろいろな工夫をしながら音楽を続けることに対するエールを送る曲の1つとして意識されていた印象があり、コロナ禍から脱却した現在においても、この曲を聴くと当時の世相が蘇り、今普通に音楽ができている環境に感謝したいという気持ちになりました。 メモリーズ・リフレイン これまでのところ、生演奏で聴いた2025年の課題曲としては最も回数が多い3回目の拝聴となりましたが、それだけこの曲を選び演奏する団体が多いということで、改めて楽曲に込められた願いである「自身の担当楽器の魅力や必要性を感じられるように演奏して欲しい。」を感じたひとときになりました。 オリエンタル・ラプソディ 今年の夏のコンクールの自由曲とのことでしたが、曲紹介によればタイトルが日本語訳で「東洋の狂詩曲」ということで、東洋の民族音楽のエッセンスを取り入れた曲とのことで、サクソフォーンのソロから始まり、少しづついろいろなパートが加わっていく様が日の出を連想させ、これは世界で最も早く日が明ける東洋の地理感を表しているのかなと感じました。その後は、民族音楽のエッセンスということで、よい意味でのオリエンタルチックな雰囲気がただよう心地よい音楽を感じることができました。 シンフォニア・ノビリッシマ 今年のマーチングパレードコンテストで演奏する曲とのことで、まずは座奏にて曲を仕上げるという意味合いもあってのプログラム入りなのかなと感じました。この曲は、冒頭の躍動感あふれるメロディーが素晴らしいのですが、曲を通して格調高さを感じるところでした。 オーメンズ・オブ・ラブ 第2部は、Voyage Misicalというテーマのもとメーテルと染郎の銀河鉄道での旅物語。演奏曲は、停車駅という形で紹介され、スクリーン中でのメーテルと染郎のやり取りは往年のテレビ版銀河鉄道999を想わせるものがありました。そして第1曲目のオーメンズ・オブ・ラブは恋の予感ならぬ旅の予感といったイメージで、これから始まる旅への期待感を感じる演奏となりました。 スリラー 染吹の定期演奏会の大きな特徴として舞踊班とのコラボがありますが、こちらの曲はそんな舞踊班とのコラボの曲で、舞踊班のキレキレのダンスと染吹の粋な演奏の融合が素晴らしく、拍手喝采となりました。 サウス・ランパート・ストリート・パレード 昨年に続いての演奏となりましたが、1年経つとメンバーの3分1が入れ代わるスクールバンドにとっては、昨年は昨年。今年は今年のサウンドということで、新鮮な気持ちで演奏されているのだろうなという感じがしました。そして1年生による伝統のダンスも飛び出し、大いに楽しませていただきました。 ディズニー・スペクタキュラー 初めて聴く曲だったので調べてみたところ、アラビアン・ナイト、ひとりぼっちの晩餐会、美女と野獣、フレンド・ライク・ミー、パート・オブ・ユア・ワールド、アンダー・ザ・シー、ホール・ニュー・ワールドがメドレーになった楽曲で、1曲1曲がわりと短めのハイライト収録という構成のようでした。演出として、ディズニーキャラクターが登場し、そこも楽しませていただきました。 ファンタズミック 曲紹介によれば、米国カリフォルニアのディズニーランドオリジナル「FABTASMIC!」この感動を日本のゲストにも届けたいと思い開発されたのが東京ディズニーシーの「ファンタズミック」とのことで、これまでファンタズミックはディズニーシーオリジナルだと思っていたので、思わぬところでよい勉強になりました。 銀河鉄道999 曲紹介によれば、銀河鉄道999は、いろいろなアレンジがありますが、今回演奏されたのは「マードックからの最後の手紙」で有名な樽屋雅徳氏アレンジの999とのことで、イメージとすれば銀河の星々の間を走る999といった趣で、グロッケンやフルートといったキラキラ系の楽器を上手に使って星々のキラキラ感をとてもうまく出しているなと感じました。 WAKE ME UP ここからはマーチングステージということで、オープニングは「暗闇を手探りで進んでゆく、心臓の鼓動に導かれながら」という歌詞に込められたメッセージを感じながら、熱い演奏を楽しませていただきました。 楽器紹介のための聖者の行進 全パートが主役とのことで、楽曲の特徴である楽器紹介を意識したソリをうまく利用してコンテを作っている感じがありました。また1年生のマーチングデビュー曲であり、2年生のコンテ作成デビュー曲でもあるとの紹介もあり、曲の中で主役となるパートが最前列に来るというわかりやすいコンテがいいなと感じました。 HOLIDAY 曲紹介によれば最初から盛り上がっている曲とのことで、聴いてみて確かに最初からテンション相当高い!という感じがありました。 乱世の神威 幸村 昨年のパレードコンテストで演奏した曲とのことで、今日が最後の演奏ということでした。そして武士をイメージさせる格好良いユニフォームも映えており、曲とすれば昨年の座奏演奏から1年以上練習してきている熟成感のあるところで、大会の日よりさらに成長したというマーチングのクオリティの高い演奏に引き込まれたひとときになりました。 宝島 アンコールは定番のこの曲ですが、舞踊班のダンスも加わって会場全体で盛り上がった感がありました。また舞踊班の振付はまさに宝島で宝探しをしているようなイメージで作られており、いつもは宝島という題名と曲が乖離した形で演奏したり聴いているイメージがあるのですが、今日はそれがうまく融合したような感覚がありました。 まとめ おおよそ2時間半の公演でしたが、開演前のロビーコンサート。1部の座奏。2部の銀河鉄道の旅。3部のマーチングという曲だけでも17曲という盛ったプログラムなのに、2部では映画さながらの映像とダンスやキャラクターによる演出。そして目玉となる舞踊班の踊り。3部では動きに魅せられるマーチングと、見どころ聴きどころ満載と感じました。