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2015/01/14(水)22:20

登録有形文化財 旧奈良家住宅 附属施設

秋田市 勝手に観光案内(155)

前回ご紹介しました「旧奈良家住宅」(秋田県立博物館分館)の敷地内には、住まいであった「本邸」のほかに、いくつか附属する建物が残されています。 ※今回の写真も、資料撮影使用許可願を提出して撮影・掲載しておりますので、他へのご利用は一切お断りします その前に・・・ 旧奈良家住宅 1 _01 posted by (C)Traveler Kazu  奈良家の門をご紹介し忘れていました。集落の中、道路から少し奥まった場所にあります。追分駅ならびに秋田県立博物館本館から徒歩で来ると、この門を通って敷地内へ入ります。 なお、お車の場合は駐車場が裏手にあるので、この門は通りません。 門を入ると、前回ご紹介した本邸が左手に建っております。 旧奈良家住宅(許可を得て掲載) _08 posted by (C)Traveler Kazu  本邸の奥に、6つの奈良家の附属建築物と、1つの移築建築物があります。 昭和40年に国の「重要文化財」に指定されたのは「本邸」のみで、その他の建物は「登録有形文化財」に指定されています。指定されたのは平成18年とごく最近です。 上の写真、手前が「味噌蔵」、奥の白壁が「座敷蔵」です。 「味噌蔵」は附属建築物の中で最も古いのだそうです。用途は名称の通りですね。味噌を作って保管していたもの。 「座敷蔵」は、蔵の中に座敷がある様式で、県内の富豪の邸宅に散見される様式です。パンフレットを見ますと、2階の一部が座敷になっているようです。 旧奈良家住宅(許可を得て掲載) _10 posted by (C)Traveler Kazu  「座敷蔵」の奥に「南米蔵」と「北米蔵」があります。用途はこちらも名称の通り収穫したコメを保管していたもの。パンフレットには「秋田県の代表的な地主であった旧奈良家にふさわしい規模」と紹介されています。 2棟?・・・1棟しか写ってない!と思ったと思いますが(自分も現地で一瞬はそう思った)、実はこの建物は2つの米蔵の屋根がつながっているのです。間は作業スペースかなんかにしたんですかね~ 内部は入れませんが窓から覗き見ることが可能で、土間を挟んで白壁の土蔵造が見えました。 旧奈良家住宅(許可を得て掲載) _12 posted by (C)Traveler Kazu  「文庫蔵」。 大正13年建築と、旧奈良家住宅敷地内の建物の中では最も新しい建物です(博物館の設備として整備されたトイレや職員用の小屋を除く)。木造なのですが、当時の流行に乗って外壁に「目地切・擬石塗壁」(=モルタル)を貼り付けてあるそうです。 旧奈良家住宅(許可を得て掲載) _09 posted by (C)Traveler Kazu  本邸以外に目を引く、なぜかもう1軒ある木造民家。 「和風住宅」と呼称されていますが、こちらは明治28年に建てられたそうです。解説員の説明では、重要文化財指定後、奈良さんご一家は本邸からこちらに引っ越して、しばらく暮らしていたそうです(現在はご子息が別の場所に住居をお持ちとのこと)。比較的近年まで奈良さん一家の暮らしがあったため、味噌蔵などは昭和58年と、かなり近年に改修されているそうです。また、そのためでしょうか、本邸と附属施設との間には柵があります。 この和風住宅の裏手に、庭園がありまして、大曲の池田氏庭園ほどではないですが大きな灯篭もみられます。 旧奈良家住宅(許可を得て掲載) _11 posted by (C)Traveler Kazu  「明治天皇北野御休所」 これは敷地外からの移築です。 もとは現在の国道7号線沿いにあり、明治後半に奈良家敷地内に移築、その後昭和62年に現在の場所に再移築されたものだそうです。明治天皇の御休所遺跡は結構各地にあって、秋田市中心部の民家敷地内にも石碑が立っているのを拝見したことがあります。近代交通も満足に整備されていない明治時代に「国家元首」(明治憲法下では天皇は国家元首ですね)が地方にやってくるということは、住民にとっても一生に一度あるかないかの一大事だったことが分かります。 旧奈良家住宅、いかがだったでしょうか。 秋田市内には武家屋敷の「旧黒沢家住宅」(移築)、商人屋敷の「旧金子家住宅」(現地保存)、そして豪農「旧奈良家住宅」(現地保存)の3つの保存民家がありますので、1泊2日くらいで巡ってみるのも、秋田市観光プランの一つとしていかがでしょうか ここへのアクセス情報は別記事にしました。こちらから!

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