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売り場に学ぼう by 太田伸之

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Nobuyuki Ota

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2019.12.25
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ここへきてファッションの世界でもサステナビリティーへの関心が急浮上しています。生地メーカー、ニットメーカーやブランド企業の間で地球環境を重視した持続可能なものづくりが進みつつあります。

今秋シーズンからPRADAは再生ナイロンを使用したバッグの販売を開始、2021年にはナイロン製バッグの全てを再生ナイロンにすると宣言しています。そのPRADA公式WEBサイトを覗くと、ブランドロゴの下の項目トップは「Prada Re-Nylon」、2020年春夏コレクションの紹介よりも先にサステナビリティーの説明なんです。企業の姿勢を強く感じます。「Prada Re-Nylon」欄をクリックすると、再生ナイロンの詳細とこれまでのサステナブル活動の取り組みが時系列に紹介されています。各地でサステナビリティーを考えるセミナーを開催、PRADAなりに啓蒙運動をしてきたことがよくわかります。

ちなみに競合ブランドのWEBサイトをチェックすると、ほとんどは販売商品、ニューコレクションの紹介、オンラインショッピングや店舗所在地の項目ばかり、PRADAとはちょっと様子が違います。いかにPRADAが持続可能なものづくり、地球環境の保全を意識しているかがわかります。













PRADAの再生ナイロンはイタリアの生地メーカーLIMONTA(リモンタ社)のもの。原料は使いものにならなくなった漁網の再利用だそうですが、世界各国の漁業者が廃棄する漁網がそんなにも量があるんでしょうか。プラダが宣言通りナイロン生地を全て再生ナイロンに移行したらとんでもない量になるはず、リモンタ社の供給量は追いつくのでしょうか。個人的にはちょっと疑問を感じますが....。

以前にも書きましたが、プラダは高密度ポリエステルの第一織物(福井県)のロゴをアウターの下げ札に記載し始めるとか。世界的トップブランドが生産者情報を消費者に開示するとは異例のことです。第一織物の生地を使用しているとあえて情報開示するのは、お客様に「品質の高い素材メーカーの生地を使用している」と安心感を提供するためでしょう。

米国のネットアパレルブランドEVERLANEは製造原価の情報も生産工場の実情もすべて消費者に公開していますが、ものづくりの情報を開示することで消費者の信頼を得ようとする動きは今後ますます加速するかもしれません。これまで一流ブランドの生産工場の社名は秘密にされてきましたが、これからは情報開示することが一流の証になるかもしれません。ブランド企業の姿勢、大きく変わりそうな予感がします。






Last updated  2019.12.25 13:57:07
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