2019.08.15

終戦記念日に思う

8月6日、9日、15日は日本人にとって特別な日。今日15日は太平洋戦争が終わった記念日、あの日玉音放送を聴いた日本人は少なくなりました。戦後生まれの最年長がもう75歳、私も含めて多くの日本人は戦争を知らない世代です。

 

先日帰省したらあいにくテレビアンテナの調子が悪く、ほとんどテレビを観ることができず、この夏はYou TubeNHKの新「映像の世紀」などを観ました。戦争を知らない世代だからこそ知っておかねばと「映像の世紀」のビデオは全巻持っていますが、「新映像の世紀」はまだ観ていないものもあってYou Tubeで今年しっかり観ました。

 

ナチスから逃れてアメリカに亡命したアルベルト・アインシュタインがフランクリン・ルーズベルト大統領に原爆製造を進言する手紙を書いたこと、そして戦後彼が湯川秀樹に原爆投下を謝罪し、原爆反対運動に走ったことくらいは知ってますが、知らなかったことがあまりにいっぱい。

 

フェルディナント・ポルシェ、ポルシェの創業者がヒトラーに命じられて設計した大衆車がフォルクスワーゲン(ドイツ語で大衆車の意味)、ワーゲンはナチス政権下の国有企業だったとか。しかし第2次世界大戦が始まるとワーゲンは民需の大衆車ではなく軍用車の製造にシフト。また、ポルシェは戦車の設計もナチスから依頼され、そのため彼自身は政治に関心なかったようですが、大戦後ナチス協力者の戦犯として投獄されました。

  
   (ポルシェ設計の戦車)

 

いまも世界で人気のあるポルシェですが、創業者はナチスに加担して戦車を設計、戦犯投獄されていたとは。自動車通の方ならご存知の話なのかもですが、私は先日映像を観るまで全く知りませんでした。ナチスとスポーツカーのポルシェ、なんだか意外な気がします。ファッションの世界でも、世界的人気の某ドイツブランドはかつてナチスの軍服を製造していました。

 

ケネディ大統領が唱えたアポロ計画を指揮したヴェルナー・フォン・ブラウンはナチスの下でロンドン攻撃のために弾道ミサイルを開発した工学者でした。ナチスの弾道ミサイル開発技術がのちにアメリカのアポロ11号月面着陸に活かされているとは、ヘェーです。月面着陸のニュースのときそんな報道ありましたっけ。まだ高校生だったので私は関心なかったのかもしれません。

  
   (フォン・ブラウンらが設計した弾道ミサイル)

ナチスの下で研究開発していた優秀なドイツ人工学者や科学者は戦後ソ連とアメリカが争奪戦、その後の両国の原爆、水爆、大陸間弾道ミサイル、ロケット開発競争激化の背後には元ナチス関係の学者の存在があったようです。彼らはどんな思いで兵器開発していたんでしょう。

アインシュタインの提案で進められたマンハッタン計画(原爆製造)、その責任者だったロバート・オッペンハイマーもドイツからの移民ユダヤ人の子供でした。ナチスのユダヤ人迫害の報には複雑な思いだったでしょう。自ら開発した原爆によって多くの日本人の命が奪われたことで、アインシュタイン同様原爆反対運動に走り、アメリカ政府からは危険人物としてマークされていたという話もあります。

 

戦後長らくアメリカは日本に航空機の製造を許可してくれませんでした。戦時中米国空軍はゼロ戦にさんざん痛い目にあったからです。もしもソ連とアメリカがドイツ人の学者を奪い合わなかったら、ボーイングに対抗する旅客機はいま頃ドイツ製だったでしょうし、日本も優れた旅客機を自前で製造していたはず。ドイツ、日本とも敗戦国だから仕方ないことですが。

 

昨夜はガダルカナル島の戦いをNHKの深夜放送で観ました。当初アリューシャン諸島アッツ島に配属されるはずでグアム島待機していた一木支隊に急遽ガダルカナル島ヘンダーソン飛行場奪還命令が下ります。この無謀な計画によって部隊全滅、長く作戦失敗の責任は一木清直大佐にあるとされてきたようですが、結局のところ陸軍と海軍の覇権争いと本部の戦略戦術のなさが原因。ご遺族にはあまりに気の毒なストーリー、一木大佐の娘さんの複雑な表情が印象的でした。

 

うちのオヤジが参戦したインパール作戦もこのガダルカナル奪還作戦の失敗も、戦後の企業活動で活かされていないような気がします。戦略なき根性論、勝算なき楽観論、失敗の隠蔽工作、ここ数年間に滅んでいった大企業は日本軍と同じ過ちですね。おそらくこれからも日本で同じような崩壊劇は続くのでしょうが、先人たちの失敗に学ばないといけません。

 
  
   (ガダルカナル島の玉砕)

戦争を知らない私たちはあの悲惨な出来事のことを書籍やドキュメント映像でもっと勉強すべき、そんな思いからあまり語られてこなかった戦前の日本やナチス台頭の背景の歴史書をたくさん読みました。が、それでもまだ知らないことがいっぱいあります。勉強、足りません。






TWITTER

Last updated  2019.08.15 17:36:21
[ファッションビジネス] カテゴリの最新記事