Islander 28 （長文です。）
我が家の娘になった 『Second Wind号』。 色々理由がありまして、この名前（愛称）は、当面変えるつもりはありませんが、彼女の本体の名前は 『Islander 28』と言います。 Islander社製28ftサイズのセールボート（ヨット）という意味です。 先週末、久しぶりにダウンタウンへ出向きました。 オンタリオプレイスで、ボートショー(In-water boat show)という展示会が開かれていたからです。 Hunter, C&C, Beneteau, Catalina等、名だたる造船会社のプレジャーボートの最新作が並び、賑わっていました。 最新のボートはそれこそ30ft以上のサイズになると、家一軒分ぐらいの値が付いていますが、感じたのは.....『ボート（ヨット）は、内装や技術がこの3-40年の間、あまり変わっていない。』という事です。 最新作と並び、中古ボートディーラーブースもたくさん出ていました。 中古は'60年代～'80年代の物が中心で、『Second Wind号』も'78年式Islander 28です。 Islander社は'86年に会社を閉じてしまったので、今はもう中古しか買えませんが、Islanderのファンは現在も多く、おそらく船に精通している人ならIslanderの名前を知らない人はいないぐらい、今でも人気のあるメーカーです。 今も活躍しているプレジャーボートデザイナーのRobert H. Perry氏がデザインしたIslander26, 28, 32, 34の内装や本体のラインはとても個性的で美しく、Perry氏自身も今まで自分がデザインした船の中でIslander28が一番気に入っている、と公言しています。 で、『Second Wind号』との出会いは、この展示会でではなく、どこで見つけたかと言うと、灯台下暗し.....なんと我が家のコテージから徒歩15分の所にあるマリーナでした。 大失恋をした８月下旬（コテージに滞在中）、失恋の傷も癒えぬまま（商談が破断した日の次の日）、地元のマリーナへ散歩へ行きました。 コテージのある村のマリーナはとても小さくて停泊している船の総数は、200隻程でしょうか...。 それまでにすでにオンタリオ中をドライヴして大きなマリーナを見て回っていたにも関わらず、ilife家の希望や予算に見合うヨットは見つかっていなかったので、五大湖周辺のマリーナ全体を視野に入れヨットをアメリカから自分達で輸入する覚悟でいました。 で、８月も終わろうとしていたある日、夕食後にマリーナまで運動がてら散歩へ、MとHを伴って行きました。 小さな地元のマリーナに売り出し中のヨットなんて、シーズン中でもほとんど無いのは知っていましたが、ただボートと、マリーナで夕日を見たかったので、ふらっと出向いたわけです。 ドック（船渠）を歩いていると、ふと目に飛び込んできた一隻の美しいヨット.....。 その個性的＆美しい船体のラインですぐにIslanderだとわかりました。 近寄ってみると、大体サイズは27-9ftで、ilife家が探しているヨットのサイズです。 さらに近寄ってみると、な、なんと小さな『For sale（売り出し中）』のサインが出てるではありませんか。 で、さらに近寄ってみると、現オーナーのEさんご夫婦がコックピットで夕食を取っておられました。 夕食の邪魔をしてはいけないので、ほんの１－２分挨拶を交わし、サインに書かれている電話番号へ電話させて頂く趣旨だけを伝えました。 しかし、Islander 28は、ilife家の予算からは大きくはみ出るのはわかっていたので、『電話してインテリアを見せてもらうだけ見せてもらおうよ。』 とilife旦那と話し合い、翌日電話をして、船内を見せて頂く日時のセッティングだけしました。 予想通り.....『Second Wind号』の船体も内装も素晴らしく、'78年式とは言え、歴代オーナー達がどれほど可愛がってきたかがヒシヒシと伝わってきましたし、無線やGPS等も最新の装備が積まれておりました。 恐る恐る『売り出し価格』を聞いてみると.....ilife家の予算からはとてつもなく大きくはみ出しておりましたが、その値段は十分に納得の行く値段でした。 肩を落としながら、家路につき、時間を割いて船内を見せてくれたことへのお礼、『Second Wind号』は、我が家の予算からは大きくかけ離れている（値段交渉すら持っていけない）ことをお伝えし、Eさんご夫婦からも了解のお返事を頂戴しました。 自宅に戻り、またボート（ヨット）を探す日々が始まりました。 先週末はボートショーへ出向き、アメリカから運んでくることも視野に入れていたとは言え、『やっぱり実際に見ないと写真だけじゃ...。』と言いながら、我が家から車で１時間ほどの所にあるLake Simcoや、Midland近辺のマリーナへも再度出向きましたが、色んなヨットを見れば見るほどIslander 28に勝るヨットは見つかりません。 そんな時、コテージのお隣さんのBさんご夫婦からこんなアドバイスがありました。 『若けりゃ何しても許されるわよ。 ダメ元でバカみたいなオファー、入れてみなさいよ。 何もしないと後悔するわよ。』と。 Bさんご夫婦は去年１２年間所有していたヨットを売り、『売り側の立場』は承知で、しかもEさんご夫婦のことも少し知っておられるとのことでした。 Bさんご夫婦がキューピッドになってくれたのかどうかはさだかではありませんが、考えた末に『若造の無礼をお許しください』＆『ヨットが欲しいんです』熱意を込めたメールと共に 『バカみたいなオファー』を入れたのでした。 ３日たった一昨日の夜、Eさんからの電話が...。 電話を取り、沈んだトーンで受け答えをするilife旦那の声を聞き、『あー、あんなバカみたいなオファー、受けられるかっ！ ってお叱りを受けてるんだろうな。』と手を合わせていたilife。 しばらくすると、ilife旦那の受け答えの声が明るい 『Thank you so much.』に変わりました。 そのままフツーに話して電話を切ったilife旦那は 『バカみたいなオファーだけど受けてやるって。』と、言いながら家中転げまわりながら喜んだilife一家なのでした。 義両親に報告して、もちろんBさんご夫婦にも 『バカみたいなオファーをしたら、受け入れてくださいました。 Eさんご夫婦にお口添えをしていただいたのでは...。』と、電話を入れました。 Bさんご夫婦は 『え？ 何もして無いわよぉ。 とにかく良かったわね、おめでとう！！！』と、とても喜んで下さいました。 人生の航海を始めるスタートラインに改めて立った、立たせて頂いた事に感謝の気持ちで一杯のilife家一同なのです.....。Islander 28のファンサイト 『Dedicated to Islander 28 Sailboats』プレジャーボートデザイナー Robert H. Perry氏のサイト 『Robert H. Perry Yachts Designers, Inc.』■今日の１枚船体自体が低く、デッキ（船体上部）が広く平たく、コンパニオンウェイ（船内へ続く階段）の傾斜がなめらかなIslander28。 Islander28のオーナーは、ドッグオーナーである人も多いそうです。
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