2007/01/26(金)11:09
ライフ・イズ・ビューティフル
「ライフ・イズ・ビューティフル」を見ました。
ヒューマン系の映画でおもしろいと友人が言っていたので。
戦時中のイタリアでのお話。
家族愛がテーマになっていて,ストーリー展開はシンプルで分かりやすかったです。
時代設定は事実に基づいているのですが,その中での細かい出来事は脚色されていて現実にはありえないようなこともあります。
主人公グイドはユダヤ系イタリア人で,人生を自由に生きる陽気な人です。
偶然会ったヒロインのドーラに恋をして,フィアンセから彼女を奪って結婚してしまいます。
後に生まれた息子のジョズエとともに幸せな家庭を築いていたんだけど,ある日息子とともに収容所に連れて行かれます。
イタリア人である妻も後を追って収容所に向かう汽車に乗ります。
収容所に連れて行かれたユダヤ人は,男女別々に労働させられます。
しかしグイドの妻や息子に対する愛は忘れません。
地獄のような環境にもかかわらず,グイドは息子に「ゲーム」が始まったと嘘をついてゲームを終わらせるためにじっと耐えるよう希望を持たせます。
他の子どもたちはすぐに殺されますが,グイドのアドバイスを守った息子のジョズエは難を逃れます。
グイドはドーラを探すために女性が収容されている区域を探しますが,警備兵に見つかって殺されてしまいます。
結局,戦争が終わって妻と息子だけが生き残るのですが,グイドが二人に残したものは計り知れません。
この家族は戦争の犠牲者であるにもかかわらず,主人公は息子に決して真実を告げずに楽しく分かりやすい言葉に代えて希望を持たせました。
どんな苦境に陥ったとしても,希望を持てという強いメッセージを感じました。
また,人を守るためにつく嘘はあるのだと感じました。
最後に主人公は死んでしまいますが,残されたものの心の中に彼は残っています。
妻と息子を助け出したことで,主人公は生き続けます。
主人公の行動は現実の悲惨な現状(毎日汚い格好で重い鉄を運ばされる)とは異なって,コメディタッチで明るく描かれます。
息子には決して辛い顔を見せません。
主人公が明るくふるまえばふるまうほど,戦争のむなしさ,はかなさが印象深く残ります。
戦争は,人を自分本位にします。
その一方,主人公は自分を犠牲にしてまで他人本位の行動を一貫して示したからこそ,胸を打つんだろうなぁ。
イタリアの子どもたちもたくさんこの映画を見たそうです。
どうして戦争が起こるのか子どもに説明せずに済む時代がきてほしい・・・
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