弁護士法と独占業務
弁護士法違反の事件がありました。(ソース:https://nordot.app/825936314327580672?c=39546741839462401)弁護士法違反ってたまに聞きますが、具体的にどんな内容が弁護士法違反になるのかというのはよくわからない人もいるのではないでしょうか?なので今回は弁護士法違反について、解説していきます。思いどおりに他人を動かす交渉・説得の技術 現役弁護士が書いた (Do books) [ 谷原誠 ]【目次】1 「士業」の独占業務について① 「士業」って何?② 弁護士の独占業務とは?③ なぜ独占業務があるの?2 弁護士法違反の具体事例① 今まであったトラブル―今回の事件② 新しく出てきている非弁行為(疑惑)―退職代行―法律相談(YouTubeなど)3 自分に何か降りかかってきたら① 弁護士かどうか確認― 相手の弁護士番号や名前、所属弁護士会や事務所を抑える― 弁護士会に確認② 自己責任で 東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法 [ 山口真由 ]1 「士業」の独占業務について① 「士業」って何?よく「士業」って聞きますが、パッと思い浮かびますでしょうか?士業とは、弁護士、司法書士、税理士、行政書士のように「○○士」と呼ばれる職業のことを指します。この士業ですが、国家資格を取得しなければなることができません。その分、その資格に応じた専門的な領域を専門とする仕事を取り扱うことができます。反対に言えば、他の資格の専門領域の仕事を取り扱うことはできません。この資格特有の専門業務を「独占業務」と呼びます。② 弁護士の独占業務とは?弁護士の独占業務については弁護士法という法律に規定があります。(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。この弁護士法72条が非弁行為(弁護士でない者が行う行為)について規定している条文です。重要な部分には色付けをしましたが、ざっくり言うと「金もらうために、法律が関係する事件で代理したり相手と交渉したり、裁判したりするのは禁止です。ただし別の法律でOKが出ている業務は除きますね」ということが書いてあります。ちょっとこれだけでは難しいので、具体例を出していきます。まず弁護士は法律の関係する業務は基本なんでもできます。裁判、調停、和解、代理人として相手方との交渉、法律相談、官公庁への書類の提出など、山のように担当できる業務はあります。これらを原則報酬を受け取る目的でやってはいけませんということです。ただし一部の業務は他の士業も担当できます。例えば不動産登記は司法書士もできます。役所への書類提出は行政書士もできます。これが例外です。それぞれ司法書士法、行政書士法に規定があります。これが「ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない」という条文につながります。③ なぜ独占業務があるの?ここでやや話がそれますが、なぜ独占業務などがあるんでしょうか?これはお医者さんを考えると分かりやすいです。お医者さんはみなさん医学部を出て、国家試験に合格していますよね?逆に医学部も出ず、国家試験に合格していない人が医者の仕事をできるよういなったどうなるでしょうか?市民の健康は危険にさらされる可能性が高まりますよね?だって勉強が不十分なんですから…これと似た感じです。ろくに勉強していない人に、人の一生を決めさせるような重大な仕事を任せないようにしようというシステムになっています。邦ドラマ 99.9-刑事専門弁護士- SEASONII Blu-ray BOX TCBD-0737【送料無料】クーポン 配布中 【メーカー直送 代引き・期日指定・ギフト包装・注文後のキャンセル・返品不可 ご注文後確認時に欠品の場合、納品遅れやキャンセルが発生します。】2 弁護士法違反の具体事例① 今回の事件冒頭で取り上げた事件は詳細が伏せられているものも「弁護士資格がないのに火災保険金を請求する法律事務をした」となっていますね。しかもこの事務を行った結果、手数料をもらったと疑われているようです。② 新しく出てきている非弁行為(疑惑)―退職代行退職代行サービスというのが近年あるようです。会社を辞めたいのに中々会社が辞めさせてくれないといった場合に、辞めたい人の代わりに退職手続きを進めてもらうサービスですね。このサービスなんですが、原則弁護士が行うサービスだと思います。というのも「辞めたい人の代わり=代理として、依頼主の権利を守るために動く」構図になるので、まず代理を無資格でやるという疑惑がでてくるからです。続いて退職代行のサービスを提供する際に、残業代請求や退職金の交渉なども併せて行う場合、これも相手方との交渉になるので弁護士の独占業務です。これを弁護士無しでやる企業がちょっと前はいたようです(今もいるのかな?)判例が積み重なってはいませんが、やり方によっては非弁行為と見られる可能性があるので、注意が必要なものの1つですね。―法律相談(ライブ配信など)法律相談でお金をもらうことも弁護士の特権です。行政書士や司法書士も、有料での法律相談はできません。ここで怖いのがライブ配信。YouTubeなどでもライブ配信ができますが、これで「スパチャくれた人は法律相談のります!」とやるのであれば、非弁行為に問われかねません。これも実際に問題になったことはまだありませんが、今や多くの人が使っているアプリで簡単に法律相談などはできてしまいます。もちろん、話の内容が弁護士のやるような法律相談でないと、非弁行為とは言われないと思いますが、ちょっと注意しないといけません。3 自分に何か降りかかってきたらここで万が一、自分が「こいつ弁護士じゃないのになにしてんだ…?」というような事態になった場合どうすればいいか考えてみたいと思います。① 弁護士かどうか確認― 相手の弁護士番号や名前、所属弁護士会や事務所を抑えるまず相手が本当に弁護士かどうか確認しなければいけません。本当に弁護士だったらどこかの弁護士会に所属しています。そこでは必ず弁護士番号が発行されていますし、また氏名も登録されています。そのため・氏名・所属弁護士会・弁護士番号を確認した方がいいと思います。これが分かった後は、その弁護士会に電話などして本当にその弁護士が在籍しているか確認しましょう。なお弁護士が所属弁護士会や弁護士番号を言わない弁護士は、偽物と判断して大丈夫です(業務の関係者に求められたら弁護士の登録番号は示さなければならないので)② 自己責任で ここまで言っていてなんですが、、、私は素人です。おおまかなことは自分の知識として持っているのでそれをブログに書いてはいますが、このブログによって何か行動をされても、その結果に責任は負いません。ほんとかな?という思いで、読んでみていただければ幸いです。