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Nice to meet you!

11.古都のかほり

いよいよ中学時代最後のビッグ・イベント!
修学旅行です!
俺はこの旅行で初めて男の子から告白されました。

俺たちの中学校は京都・奈良を2泊3日で訪れる予定でした。
俺はもうウキウキ気分!

まずは奈良です。
東大寺、法隆寺、奈良公園…。
定番の修学旅行コースを訪れる俺たち…。

途中ユウキが鹿にドツかれたり、
タクマがナツミちゃんと消えるといったハプニングもあり、
旅行は大いに盛り上がります。
そんなことばっかりだった俺のクラスは、
校長先生も同伴するという先生たちの完全な監視下に…。

旅行ムードは一気に冷めます。
藤原京跡?んなもん、どーでもいいっつーの!

でもそこから宿泊先の京都のホテルに向かうバスは
ウチのクラスだけ先生が別のバスに乗ったため、
お祭りムード再燃!もちろんカラオケ大会!
ユウキがやけになって堂々の告白。
ユ「この歌をエミのために歌います!」
バスの中は大盛り上がり。エミちゃんもノーとは言えないよね…。
ユウキの汚い戦略は大成功でした。

もちろんこの後、俺・タクマ・トシヤはエミちゃんから
ユウキに対するグチを延々と聞かされることになるんだけどね…(笑)
でもエミちゃんもユウキがキライじゃなかったみたい。
結局付き合ってたし…。

京都のホテルに着くと、
誰かがちゃんと先生にチクったらしく、夕食の前に反省会。
他のクラスの人もウチのクラスのせいでとばっちりを受けてました(ごめんねー)
この時、先生たちから『夜間特別重点警戒のお知らせ』
と書かれたプリントが配られる。

1.午後10時以降の外出は部屋長および正副委員長を除いて全面禁止!
2.異性間の部屋の移動は当然禁止! etc....

これらの規則を破ったものには想像を絶する(←プリントでかなり強調されてた)ペナルティを課します。

…だそうです。説明をしている先生たちも楽しそうだ。
やっぱり夜の摘発っていうのは先生たちにとっても楽しいのかもね…。

説明を受けてもタクマ・ユウキ・トシヤは
当初の企画どおり、女の子のところへ旅立ちます。
やめておけばいいのに…

俺はというと、捕まることは目に見えているのでそんなバカなことはしません(←冷めたヤツ)
だからそのまま部屋の中で他の友達とウノ!
もちろん先日紹介したルールでです。
盛り上がりまくるも先生たちは外の生徒のことで頭がいっぱい(^o^)
部屋の中なら安全です。

しばらくたっても、タクマ・ユウキ・トシヤが帰ってこないので、気になってドアの覗き窓から廊下を見る。

ははっ!正座させられてる!!

その前を体育の先生が竹刀を持ってウロウロ。
やっぱり体育の先生気合入ってたなー。楽しみにしてたみたい。

かわいそうにと思いつつも自分の眠気には勝てず、就寝―。
翌日彼らが言うには、午前12時まで約2時間正座させられたとか!
お疲れ様です…。

翌日は班行動!
俺とCちゃん、タクマとナツミちゃんの4人で一班です。
俺たちのところは先生が同伴するんだって…。やっぱ目をつけられてたみたい…
タクマカップルは学校でも有名だったし…。それに奈良での失踪事件もからんでるのかも…。
先生たちがいる時点でぜんぜん面白くない。
京福電鉄だっけ?の広隆寺前の駅で
タクマがダイヤを乱したくらいで大した事件はないし…(←大事件だろ、これ)

この日の入浴後の自由時間に俺は初めて男の子から告白されました。
違うクラスの同じサッカー部員、Oクンからでした。
彼は規則を破り、俺たちの部屋でウノ(←飽きずによくやるよね…)を一緒にしていました。

しばらくするとOクンが
O「○○!ちょっと相談があるんだけど…」
と俺を呼び出します。俺は前から誰かの相談に乗る方だったので、
一緒にいたタクマたちや他の友達は何も気にとめません。

Oクンに連れられて、ホテルの屋上へ…。
誰もいないことを確認するOクンと俺…。
まさかこれが告白だったとは思いもよらなかたですよ!

Oクンにはゲイって感じは無かったし、女の子にも人気があったんだよね。
俺とは全く違うタイプで、背が高くって、ちょっと不良っぽいところがまた人気を集めてた。
外見はサーファー系ってカンジ。
サッカーのポジションも左のフォワード。結構ラフプレーキャラだったんだよね。
対戦したチームの相手にケガさせたり(←一時期問題になった)、
仮に自分が相手と接触したりすると
「ざけんな!てめ~!」って乱闘を始めることも…。
(↑これでウチのチームが大会に出場停止になりかけたことも…)

いわゆるトラブルメーカーだったんだよね。
でも、すっごく情に厚くって、
まだ1年生だった時、Oクンと同じクラスでいじめられていた男の子をかばって、
3年生の先輩の教室にケンカを吹っ掛けに行ったこともあった…。

Oクンはサッカー部の中でも、3年生から気に入られてたから、
だからそんな荒業が出来たのかもしれないね。
サッカー部の先輩もOクンに助太刀したみたい。
そんなわけでOクンは俺たちの学年のまとめ役だったんだよね。
いるでしょ?委員長とか、生徒会長とかじゃないまとめ役キャラって。
俺たちの中学校では彼がその役だったんだね。

このことがキッカケでOクンはある女の子と付き合うんだけど、
いつのまにか破局してたんだね。その恋の対象が俺に向けられたってワケ…

Oクンは眼下に広がる京都の町を見ている。
俺もOクン同様京都の町を見る。高い建物なんか、ほとんど無い。

俺「Oクン、何があった?」
俺から切り出します。きっと言いづらい深刻な悩みなんだなーって思って。

フレーズはちっとも覚えてないんだけど、
Oクンはハッキリと「好きになったかも~」って言うんじゃなくって、
間接的に想いを伝えてきました。

このとき初めて、男から告白されたのでした。
最初はものすごくビックリしたんだよね。キモイって感情もあったと思うんですよ…この頃は…

俺「ゴメンね。彼女いるから!でも、ありがとっ!」

即答。ぶっちゃけ、その場から逃げることで頭がいっぱいだったような気がします。

Oクンを尻目に俺はホテルの中に入っていきました。
もう一目散に走って俺の部屋へ。

部屋の面々は何の相談だったのか、興味津々です。
一部の友達は、すでにOクンが彼女と別れていたことを知っていたので、そのことか?
と訊ねてきました。

「んなんじゃねえよ…事態はもっと深刻なんだ」

そう思う俺…。結局平静を装い、ウノを再開。
Oクンは、その日、もう俺の部屋には来ませんでした。

二日目の夜も懲りずに先生に捕まるタクマ・ユウキ・トシヤの三バカトリオ。
自分にふりかかった難題を全く察してくれないことに不満を感じ、
正座させられている親友のアイツラを、冷ややかな目で見ていた俺…。
口になんか出してないんだけど、仲がいいからってことで、以心伝心を期待してたんだよね…。きっと…。

サッカー部内で…いや友達として…Oクンとうまくやっていく自信なんか、俺にはありませんでした。

翌日、清水寺を見学し、帰路に向かいました。
残りの旅行日程で、Oクンと顔をあわせることはありませんでした。

俺の低いテンションに違和感を覚えてくれたCちゃん。

C「どうしたの?○○くん?」
俺「いや、別に平気だよ!」

三流役者の作り笑顔でした。
でも、Cちゃんはそれ以上追及してはきませんでした。
三流役者の演技に騙されたのか、それとも、
俺の深い心の奥底にある蟠りに触れることを、避けようとしたのでしょうか。
真意は明らかではありませんでした。

俺は自分で明るく接することが、
Oクンとの和を乱さないことになるということに気づきました。

旅行終了後、一日の休みを経て、再び学校生活が再開されます。

短縮・半日の授業が終わり、部室へと急ぐ俺。
大会直前の今日は、ゲームから入ります。
いち早く着替えを終わらせ、スパイクを履いた俺は、

「Oクン!今日もがんばっていこうぜぇ~↑↑」

そう言って、スパイクの紐を結んでいたOクンの肩を叩く。

O「おう!○○!今日もアシスト、ヨロシクな!」
俺「まかせて~」

俺は微笑みながら部室を出る。
俺の不安が一気に吹き飛んだ瞬間だった。

暖かい初夏の太陽の日差しが、俺の顔を明るく照らした。


- おしまい -



あとがき

シブい。特に最後の一行なんか、シブすぎます。
ちょっと、随筆形式ではない、という意見もあるかもしれませんが、
それは勘弁を!

Oクンとは部活が終わってからは、会うことはほとんどありませんでした。
クラス数も結構あった中学校だったので、教室も離れていました。

その後のOクンはというと、
どうやら普通のノンケとして生活しているようです。

ユウキによると彼は今、工事現場で働く傍ら、
お付き合いしている女性と同棲生活をしているようです。

Oクン、末永くお幸せに!結婚式には俺を呼んでくれな~(^o^)




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