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Nice to meet you!

2.父からの逃避の末に

俺がグレることとなったキッカケ…。
それは絶対に父上への反発心だと思います。

前にも定義したとおり、
俺にとって“グレてる”ということは、
世間から非難されるコトをする、ということでした。
それを前提として、これからの話をすすめます。

あの父親を困らせてやろう!
アイツがいるから…、アイツさえいなければ!

高校時代、特に2年生の頃、
俺が父親に対して抱いていた感情です。

そう、この頃がいわゆる反抗期だったんだよね。

高校では中学とは違い、
様々な人間と接することになりました。

両親が共にいない施設出身の子、
身体に障害をもった子、
言語に障害をもった子、
そして、いわゆる不良の子…

俺が最も影響を受けたのは、
最後に挙げた不良の子でした。

影響を受けたといっても、
暴走族に入ったり、タバコを吸ったり、
法をおかしたりする・・・
そんなことは全くありませんでした。
ただ、しがらみをなくして自由に振る舞う。
そういう生き方を教えられただけなんです。

俺にとって不良と言う概念は、
絶対に自分とは無縁のモノだって思ってました。
俺が入学した高校には、
そういう不良タイプの子はいるはずがないって思ってたからです。

俺にとって重みだった父親はテレビ番組の特集などで、
暴走族に密着とか、少年犯罪とかが放送されると、
決まってこう言っていたのです。

「こいつらは不良だ。クズだ。社会の落ちこぼれだ」ってね。

いわゆるエリート意識の強い父親でした。
まさにドラマのイヤミキャラのような人。
偏見の塊。
それが俺の父親だったのです。

成長キロクにも書きましたけど、
俺の受験する高校は、父が選んでいたようなものでした。
その時点でいわゆる不良と会うことは、ないはずだったのです。

ここまで読んでくだされば、
「こいつは何てだらしないヤツなんだ!」とか、
「読んでてムカつくぜ!パパの保護を受けたボンボンが!」
など、俺に対する苛立ちを感じる人も多いと思います。

俺もそんな自分がイヤだった。
父親にすべて決められてるような自分…
父親に面と向かって逆らえない自分…

父に今、何らかの反抗をしないと、
俺は一生父の意に沿って生きるような人間となってしまう。
そんなのは絶対にイヤだ!

当時、俺のクラスには
周囲の誰もが不良と認めるGくんという生徒がいました。
彼は不良と言われつつも、根はいいヤツで、
やさしさとかもちゃんと持っていました。

でも両親から素行について、毎日のように攻め立てられ、
それがイヤになった彼は、
「数日中に一人旅に出る」
ということを周囲にもらしていたのです。

今しかない・・・

俺はGくんと共に家を出ることに決めたのです。

ユウキ、タクマ、トシヤ、ツークン、Hちゃん。
この5人にだけ計画を話し、
毎日Hちゃんに今いる場所を電話で伝える。
もちろん秘密は絶対厳守。

俺が初めて企てた父を困らせるための反抗計画でした。
よく言えば日常から離れて広い世界を見る、ということですけど、
悪く言えばただの家出です。

でも俺はただ単に父のもとから離れたかった。
離れないとダメになる、そう思ってた。

俺は考えることもなく、ありったけのお金を持って、
テーブルの上に書置きを置き、家を飛び出したのでした。

行くあてなんかもちろんないし、期間ですら決まってない。
でも目的だけはある…父のもとから離れること。
サッカー部にもクラス運営にも絶対に支障が出る。
でも、父のもとからマジで離れたかった。

ただ、自転車に乗って道を進んでいくだけ…
青春ドラマで見るような話ですが、
俺はそうすることで父への最初で最後の大反抗をやってのけたのです。

結局、俺たちは1週間程度で家に戻ることになります。
孤独になると両親や友達の暖かさを知るし、
なんと言ってもお金が底をついてしまったのでした。

自転車のスピードメーターによると、
総移動距離は約250キロメートル。

ある日曜日の昼頃に家に帰ると、
父も母も何事もなかったように平然としていました。

母はただ一言、「おかえり」だけ。
捜索願なんか出さないし、自分たちで俺を探すこともしなかったそうです。

「誘拐未遂の時はあんなに俺を心配してたのに!!」

とちょっとだけ寂しさを感じたのでした。
学校へも俺が風邪をひいている、と毎日欠席の連絡をしていたそうです…
両親の反応も対応も全てが俺にとって意外でした。

後になって弟から聞いた話ですが、
これらはすべて父の指示だったそうです。
弟は父と母の会話を盗み聞きしていたそうで、
俺にそれを話してくれました。

父は方法はどうであれ、俺がいつかは反抗し始めるということは予測済みで、
むしろ、反抗しないことのほうが心配だったと言うのです。

あー、なんかわかる気がする…。
弟に聞いた時、率直にそう思いました。

子育ての一貫だったのか…。

俺が家を出て行くということも、
父の子育てにおけるシナリオの一つだった…

悔しいけど、父はきちんとした考えを持って俺を一人前にしようとしていた。

父からの逃避の末に俺に生まれた感情は、父に対する敬意。
恐らく、これ以上に皮肉なことは何もないでしょう…




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