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テーマ:塾の先生のページ(8203)
カテゴリ:英語教育
前回の記事の 1 中2・中3から入塾した生徒で、 英語の成績があまり良くない生徒は、 単語を覚えようという意欲が、著しく低く、 覚えさても、成績に結びつかなかった。 についての分析はこうです。
この意欲の欠如の原因は、 「覚えられない」ということと、「覚えても役に立たない」ということ。 今回はその内の、「覚えられない」について述べさせていただきます。
覚えられない生徒の殆どは、 以前の記事でも書かせいただきましたが、 音と文字(アルファベット)が頭の中で一致していないからです。 つまり、「読めない」からです。 じゃぁ、何回も声に出して繰り返せばいいじゃないか! そう言いたい気持ちは、分かりますが、 読めない生徒にとっては、そんな簡単に解決する問題ではなく、 切実で、深刻な問題なのです。 音と文字(アルファベット)が頭の中で一致していない生徒は、 player を分解して発音してみて? と質問すると、発音できません。 player → play + er と表記上分解できても、 プレイャアー → プレイ + アー(本当はカタカナでは表せないがerの発音) と分けて発音できません。 だから、erの発音がわからない。 そうすると、 teach にer をつけると、何て発音する? という質問に答えられない。 しかも、ティーチャーという言葉の 先生という意味を知っていても。 もちろん、erの発音を教えることも大切だとは思いますが、 teacherという単語の発音から、 erの発音に気付くことも、僕は大切だと思うのです。 気付かないということは、関心を持っていないからです。 なぜ英語のアルファベットと発音に関心が持てないのか? 中学生の、小学生時代のことを訊いて見ると、 その答えが分かりました。
英単語がなかなか覚えられない生徒の殆どは、 小学生のときに問題があったようです。 確かに、小学生のときに習う、ローマ字。 ローマ字がしっかり読めて書ける生徒は、 英単語もある程度、読めるようです。 しかし、英単語が読めない生徒は、 ローマ字が読めないということよりも、 もっと前に原因があるようです。 それは、英語を学ぶ前の、日本語。 学校の宿題として出される漢字ドリルを、 読めるとか、書けるとか、気にすることなく、 ただノートに写していた生徒、また、 全く漢字ドリルの宿題をしなかった生徒だったのです。 そういった生徒は、漢字の読み、書き、意味の どれかが欠けた状態で、頭に入っている。 特に、意味ですね。 意味の部分が欠如しているから、 読み、書きが一致せずに頭に入っている。 例えば、「もり」を漢字にするとき、 一致している生徒の頭の中はこう。 「もり」には木がたくさんあるから、「森」と書く。 一致していない生徒は、「形」を思い出そうとするのです。 う~ん、確か △ こんな形してたよなぁ~。 「森」を△、つまり、見た目だけで頭に入れているのです。 曖昧な形で頭に入れているから、読もうとするときにも、 それがはっきりしないのです。 霧がかかったように、なんとなぁ~く 知識を頭に入れることに慣れているのです。 普段の日本での生活では、日本語を話すことはできるので、 その欠如は見えにくいですが、 外国語、つまり英語を勉強するときには、 それがはっきりと表れてくるのです。
英単語が覚えられないということを、深く掘り下げていって たどり着いたのは、日本語の漢字でした。 英語の授業だけではダメだと思いました。 僕の担当する他の教科、特に社会の教科で、 「漢字」に重点を置いて授業を行うことにしました。 地理・歴史・公民の事柄を、漢字の意味から想像し、 理解するということを、毎授業、徹底的に生徒に意識付け、 塾内での演習は、漢字でなければ×にしました。 もちろん、そんなんじゃダメだ!とマイナス思考的な指導ではなく、 そこが君の能力を上げるチャンスだよ 板書内容を生徒がノートするときも、 意味がわからない言葉は、メモするよう指導しました。 こういった取り組みをしていく中、 僕は、生徒が英語で学んだことを社会で、 社会で学んだことを英語で生かせることを 意識するようになりました。 今でも、絶えず心がけていることです。 つづく・・・。
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