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カテゴリ:作文指導
がっきーの作文工房 、8月がっきー賞受賞作品。 今日は、小6の男の子の作品。 「臨場感」がたまらない!! では、どうぞ。
<ゴールを守る強い意志>
5月6日、僕は、親子で長良川競技場に行った。 それは、FC岐阜VSサガン鳥栖戦を見に行ったから。 試合は午後4時に始まった。 競技場には、FC岐阜サポーターが大勢いる。 そして、そのサポーターからは、太鼓や笛の音と合わせて、 チームの応援歌が大きな声で聞こえた。 しかし、サポーターの声は選手に届かず、 前半は0対0で終わった。 後半は前半に比べ、さらに声援が大きくなった。 それでも点はとれず、時間だけが過ぎていく。 そんな中、FC岐阜は大ピンチをむかえた。 それは深津選手によるPK。 相手キッカーはボールを置いた。 キックの合図の笛がなる。 キッカーはボールに向かって走った。 ボールを蹴る。 ボールはキーパーの跳んだ逆方向に飛んだ。 ゴールネットが揺れる。 この瞬間、0対1で相手がリードする状況になった。 その後、全力で攻めたがおよばなかった。 僕は、下を向いたまま競技場を出た。 帰りの車の中、PKについて考えてみた。 PKになったのは、後半35分頃。 どちらのチームも点が入らず苦戦していた。 そんな中、相手のパスがゴール前に通る。 岐阜は大ピンチ。 深津選手は足を出す。 そして審判の笛が鳴った。 深津選手は、どうして足を出したのか。 僕はそのことが心残りだった。 けど、きっと考えがあったのだろう。 だから僕は考えた。 深津選手が足を出さなかったとしたら、 ファールにはならない。 だからといって、必ず点が入らないとは限らない。 そこでPK覚悟で足を出した。 ゴールを守りたいという強い意志があったからだと思う。 深津選手はDF。 ゴールを守らなくてはいけない。 きっとその気持ちが足を動かした。 僕は、だんだん深津選手はすごいと思ってきた。 だってファールになるくらいまでして ゴールを守ろうとしたから。 僕もサッカーをやっている。 GKをやっている。 ゴールを守るということは深津選手と同じ。 そしてゴールを守るという強い意志がある。 そういう事をこの試合のPKで学んだ。 僕は良い体験をした。 だから、このことを忘れないようにしよう。
どうでした? 手に汗握る試合が目に浮かぶようでしょう? この「臨場感」、現在形と過去形を混ぜて うまく使うことで表現されています。 彼は、それを狙って書いているんです。 <僕は、下を向いたまま競技場を出た。> さり気ないこの描写も、なかなか。 何より、日常のサッカー観戦という体験を ここまで深く考え、 これからの自分の人生にどう活かすか、 そういう自分の未来に向けているところも、 この作品の素晴らしいところですね。
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