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カテゴリ:作文指導
今回紹介する作文は、またまた別の小6生の作品。 この生徒は小4のときに入塾し、 最初は原稿用紙半分書くのがやっとだった生徒。 どれほど表現が豊かになったか? どれほど物事を深く考えられるようになったか? そして、それらによって、 どれほど精神的に成長したか? 作品を読みながらお考え頂けると、 非常にありがたいです。
細かい描写に脱帽!! 場面を想像せずにはいられない!! それでは、どうぞ。
<つかまるな!! カダヤシ!!>
5月4日に、 「もうすぐ家庭訪問があるから、カメの水そうの水換えをしておいて。」 と、お母さんが掃除機を止めた。 僕は、アニメを夢中で見ている。 でも、生き物が好き。 だからテレビを消して、外へかけ出した。 カメの水そうは、4月の半ばから、水を換えていない。 そのため、こけがびっしりついている。 水も緑色に、にごっている。 僕は、サンダルをはき、気合を入れた。 まず、水そうの水を出した。 あまりの臭いに鼻の奥がつうんとする。 でも、がまんして一生懸命洗った。 最後に水を入れる。 すると、汚れていたときと比べ、とてもきれいになった。 僕は気持ちよくなった。 カメが手足をバタつかせている。 これは、エサを欲しがっているときの行動だ。 僕は、何かあげようと家へ入ろうとした。 その時、おじいさんが、 「車に乗れ。」 と、車のカギを開けた。 僕は車に乗る。 きっと、三川フィッシュパークに行く。 僕にはわかる。 おじいさんが行くところは、ほとんどそこだから。 着いたところはやっぱりそこだった。 ここは、釣り場だ。 ここには、カダヤシという、 形と大きさがメダカに似ている魚がいる。 これはカメの大好物。 いつも喜んで食べる。 池をのぞきこんだ。 すると、木の陰を群れで泳いでいる。 僕は、タモとバケツを持ってきた。 池にタモを沈める。 そして、タイミングよくタモを上げた。 すると、予想以上のカダヤシがタモに入った。 一度で、バケツの中は、カダヤシで真っ黒にうめつくされた。 だいぶとれたので、家へ帰った。 家に着くと、カメが必死に手足をバタつかせている。 さっそく水そうにカダヤシを入れた。 カメは急に視線を変える。 その先には、カダヤシがいた。 そしてカダヤシを追い始めた。 一部のカダヤシは石のすき間に隠れる。 また、一部のカダヤシはカメの動きに合わせ、 甲らの下に隠れる。 これにはカメも大分苦戦している。 この姿にぼくは、笑みをうかべた。 しかし、カダヤシもじっとはできない。 そのすきをねらい、カメはパクリと食べた。 僕は映画のジュラシックパークが頭にうかんだ。 そして心の中でカダヤシを応援した。 でも、カメからは逃げられない。 あっという間に7・8匹ほどに減った。 これは、まさに弱肉強食といえる。 カダヤシが食べられるのは、かわいそうだ。 でも、生きていくためには食べる物も必要。 しかたがないことかもしれない。 僕はカメにエサをあげるのを忘れることがある。 生き物を育てるということ。 それは、その生き物の命に責任をもつということ。 これからは毎日忘れずにエサをあげよう。
カメのエサやり、何気ない日常の1コマ。 そこから、食べる者、食べられる者、 それぞれの命について考えた。 そして「命の責任」にたどり着いた。 「精神的成長」を非常に感じる作品です。
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