現在完了時制時制と言っても色々あるのですが、現在形・過去形・未来形、この3つについては、今より前に行われた事が過去形、今から行われる事 が未来形と、日本人も比較的イメージがしやすいようです。 しかし英語には日本語にはない時制「完了形」があり、日本人が 一番イメージしにくいのがこの「完了形」なのです。これにも過去完了、 現在完了、未来完了、とあるのですが、まず現在完了を例にとって、 完了形の勉強をしていきたいと思います。 過去形は過去の1点、未来形は未来の1点に起きた出来事を指す のですが、現在完了形は一体いつの話を指すのでしょうか? この質問に、「・・・の1点です!」と言いきった方は、間違いなので す。現在完了は、どの1点と必ず特定できるわけではなく、もやもや しているのが、特徴なのです。それでは解説になっていないですか? (笑)それではちゃんと言い換えます。現在完了の特徴は、必ず「現 在を含んでいる」「現在と関わっている」のが特徴なのです。 現在完了は大きく3通りに分けることが出来ますが、まず現在完了 で「今」の時点でその動作が終わったのか?終わっていないのかを 問う「動作の完了」の有無をしめすことが出来ます。 Have you eaten lunch yet?(お昼ご飯をもう食べましたか) -Yes, I've already eaten lunch. -No, I haven't eaten lunch yet. のように、already, yet などの副詞や、just now(=a moment ago) などと一緒に使われることが多いです。 次は、「動作の継続」といって、何らかの動作が「今」行われているこ とをしめす表現です。その動作が始まった時点は問題にしないわけで、 直前に始まっても、ずっと昔に始まっても構わないのです。 I have been ill in bed for a week.(1週間ずっと病床についている) I have been learning English since I entered a junior high school. (中学校に入学して以来、ずっと英語を勉強している) 上例のように、「継続を表す」現在完了は for ~(~の間)や since ~(~以来)と一緒に使われることが多いです。 最後は、「今まで経験ある?」「いや、一度もないよ」という、経験が 今までにあるかないかを完了形で聞くことができます。これはどこで 経験したかは問題ではないのです。15歳の時に初めて経験した人 もいれば、つい昨日経験した人もいる(笑)訳で、かつ経験の回数も 1回だけでも、もう何百回経験したのでも構わないのです。いったい 何の話かって?ちょっと話が逸れたみたいですね(笑) 要するに 「経験が今まであるかないか」だけが問題なのです。 Have you ever made an overseas trip? (今までに海外旅行をしたことがありますか?) -Yes, I have once been in London. -No, I have never been abroad. など、経験を表す現在完了は ever, never, once, twice などの副詞と 一緒に使われることが多いです。 よくある質問に、現在完了は現在形に近いのですか?過去形に近いの ですか?というのがありますが、よく現在完了の日本語訳に「・・・した」 という過去の「た」が使われるので過去形と現在完了形をごっちゃにする 人がいますが、それでは上級者になれません。現在完了は過去に近い 訳ではありません。現在完了は必ず「現在を含んで」というのが基本であ り、現在との関わりを表しているのです。従って、現在形に近いようなイメ ージをもっている方の方がセンスが良いといえます。 今回は現在完了を例に完了形を説明しましたが、ここは紛らわしいポイ ントなので、明日も他の時制との区別をもう少しお勉強していきたいと思い ます。 |