2024/02/27(火)15:15
タッカー・カールソンのプーチンインタビュー5つの視点
2024/2/6 木曜日、ウラジーミル・プーチン大統領は、元Foxニュースの司会者であるタッカー・カールソンから2時間にわたって質問を受け、待望のテレビインタビューを受けた。
このインタビューは、ロシアによるウクライナ侵攻2周年を目前に控え、米国の政治家たちがウクライナへの軍事資金援助を検討している最中に行われた。
そのインタビューの視点を5つに分け簡単に以下に掲げる。
①ロシアのNATO加盟
クレムリンでビル・クリントン前大統領と会談したとき、彼はこう言った。
「ロシアが軍事同盟であるNATOに歓迎される機会がある」と。
「突然、彼はこう言ったんだ。まあ、今となってはあり得ないことだが」とプーチンは付け加えた。
「クリントンが本気なら、あなたはNATOに加盟しましたか?」
カールソンは言った。
「もし彼がイエスと言っていたら、和解のプロセスは始まっていただろうし、
最終的には、パートナーの向こう側に何らかの誠実な願いがあれば、そうなっていたかもしれない。
しかし、そうはならなかった。まあ、"ノー "は "ノー "ということだ。」
②NATOは東方には1インチも拡大しないと約束した
「拡大には5つの波があった。我々はそれをすべて容認した。
私たちは彼らを説得しようとしていた。
私たちは今、あなた方と同じようにブルジョアです。
我々は市場経済であり、共産党の力はない。」プーチンはこう付け加えた。
③ロシアはWSJ記者の釈放に前向きと発言
プーチン大統領は、スパイ容疑で裁判を待つウォール・ストリート・ジャーナル紙のエヴァン・ガーシュコビッチ記者を、
ロシア人囚人と引き換えに釈放することは可能かもしれないと述べた。
ロシア大統領はその見返りとして、2019年にベルリンで起きたチェチェン反体制派殺害事件で有罪判決を受けたヴァディム・クラシコフを
ドイツが釈放することを望んでいると示唆した。
ゲルシュコビッチは2023年3月29日にウラル地方の都市エカテリンブルクで逮捕され、国防機密を入手しようとした罪に問われた。
彼と彼の新聞社は容疑を強く否定しており、アメリカ政府は彼を不当に拘束しているとしている。
我々はこの問題を解決したいと思っているが、特殊部隊のチャンネルを通じて、ある条件が話し合われている。
私は合意に達することができると信じているとプーチンは述べ、西側諸国は彼が「互恵的措置」と呼ぶ措置をとらなければならないと強調した。
このような会談が成功した例はたくさんある。
おそらく今回も成功するだろうが、我々は合意に達しなければならない」とプーチンは語った。
最近では、2022年12月にモスクワが、ロシアで麻薬犯罪の有罪判決を受けたアメリカのバスケットボール・スター、
ブリトニー・グリナーとロシアの武器密売人ビクトール・バウトを交換した。
④プーチンは米国のウクライナ軍事支援を「挑発」と呼んだ
カールソンはプーチンに尋ねた。
「ポーランドに軍隊を派遣するシナリオを想像できますか?」
「ポーランドがロシアを攻撃する場合だけだ。
ポ米国の政治家たちは、ウクライナの取り組みに資金を提供し続けなければならない。」とプーチンは言った。
「それをどう評価しますか?」とカールソンは尋ねた。
「この議論は、ポーランドとバルト三国がNATO加盟国であり、
これらの国が攻撃された場合、同盟の集団安全保障原則が発動し、
米軍が直接介入する必要があるという事実に基づいている。」
「これは挑発行為だ。」
「なぜアメリカの兵士がウクライナで戦わなければならないのか理解できない」とプーチンは言った。
「ロシアはポーランドにもラトビアにも、他のどこの国にも何の関心もないからだ」とプーチンは言った。
⑤AIと遺伝子学の進歩は脅威だ!
プーチンは、世界は「ローマ帝国の崩壊時」よりも速く変化していると述べた。
彼はこうも言った「人類は現在、遺伝子研究者のせいで多くの脅威に直面している。
特殊な人間、遺伝子操作されたアスリート、科学者、軍人、イーロン・マスクがすでにアメリカで人間の脳にチップを埋め込んだという報告もある。
「それをどう思う?」カールソンは尋ねた。
「イーロン・マスクは止められないと思う」プーチンは答えた」
「とはいえ、彼との共通点を見つけ、彼を説得する方法を探す必要がある」とプーチンは説明した。
プーチンは、人類は遺伝学と人工知能の進歩にどう対処すべきかを考える必要があると述べ、冷戦時代の核軍備管理条約が指針となる可能性を示唆した。
人工知能や遺伝学、あるいはその他の現代的な傾向の無制限で無秩序な発展を止めることはできない、
人類から火薬を隠すことが不可能であったように、これらの研究は依然として存在し続けるという理解が生まれたとき......
人類が自分自身や人類全体に対する脅威を感じたとき、これをどのように規制するかについて「国家間レベルで交渉する時期が来るように思う」とプーチンは付け加えた。
まとめ
このインタビューは2時間に及んだが、プーチンはカールソンの質問に対し、
原稿なしに過去の出来事を年表を加えながら淀みなく答えた。
視点に記述してないが、プーチンは、ロシアの建国からキーウとの関係、東欧諸国の歴史さらには宗教まで詳しく解説している。
タッカー・カールソンはプーチンの知識に対して「あなたはその地域について百科事典的な知識をお持ちですね」と皮肉的に返すと
プーチンは「私の長いスピーチはおそらく、インタビューのジャンルから外れていることは理解している。」と言い、したたかな一面を覗かせている。
彼はおそらくはカールソンの出鼻をくじき主導権を握ろうとしていたに違いない。
その思惑通り、インタビューは終始プーチンの手の内にあった。
彼の知識と記憶力、即応力は今の世界のトップ政治家の中で抜きん出ている。
習近平や日本の岸田首相など束になってもプーチンの足元にも及ばない。
残念ながら習や岸田首相など、辛辣な質問が2時間も続いたらしどろもどろであろう。
混迷深まる激動の時代、日本にプーチンに伍する政治家が求められる。
残念ながら、安倍首相亡き後それらしき政治家は皆無だ。
しかしこのことは日本にとって大変深刻なのである。
おそらくは日本国民1億2千万人の悲劇であろう。
インタビューの中身は、ウクライナ戦争の原因についても語っているが
アメリカ(NATO)のいやらしさが浮き彫りになる。
日本の言論界はロシア悪玉論一色だが、残念ながら正邪について語っても意味はない。
ロシアにはロシアの正義があり、我々にも我々の正義がある。双方は絶対に一致しない。
その中を巧みに渡りきるのが政治力だと思う。
歴史を鑑みれば、勝てば官軍であり負ければ賊軍となる、は、今も昔も変わりはない。
負けたものは辛酸をなめることになる。
アメリカはいつでも、世界のあらゆる国の混乱に乗じて手を突っ込み利権を奪ってきた。
ウクライナもその例に漏れない。
露宇戦争で、儲けるだけ儲けたアメリカは、だんだんウクライナから手を引くであろう。
ウクライナの勝利は、われわれ西側の希望的観測だがだんだん希薄になる。
今日の一句
希望的勝利霞むや朧月
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