わたしの部屋

クラス会には１０人ほどが集まった。

寂しいねぇ、もう１０人になってしまったか？と言うべきか
否、１０人も集まったか？と言うべきか？

ともあれ今回は、小諸のホテルでの開催になり
食事はバイキングだったのでかなり質素だった。

もっとも、この歳になると、おまけに糖尿持ちの
わたしからすれば十分なのであるが

喰い気たっぷりのおばさん連中からしたら
はてな？がいくつか付いたかもしれない。

だってうちに帰って、撮った写真を見て驚いたよ。
天ぷらも刺身も、メインディッシュたるものが全然見当たらない。

さすがにこれじゃ、ままごとの如くあるな、と言う感じだったもの。
もしかしたら、史上最低の宴席だったかもしれない。

オマケに、本番のクラス会をやる個室がないと言う。

で、仕方なしに、カラオケで盛り上がることになった。

此処で仕切るのはもちろん、仕切り魔のＫ子である。
Ｋ子は、夕食時にずいぶんビールをやって
すでに出来がっていたから、当然彼女の一人舞台になった。

わたしたちの他にもお客さんがいたが、委細構わず彼らを巻き込んで盛り上がった。

隣のＨ君が、これじゃ話も何もできやしない。

「出るか？…」というから、二人で立ち上がったら
「こら！そこの二人どこへ行く！？」と、咎められた。

「こんな煩いとこじゃ、話もできやしない」と云うと
さすがに会の趣旨を外れていると悟ったか、Ｋ子
「どっか静かなとこないの？」と誰かに聴いたら

「卓球場の隣が畳が敷いてあって、今は誰もいないよ」と
さっきまで卓球に勤しんでいたK君が云い、そこへ移動した。

そこで改めてクラス会の始まりとなった。

ペットボトルのお茶で乾杯し、やっぱりなと言う感じで、
幹事を差し置いて、Ｋ子がぶちあげ、今回来たかったM子ちゃんの話になり

「M子ちゃんがねぇ、ぜひ会いたいから泊りで来ない？って言ってた」

聞けば、ほかにも何人か同じように誘われたと言う。

M子ちゃんはすし屋を経営していたが、いまはやってなく、
頼まれたら時どき宴会などを引き受けているらしい。

で、来年はM子ちゃんの処でやろうと仕切り魔が言い出した。

何度誘っても出てこない皆には声をかけずに
「この１０人だけでやろ！」と言うから

「いやそれはマズイ、声だけはかけてやろ」

時期は秋がいいとか、平日がいいとか、
その時は「料理は俺が手伝う」と、元コックのＳが言うと、
「魚は俺が用意する」と、イワナとヤマメを養殖しているＫ君が言う。

そんなわけで、今年で最後のはずのクラス会が来年も開催されることになった。

時期は１０月下旬の平日に決まり、細かいところは仕切り魔のＫ子が進めるらしい。

ということで、来年のクラス会は、秩父での開催だよ。



今日の一句



遠雷や帰りが怖いクラス会




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