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おもしろすぎるぜ 中国で農業

おもしろすぎるぜ 中国で農業

上海の水

 私どもの仕事は、水がきわめて重要です。
 上海の水道水は、実にカルシウムが多いです。
 上海の水道水を殺菌しますと、
 カルシウムの沈殿が見られます。
 それは、日本の水道とくらべて、大きく違います。

水道水
 殺菌したあとのフラスコの中にある水道水。
 普通は、透明でなくてはいけないのですが・・

 上海の水は、いわゆる硬水になります。
 この水道水をのみつづければ、カルシウムが、
 摂取できるかもしれませんが、
 結果として、胆石などが沢山できることになります。
 上海の人は、ひょっとしたら、胆石が多いかもしれません。

 水道水の成分分析を水道局に行って、
 ほしいといっても、なかなかくれません。
 
 中国語で、
 「上海自来水来自海上」(自来水は、水道水のこと)といわれます。 
 「上海の水道水は、海から来る」という意味だそうです。
 上から読んでも、下から読んでも同じ言葉。

 ほんとにあの汚い海から来るのかなと思うと、ぞっとします。(冗談)
 上海の家庭には、吸水機がおいてあります。
 12リッターの水を8元(120円)で購入するのです。
 それで飲んだり、食事を作ったりするわけですね。

 水道水を使って、植物を栽培しますと、
 植物は、白い斑点ができてしまいます。
 はじめは、農薬なのかな、
 と思って調べてみたら、
 水道水が原因でした。
 観葉植物を育てるには、問題が多いです。
 
白い植物
 この斑点が出ては、売り物になりません。
 農場の担当者は、売り物にならないといっても、
 苗は苗と言い張る。

 この葉の白いカルシウムを、
 日本では流す処理剤があるのですが、
 残念ながら、中国には、ない。
 結局、一番古典的な方法で、
 白い物質を流しました。

温室で、ビール飲む人
 写真を見ると、何をしているのかわかりません。
 片手に、缶ビールを持っています。
 温室の中で、ビールを飲んでいるのではないのです。
 ビールを葉に吹き付けています。
 それで、こすると白いカルシウムがとれるのです。
 
 彼女は、温室で、一番のアルコールの強い人です。
 1日、24本のカンビールを吹き付けました。
 彼女は、朝から作業で、ビールの吹きつけ作業。
 最初は、仕事で、こんなことができるのなら・・・
 と喜んでいましたが、・・・
 やはり、昼過ぎには、ダウンしてしまいました。

 仕事が終わってから、ビールでも飲みに行くかと誘ったら、
 もう充分ですといっていた。

 上海の水に関しての質問*****

対不起さん
 >中国の野菜って煮たりゆでたりすると大量にアクがでるんですが、
 >それって水となにか関係あるんですか?
 >健康面ではなにか問題になることなどあるんでしょうか?

中国の野菜に問題があるより、
 やはり、水に問題があると思います。

 アクという言葉は、
 どうも「悪」を思い出してしまいますが、
 漢字では「灰汁(あく)」というようです。
 灰汁でアクを取っていたからでしょうね。
 ワラビなどは、灰を使って、アク抜きをしていました。
 ワラビには、えぐみが強いからです。
 木の灰などは、さまざまな成分がありますが、
 主成分は、カルシウムです。

 カルシウム分の多い水でにたりすると、
 結局は、アクが出やすくなります。
 私は、火鍋もせっせとアクを取ります。
 中国の人は、あまり気にしないようですが・・

 野菜のアクと肉系のアクがありますが、・・・
 野菜のアクとなるのは、
 えぐみで、シュウ酸(ほうれん草が代表的)
 アルカロイド(キューリが代表)、
 ポリフェノールやタンニン(柿渋が代表的)が、
 カルシウムなどと結合します。

 結局、野菜を煮たりしますと、カルシウムの多い水ですと、
 アクが多いです。ですから、アクを丁寧にとりますと、よくなります。
(そんなに手間をかけたくない。そしたら、やはり軟水を使った方が・・)

 肉などは、カルシウムの多い水で煮ますと、
 とうしてもアクが多くなり、肉が硬くなります。
 ただ、アクが取れた方が、健康面ではいいです。
 また、肉の臭みを消したりします。

 肉を軟らかく煮るには、軟水がいいです。(特に肉じゃが・・)
中国では、うまい肉じゃがができません。
 ヨ-ロッパは、ほとんど硬水です。
 肉をワインで煮たりするのは、
 柔らかくするための方策でしょうね。

 ご飯を軟水で炊きますと、ふっくらとして出来上がりますが、
 カルシウム分の多い水で炊きますと、どうしてもパサついてしまいます。

 お茶やコーヒーなどは、カルシウム分が少ないほど、香りが引き立ちます。
 逆に、カルシウム分が多いと渋みが苦みを抑えることができます。

 健康面では・・・・

 カルシウムの多い水を飲んでいるのは、
 沖縄県 宮古島です。
 サンゴでできた島ですので、
 どうしてもカルシウムの多い水となります。
 このカルシウムの水が、
 長寿の秘訣ともいわれています。
 骨粗鬆症や妊産婦には、カルシウムが多い方がいいでしょうね。
 まあ、牛乳の方が無難ですが・・
 ただし、あまり赤ちゃんには、カルシウムの多いのがいいといわれていません。
 確かに胆石などが多いこともいわれていますが、・・・
 あくまでも、ミネラルバランスです。

 軟水、硬水の定義******

  浦東地域の水質検査の報告を受けることができました。
  いろいろな項目がかいてあります。
  PHは、7.23です。問題ないですね。
  カルシウムなどの硬度(炭酸カルシウム量)は、
  日本の水道水の水質基準では、300mg/Lがを基準としています。
  上海の水道水は、209mg/Lですから、
  日本の水道水の基準をクリアーしています。
  しかし、日本の水道水は、だいたい 50mg/Lです。
  やはり、4倍ほどになります。多いですね。

 日本やアメリカでは、炭酸カルシウム量を1mg/Lを硬度1といいます。
 今回の中国の水質検査は、炭酸カルシウム量で、現してあります。

 日本の基準では、軟水は、    0~100mg/L
  中程度の軟水 100~300mg/L(中硬水)
         硬水      300mg/L 
                          です。

  日本の水道水は、50mg/L前後ですので、軟水。
  上海の水道水は、200mg/L前後ですので、中硬水となります。

  WHOの基準では、軟水は、   0~60mg/L
          中程度の軟水 60~120mg/L
          硬水     120~180mg/L
          非常な硬水  180mg/L 

  日本の水道水は、50mg/L前後ですので、軟水。
  上海の水道水は、200mg/L前後ですので、非常な硬水となります。

  以上です。


 


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