津田大三　奮戦記

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• ご通知

  　裏を見せ　表を見せて　散る紅葉　（良寛）永年に亘り大変お世話になりました父 津田幹雄（元京都市会議長）儀　１２月１５日 ８１歳を以って永眠いたしました。ここに生前のご厚情に深謝し謹んでお知らせ申し上げます尚故人の遺志により葬儀 告別式の儀は近親者のみにて相済ませました。また勝手ながらご香典ご供花の儀は固くご辞退申し上げます。　喪主　京都市会議員　津田大三以下、会葬の際の挨拶を掲載します。　喪主として、遺族を代表して一言御礼を申し上げます。　本日は大変お忙しい中、父の告別式にご参列くださりありがとうございました。　父は１２月１５日の朝、突然帰らぬ人となりました。亡くなる二日前の夜には、私の子供たち四人と一緒にご飯を食べに行ってくれました。そして前日には、少し風邪をひいたようで、近所の父の大親友のところへ、その夜の同窓会を欠席することを伝えに行っておりました。そのあくる朝には冷たくなっておりました。　本当に突然のことで、何の相談もしておりませんでしたが、私の仕事柄、父とよく葬儀に行かせて頂く機会がありました。その際いつも父に、「派手な葬式はしてくれるな、親族と、自分との別れを惜しんでくれる人だけで送ってほしい」と何度も何度も聞かされていました。本日は皆さんの暖かいご厚情により、父の望んだ式が出来たと思っております。心から感謝申し上げます。　本来ならばお世話になりました皆さんにお知らせをしなければならない所ですが、故人の遺志という事で何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。　父の人生については、私より深くご存知の方ばかりですので私から申し上げることはありませんが、父は市会議員という仕事が大好きでした。私によく「この仕事は天職だ」と言っておりました。多くの人と出会い、人と話し、人の世話をすることが本当に大好きでした。そして何よりも「人」が大好きでした。　うらを見せ　おもてを見せて　散るもみぢ　良寛和尚の辞世の句と聞いております。未熟な私にはその句の意味は充分には解りませんが、紅葉の様に誰からも愛され、裏表のない人生を生き、多くの人に惜しまれながら散って行った父へ、贈る言葉として、つけさせて頂きました。　人が好きだった父ですが、なかでも、父は母のことをとても大切にしておりました。父の遺したエンディングノートにも母への思いがたくさん綴られていました。そこには、色々と苦労をかけた事、いつも支えてくれた事などが書かれてありました。そして最後に、「ありがとう昌子」と結ばれていました。母も他界してから１１年が経ちました。少し寂しくなって、父を呼んだのかもしれません。天国で二人仲好く私たち姉弟（きょうだい）や孫たちのことを見守ってくれていると思います。　そのエンディングノートに私の事も書いてくれていました。少しはしっかりしてきたと書いてありました。うれしく思う反面、まだまだ未熟な私であり、同じように未熟な姉たちであると思います。　生前、父に賜りました暖かいご厚情に深く感謝するとともに、どうか遺されました私たちに同様のご厚情を賜りますよう、心よりお願い申し上げ、意を尽くせませんが、出棺にあたり御礼のご挨拶とさせていただきます。　本日は誠にありがとうございました。多くの皆様の暖かいご厚情へ感謝にかえて…　　合掌

  2013.12.17

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  乾杯条例の施行！（平成２５年２月に報告しました）

  ～乾杯条例の施行！（清酒の普及の促進に関する条例）～　皆さんも報道等でご存知かも知れませんが、昨年末１２月２６日に日本で初となる乾杯条例を議決、本年１月１５日に施行いたしました。この条例は議員提案条例(議員立法)と呼ばれるもので、自民党京都市会議員団が単独で提案し、全会一致で可決されたものです。～条例を提案した理由～　条例の趣旨は、京都市伝統産業活性化推進条例で指定されている清酒を普及することで、これをきっかけに京都の伝統産業品や伝統文化を考えてもらう事です。　また一方で、現在世界において、日本料理と共に日本酒は大きな関心を持たれ販売は増えていますが、国内販売量は１０年前の２分の１程度まで落ち込んでおり、厳しい状況が続いています。ご存知のように日本酒の製造には大変手間がかかり、杜氏（とうじ）と呼ばれる職人さんの技術により、安定的に美味しい清酒が作られています。この日本人が誇るべき清酒を守り普及することも大きな目的の一つです。～伝統産業品や文化を再考するきっかけに～　しかし、この条例を可決するのに対し様々な意見がありました。京都の伝統産業品はたくさんあるのに、なぜ、日本酒だけなのか。あるいは、ビールやシャンパンが好きな人が、なぜ、最初に日本酒を飲まなければならないのか。また、こんな事を条例で規定するのはおかしいのでは等の意見もありました。他党の一部の議員からも、これは廃案にするべきだといった声さえも聞こえました。こういった課題があったからこそ、この条例は市長（行政サイド）から提案するのは難しく、自民党議員団が提案したのです。　確かに、京都には数多くの伝統産業品があります。しかし、それら全てを条例で規定するよりも、市民にとって身近な風習である「乾杯」をきっかけとして、伝統産業品や文化を話題にしたり、考えてもらう方が現実的ではないでしょうか。また、罰則があるわけではなく、日本酒が苦手な方やお酒の飲めない人にまで強要するものではありません。　ふたを開けてみると、大きな反響があり、テレビや新聞でも取り上げられ、インターネット上でも好意的に受け取られました。色んなご意見があると思いますが、この事がきっかけとなり、日本の伝統文化が見直されることを切に期待しています。また、日本文化の継承、和のライフスタイルの提案という観点からも、皆さまのご協力をよろしくお願いいたします。～鉄道博物館と京都活性化構想（空想）～　本年１月２４日に開催されたまちづくり委員会で、私が以前から提案、要望をしていた、鉄道博物館建設の説明がありました。これは、ＪＲのプレスリリース（発表）があったためで、その内容は、梅小路公園内に、総工費７０億円、地上３階延床面積約１８，８００平方メートル、展示車約５０両で日本最大規模の博物館建設計画となっていました。　私がこの事を言い出したのは、京都水族館の話が出てきた平成２０年頃で、海のない京都に水族館を作るよりも、京都とゆかりの深い鉄道を活用した博物館のほうが親しみ深いものになるのではとの考えからでした。　また、もともと梅小路には蒸気機関車館や、二条駅の旧建物があり鉄道ファンにとっては聖地として有名な場所であったことも理由の一つです。この事が現実へと向かい出した事は大変嬉しく、大きな期待を寄せています。～京都市も市電ひろば（仮称）を整備します～　また京都市も同エリアに、チンチン電車や市電を展示する公園を整備する計画が上っています。２月の定例議会で予算が計上されることになっていますが、京都市としては異例のスピードで来年１月の開設を目指しています。　これら全が開設されれば、梅小路エリアは、昨年度好調な滑り出しをした（私の予想に反し）京都水族館と共に、市内始め全国各地から多くの方が集まる場所となり、大きな魅力を備えた公園となります。　　ここからは私の空想ですが、これをきっかけに京都をより活性化させられないかと考えています。　一つは京都駅から梅小路公園までの列車の運行です。山陰線のホームの一部を使い、ピストン運転をする事は可能ではないか（山陰線に新駅の設置は様々な課題があると聞いているため）。　もう一つは、市営ＬＲＴを創り、東寺から大宮通りをまっすぐ通して、四条大宮を到着駅にすることは出来ないだろうかと言うことです。　メリットは多くあると考えています。まず、大宮通りに存在する各商店街の活性化に繋がらないか？　京都駅からＪＲ，四条大宮からは京福・阪急、東寺からは近鉄へのアクセスを良くすることになり、梅小路エリアへの集客力の強化が期待できるのではないか？　また、京都市の主要施策として進めている「歩くまち京都」の価値観の提案・実践に大きく貢献しないか？スをつくり利便性を向上させることで、鉄道での京都観光を充実する事にならないか？　　そうすれば、東山や嵐山の渋滞が緩和することになり、京都の新しいスポットが、京都全体への活性化に繋がって行くのでは？そして私の地元四条大宮周辺の経済の活性化にも大きく寄与する！と夢は尽きません。　　　現在、鉄道交通やＬＲＴはヨーロッパ等で広く発展し、路面電車は大きく見直されてきています。また、温暖化効果ガス削減にも大きく寄与することは言うまでもありません。京都は新しいものと古いものが共存する街であり、今回の鉄道博物館とＬＲＴはまさにそれに合致します。そこにプラスして歩いて散策できる環境を整備し、様々な歴史を発見できる工夫をすることで、さらなる魅力を備える街となります。京都は、大阪や東京を目指すのではなく、京都独自の方針を打ち出し、より魅力ある街づくりを行っていくべきと考えます。様々な課題はあると思いますが、夢ある街づくりに市民の皆さんと共に考え、邁進したいと思っています。　

  2013.06.04

• 駅ナカビジネス「コトチカ」（平成24年12月に報告しました）

  ～駅ナカビジネス「コトチカ」～　皆様もご存知の通り京都市交通局の経営は大変厳しく、特に地下鉄の赤字は大きな問題があります。先に行われた決算市会でも明らかになったように累積欠損金は３３６０億円もあり、更なる経営改善や乗客増の努力を続ける必要があります。その中にあって事業開始から好調を続けているのが駅ナカビジネス「コトチカ」です。今回は、この事業について検証してみたいと思います。～「コトチカ」とは…～　「コトチカ」とは京都市交通局が、地下鉄の乗降客数増加と利便性の向上を図るべく、立案された駅ナカビジネスの主力事業として、地下鉄の駅のデッドスペースを商業施設用に改装した商業空間です。　当初、コトチカ事業は、人員削減やコストカットなどの縮小一辺倒が続くなか、開設に多額の費用が必要になる為に実行に移す事が出来ませんでした。しかし、自民党麻生政権時代に地域活性化・経済 危機対策臨時交付金事業が創設され、当時の交通局管理者（交通局長）の英断でそこから５億円の資金を調達することで実現することとなりました。　～「コトチカ」の現状～　この事業は、平成２２年に地下鉄四条駅に「コトチカ四条」が開業したのが始まりです。現在、コトチカは地下鉄四条駅の他、地下鉄御池駅、地下鉄京都駅北改札口にて開業し、今後もそのエリアを新設、拡充が計画されており、平成２５年春には地下鉄京都駅中央改札口にも開業が予定されています。これらコトチカで特徴的なのは、出店されているテナントが京都初出店、関西初出店が多くある事です。中には行列が発生している店舗もあり、今後の飛躍を期待するところです。また、地下鉄オリジナルスイーツや駅ナカスイーツと呼ばれる、限定商品を企画、発売をするなど、少しでもコトチカに興味を持って貰う機会を作る努力を絶えず行っています。～この事業から見えるもの～　このコトチカ事業の収益は、平成２４年度で５億円を達成する見込みであり、当初の計画より随分と上方修正をしました。今後も新たな駅におけるコトチカの新設、既存のコトチカの拡充計画が考えられており、中期経営方針では平成３０年度に１０億円の収入を目指しています。　この成功は交通局に大きな改革をもたらしたと考えています。つまり職員の意識が変わってきたのです。若手がアイデアを出し、次々と実践していく、前向きな雰囲気になったと感じています。　実際に「京都市地下鉄５万人増客推進本部」でも、集客イベントやＰＲ活動、サービス向上の取組み等に若い職員の意見を取り入れ、本市の地下鉄の増客を図るようになりました。ここ数年乗客も増えており、更に平成２３年度実績で一日あたり３３万４千名の乗客数を平成３０年度には、３７万５千名にするという大変高い目標に向かって努力を続けています。～一日も早い経営改善に向けて～　私はこういった事業に予算をつける事が大切だと考えています。なぜなら、５億円の投資が大きな成果となったからです。結果として収益の改善に寄与し、市民負担を縮減する事が出来ました。また、それ以上に大切な事は、意識改革によってサービスが向上し、より愛される交通局と変貌しつつあることだと思います。　未だ苦しい経営を行う地下鉄事業ですが、こうした努力を続けることで、１日も早く経営を健全化しなければなりません。これからもムダ使いには厳しい目線で、一方夢ある事業にはより前向きに対応して行く事で、経営の改善とサービスの向上を両立させて行けるよう、市民の代表として、また議会人としてしっかりとチェック機関としての責務を果たして行きたいと考えています。～府市協調を考える～　府市協調、つまり二重行政の解消が言われ久しくなります。大阪ではこれを解消すべく大阪都構想がうたわれ地域政党が躍進しました。しかし、あれほどメディアが大騒ぎした割に実際のところどれだけの結果が出ているかは伝えられず、わかり辛いのは大変残念なところです。　京都では、府市強調の取組みは早くから指摘をされ、様々な分野で大阪よりはるかに進んできたと考えます。しかしそれは、裏返せば京都の財政状況が大阪に比べ、あまりにも厳しかったからであり、一概に褒められたことではなかったと言えます。～府市協調の現在と今後の課題～　私が議員になってからこれまでに解決したものをいくつか例を挙げると、1.私の地元にあった京都市交通局壬生庁舎跡地を中京警察署（京都府警）へ、その代替として京都府中京庁舎跡地を御所南小学校（京都市立）のグラウンド用地へ相互譲渡を行った事。2.鴨川（京都府管轄）に放置され、たとえ道路の真横にあっても撤去できなかった、放置自転車の撤去対策（京都市の取組み）。3.ＪＲ京都駅内において存在していた京都府と京都市の２つの観光案内所を統一して、京都市をはじめ府内全域の観光案内を行う京都総合観光案内所設置をした事。4.最近では犬猫の収容や譲渡、処分、しつけ方教室を行う動物愛護センターを全国で初めて府市共同で設置する合意などがあります（平成２６年度開設予定）。　　しかし全てが解決している訳ではありません。例えば、上京区にある京都府計量検定所、東山区にある家庭支援総合センター、伏見区にある京都府精神保健福祉総合センターなどは京都市内に府の施設がありますが、原則的に京都市民は使うことが出来ません。また、児童相談所なども基本的には府の施設では市民は相談できないことになっています。　法律的な根拠などが存在する場合もありますが、市内にある市民の使えない施設などは改善をしていく必要があると思います。　例えば体育館などの施設は、府民市民が区別なく両方利用出来るようになっています。施設によっては、府の方との優先順位はつけなければならない事もありますが、それぞれが所有していることによるメリットもあります。～府市協調を進めるために～　この二重行政を解消するには、どこに問題があるかを提起していかなければなりません。そして市民の利便性の向上とそれに伴う財政負担のあり方、また法律的な問題の解決など国、府、市での協議が必要です。　ヒステリックに言うだけが、政治家の仕事ではありません。市民の皆様の声を真摯に受け止め、課題を１つずつ解決していくことが本来の政治のあり方だと考えます。そのために、国にも、府にも、市にも議員がいる我々自民党はその組織をしっかりと使って、現実を動かしていくことが市民の皆様のためになると考えています。　

  2013.06.04

• 決算市会（9月定例会）始まる！（平成２４年１０月に報告しました）

  決算市会（9月定例会）始まる！　9月定例会が9月24日に招集され、10月26日までの1ヶ月余りを掛け開かれています。今議会では平成23年度決算、また平成24年度の補正予算などが審議されています。前年度の予算の執行体制に問題はなかったか、また予算市会の際審議されたことはどう具現化されたのかなどをチェックし認定をする議会です。～決算規模、総額1兆5993億円～　今決算の規模は、全会計合計で1兆5993億円、前年度から67億円の減少となりました（別表参照）。一般会計の支出では生活保護費や、子ども手当が増加しましたが、市債発行の抑制により193億円の減少となり、単年度収支では14億円の黒字となりました。　また、交通事業や上下水道事業を含めた、連結実質収支に関しても平成19年度の373億円もの赤字から23年度末では85億円の黒字となり、評価できます。ただし会計別に見れば、市バス、上下水道の経常収支は黒字となっていますが、大きく業績改善が行われているものの、地下鉄事業はいまだ67億円の赤字となっており課題を残しています。更なる利便性の向上や駅ナカビジネスの充実による増客・増収策や、民間委託化などのコスト削減の努力を続けることで市民負担を一日も早く解消していかなければなりません。～平成２４年度補正予算～また決算審議に先立ち、9月28日に開かれた本会議で補正予算について修正可決いたしました。この補正予算の主なものは、子育て支援や高齢者福祉に要する経費、京都マラソンでの不足額の補填、亀岡の交通事故を受けての通学路の緊急安全対策、また京町家や木造住宅の耐震改修助成の増額などです。この中でも通学路の緊急安全対策と耐震改修助成の増額の一部に市会議員の報酬削減分を使うことで施策の充実と市債の発行額をいくばくかでも抑えることができました。このような予算修正の取り組みは他都市でも珍しいものだと思います。～当面の財政状況について～京都市財政は今後当面の間、税収など一般財源の増加が見込めない中で、社会福祉関係費の増加など厳しい状況が続きます。また、最も市債残高があった平成14年度の2兆957億円より1869億円も改善しているとはいえ、全会計ベースで1兆9088億円の市債が存在するのは事実です。このような中、如何に景気対策が打てるかが問われています。　私は公共工事や債務(借金)すべてが悪だとは考えていません。必要な公共工事を長期債によって、恩恵を受ける世代で公平に分担することは、子どもたちへの押し付けと考えるべきではないでしょう。しかし一方で、今足りないお金（社会保障費や補助金など）を借金によって賄うことは、将来への負担の先送りであり、子どもたちへの押し付けそのもので許されないことです。　23年度決算においても行政改革推進債や公債償還基金の取り崩しなどが実施されており問題があると考えています。また国の責任ではありますが臨時財政対策債が右肩上がりで増えていくことは将来への負担の先送りであり、看過できません。私たちの将来への展望を開く債務と、子どもたちの未来への押し付けとなる債務とをしっかり区別しながら京都の発展と市民負担のあり方を考えていかなければなりません。　しかし残念ながら未だに削減一辺倒を唱える政治家がおられます。それは、10年以上前の小泉改革から前進をできていない時代遅れのスタンスです(当時は必要な改革であったと考えています)。これではデフレによる一層の景気悪化は作れても、将来の展望は開くことが出来ません。今、議会（政治）には両立の大変難しい課題が突きつけられています。この事をしっかりと克服できるよう、やるべき事はやり(景気対策など)、言うべき事は言っていかなければなりません(チェック機関としての役割を果たしていく)。今後も議会人（市民の代表）として、皆さんとともに京都市発展のために精一杯取り組んでまいります。～交通局と水道局が１００周年！（京都市）～１００年の沿革　京都では日露戦争後、近代化を推し進めるため「三大事業」と呼ばれる大型公共工事が行われました。それは1.水と電力確保のための第二疎水、2.水道施設による衛生環境の改善、3.烏丸通・東山通の拡幅と電気鉄道の運行であり、これらの事業は大変な経費を要し、厳しい財政状況の中で大きな困難でもありましたが、フランスの外貨債の活用などで何とか着工することができました。この完成が明治４５年（１９１２）で、本年、交通局も水道局もめでたく１００周年を迎えることとなりました。～京都疎水の開通～　ご存知のように京都の疎水（第一疎水）は、明治天皇の東京行幸以来衰退していく京都を復興させるため、特に産業振興のために計画されたものであり、当時の市の年間予算の１０倍もの巨額の投資を行い完成させたものであり、鴨川分流点までが明治２３年、伏見までは明治２５年に完成したものです。～日本最古の路面電車～　京都と電車のルーツは古く、営業用電車を走らせたのは日本で京都が初めてでした。運行区間は、東洞院塩小路下ル（京都駅近く）～伏見下油掛（京橋）までで、明治２８年より営業されました。これを運営していたのは京都電気鉄道という私鉄であり交通局ではありませんでした。その後大正７年（１９１８）市内を走る電車の路線を統一するため京都市が全線を買収しました。～先人への感謝と今後に向けて～このように見ると交通局や水道局の１００周年より以前からその根源（ルーツ）となる事業が展開されており、言い換えればその先人の努力の上に交通局や水道局の１００年は成り立っています。つまり大きな事業は先人の努力や先見の明によって成り立っており、今を受け継ぐ私たちはそのことに感謝の念を忘れてはいけないと思います。京都市の発展とともに歩んできた交通局や水道局が１００年という大きな節目を迎えました。このことを契機に、様々な課題を抱えてはいますがさらに市民に愛される交通局・水道局となるよう、議員という立場でしっかりと取り組んで行きたいと思っています。

  2013.06.04

• 生ものは食べられなくなるのか？（平成２４年７月に報告しました。）

  ～牛レバー生食提供の禁止～　平成２４年７月１日より生の牛レバー（牛レバ刺）と店舗での提供が禁止されました。平成２３年の４月に北陸の焼肉店で牛ユッケなどを食べた５名が食中毒で死亡した事件を発端に、厚生労働省が平成２３年１０月より牛肉のユッケ等、牛肉の生食の規格基準を設定し、肉の表面を加熱する義務が附され生食が禁じられました。　また関連調査の中で、牛肝臓の内部より腸管出血性大腸菌（Ｏ‐１５７）が発見された等の理由で、厚生労働省は平成２４年７月１日より食品衛生法第１１条第１項の規定に基づき、食品規格基準が設定しました。牛レバ刺の提供を禁止し、違反した店舗は行政処分と罰則が適応される事になります。（概要などは別紙参照）自宅等で自己責任により食べるという行為も禁止され、提供した店舗も同様に罰則規定に適応される事になります。～どうして牛レバ刺だけ禁止なのか？～　京都市の保健福祉局保健医療課が配布している資料によると理由は３つです。1.腸管出血性大腸菌による食中毒の可能性があるから。2.腸管出血性大腸菌は、重い病気や死亡の原因になる。3.今のところ生で食べないことが、唯一の予防法である。という事です。　　他の食中毒を引き起こす原因となる菌類に比べて、腸管出血性大腸菌は発症するとその菌が原因となり、重篤症状や死亡に繋がるという事が大きな理由です。　また、牛肝臓の内部に大腸菌が存在し、現時点では肝臓内部に対する滅菌処理の方法が確立されない為、今は食べないほうがいいという行政の判断に基づいています。～牛レバ刺に対する京都市の取組み～　京都市においては、牛レバ刺しの駆け込み需要が発生する事を警戒して、６月に牛レバ刺等を提供していると把握する市内全店舗に、市が作成したパンフレットの配布と注意を行う対策を実施し７月にも再調査を致しました。　また同時に他部位内臓や他種家畜の生肉提供も控えるよう注意喚起を行っています。重ねて今後は店舗等に対する指導の他に、市民の皆さんに対してのお願いなどに力を入れていく予定です。～生ものは今後食べられなくなるのか？～　お刺身や牡蠣など、古来より日本人は生で食べる文化を大切にしてきました。そして、その食文化を大切にすべく、様々な努力や工夫を行ってきました。　一方牛肉については、これまで強制力のある規格基準が作られていないなど対応が遅れてきたのは事実です。これは、牛肉の生食の文化が戦後と比較的新しいからであり、その為、その危険性も十分な検証がされてこなかったと考えられます。今回新たな規格基準ができた事により、食文化としての発展に繋がることを期待しています。　また、その他の生食文化（刺身や牡蠣など）が損なわれる事は今のところありませんが、牛肉と同じように重篤な患者が出れば、今後何らかの規制がかけられるかもしれません。　世界に冠たる日本の食文化を守るためには、各店舗の努力と値段のみにとらわれない消費者の賢明な判断が求められて行くのではないでしょうか。ご一考になれば幸いです。

  2013.06.04

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  京都市事業の検証（平成２４年４月に報告しました）

  ～市民のために税はうまく活用されているのか？！～　京都市では様々な事業を行っています。特に今春には大きなイベント開催や、身近な行政サービスが開業致しました。当然の事ながら、これらは市民からの税金を使って運用されています。しかし、いわゆる義務的経費とは異なり、絶対に必要という訳ではありません。そのため、それぞれの事業の効果や課題をしっかりと検証する事は、市民の代表である議会の大きな仕事であると考えています。また、議会はプロとして単一的なものの見方だけでなく、総合的な判断をしなければなりません。今回は今春に開催されたそれぞれの事業について私なりの評価をさせて頂きました。皆様にご一考頂ければ幸いです。～京都マラソン開催～　３月１１日、以前より準備を推し進めてきた、京都マラソンが開催されました。天気に恵まれ、京都のアップダウンの激しいコースを１万４７４０人が走り抜けました。大会では東日本大震災の復興支援を掲げ、出場者に特別枠を設け、被災地からのランナーも参加されました。この事業で、全国各地からやって来るランナーやその家族、応援の方など、一日に数万人が京都に集まる事で、宿泊等につき経済効果は明確にあったと思います。今後の課題として、コースの再検証とそれに伴う交通規制の対策が挙げられます。第一回目としては評価の高い大会であると思いますが、より改善を進め、参加者だけでなく市民に喜ばれる大会にしていくべきと考えています。　～京都水族館開園～　以前にも大誌で幾度か取り上げましたが、京都水族館が３月１４日オープン致しました。こちらは京都市の遊閑地を民間企業に貸出し、企業の資金により建設されました。オープン当日は千人以上も行列ができ、現在も盛況との事です。しかし京都に水族館があって良かったかの評価はこれからでしょう。一方、水族館周辺の交通混雑等の対策面では、事前の広報などの取り組みが上手くいき、想定より車での来場者数が少なく京都駅周辺が賑わうという状況が発生しています。これは良い傾向であると思います。来館者が水族館周辺を歩くことで周辺経済を活性化できるよう、地元の協力や民間企業のよさを活かした賑わい作りが大切です。その取組みが今後の評価になると考えています。　～パンdeウォーキング開催～　３月１７日中京区民ふれあい健康ウォーキングのイベントとして、三条通界隈パンdeウォーキングが行われました。京都はパン消費量が日本一である事から着想され、地元朱一小学校をスタートして三条通界隈のパン屋さんをウォーキングしながらめぐり、木屋町通の元立誠小学校をゴールするというユニークなものです。個店のパン屋さんのご協力もあり、すぐに募集定員に達してしまいました。健康イベントであると共に、中京区の魅力を市民の皆様に再認識して頂く点で非常に良いイベントであると思います。また、商店などの事業者が関われるような形をとる事で商店街や地域経済の発展に役立つようにすればより良い事業となると考えます。新たな企画に期待しています。～四条大宮まちかど駐輪場オープン！～　３月１８日四条大宮の京福電鉄駅前にまちかど駐輪場が開設されました。これは京都市が継続的に行っている放置自転車対策の一環として行われているもので、民間企業に京都市の土地を貸し出し、駐輪場の管理、運営を任せるものになっています。今回の四条大宮駐輪場には、１４０台の駐輪スペースができました。四条大宮周辺は自転車撤去の台数が多いエリアであり、駐輪場の開設により駅周辺を自転車で利用される皆さんに安心して頂けるようになったと思います。事実、駐輪場が設置されてから放置自転車は少なくなってきています。しかし十分な設置台数とは言えず、今後は現在の違法駐輪の状況等を検討しながら、四条大宮の北東部分にも拡大していく予定です。違法駐輪は中京区の大きな課題の一つです。更なる取り組みが必要だと考えています。～京都花灯路開催～　３月１０日から２０日まで京都・東山花灯路が開催されました。平成１５年より観光資源創出事業として「灯り」をテーマに、京都を代表する歴史的な文化遺産や寺院、風情のある道を、約５キロにわたり灯籠でかざり演出しています。最終日まで多くの観光客や市民の皆さんが訪れ、京都の早春を楽しんでおられました。この事業は開始から１０年の月日が経ちます。良い事業ではありますが、一度総合的な検証を行い、その必要性と継続のあり方についてしっかりとした判断を行うべきだと思います。これからも市税を同様に使って行くのか、或いは継続の為に、更なる地元の協力が要請出来ないかなど、考証するべき時期に来ていると思います。様々な角度より検証し、京都市の関わり方について、更に効果のある方法を模索するべきと考えています。～京都市政と議会の活性化の為に～　今回取り上げた事業は京都市の活性化や住民サービスとして必要な事であると思います。しかし、時勢を考えると、よりコストのかからない方法や、同じコストでより大きな効果を生み出す智恵をひねり出して行く事が大切だと思います。議会は市民の皆様の代表であり、京都市政のチェック機関としての役割を市民の皆様から与えられています。議会が本来の機能を発揮する事で、税金のより有効な活用が可能となります。私も議会人として、良い所は良いと評価し、また問題のある所は厳しく指摘をしながら、議会と京都市の活性化の為に積極的に取り組んで参ります。　　　　　　　　　　　　　　

  2013.06.04

• 門川大作市長が再任！～選挙結果の検証～（平成２４年３月に報告しました）

  ～大誌発刊4年～ 2月5日に市長選挙が投開票され、門川大作候補が再選されました。この大誌の創刊号は「新市長誕生！」と題をうって発行しており、早いもので4年が経過いたしました。その際、行政経験の全くない大阪知事と行政マンとして経験豊かな京都市長がどう評価されるかは今後4年間の実績次第と書かせて頂きました。～選挙結果～　さて今回の市長選挙では、共産推薦の候補との一騎打ちとなり、22万1765票対18万9871票と3万1894票差での勝利となりました。一方で昨年大阪では知事から市長へ鞍替えをされた橋本氏が大差で勝利をされました。これをどう考えるかは様々だと思いますが、この票差が4年間の実績への評価かは疑問に思っています。メディアの取り上げ方やそれをうまく利用した維新の会の戦略も大きいと感じています。～京都市と大阪府の比較～　規模や財政状況、また府と市という事もあるので正確な比較とはなりませんが、皆さんの一考になればといくつかを比較をしてみました。例えば職員の削減はどうであったか。京都市では4年間で1444人と全体の約1割が削減されました。大阪府では5742人で同じく約1割が削減されています。 次に自治体の負債総額ですが、京都市では２兆1546億円（23年度末）、市長在任中の４年間で416億円増えていますが、臨時財政対策債を除く実質の負債総額は１兆9188億円でありピーク時より1769億円（約8.4％）減っています。大阪府では負債総額は６兆739億円（22年度末）知事在任中の４年間で2451億円増えています。臨時財政対策債を除く実質の負債総額は５兆233億円で、ピーク時より3849億円（約7.1％）減っています。 次に教育です。これは比較をするのが難しいですが、例えば全国学力テストの結果で見ると京都府（京都市とほぼ同水準）で小学生は平成19年度より、６位→７位→6位→３位となっています。大阪府は45位→42位→33位→32位でした。中学生は双方あまり良くないのですが、京都府は26位→24位→39位→36位で、大阪府は45位→45位→45位→45位でした。 最後に生活保護では、どの都市も大きく増加している中で京都市の増加率は、1.4％→3.7％→7.0％→5.3％増と、この4年間の伸び率は全国平均より低く収まっています。一方大阪府では3.2％→3.9％→11.9％→12.2％となっています。これらを見ていると、メディアの結果に対する言及はあまりされていないように感じます。～二元代表制での市長選挙～　今回の市長選挙では地方自治の基本である2元代表制にこだわりました。前回選挙で応援した3党がそれぞれにこの4年間の市長の実績を検証し評価をしました。また支持母体である『未来の京都の会』（立石義男会長）でも同様に4年間の実績を検証されました。その上で、市長から未来の京都へ支援依頼があり、未来の京都から各政党へ支援のお願いがありました。これは今までの首長選挙とはまったく違う事でした。以前は各政党から出馬を要請し、それを受けて市長が出馬表明、その後支持母体が動き出すというものでした。今回の選挙で、私はこの事に深く関わりましたが、あるべき姿へと変貌したと自負しています。　一方で大阪では、前回の選挙で応援をした支持母体から離脱した選挙であったため、そういった検証はされることはありませんでした。また、首長自らが代表である政党が議会の過半数を占めていますので2元代表制といった観点は働かなかったのではと考えています。～政治は市民の鏡～　私が言いたいことは、政治はあくまでも市民（有権者）のものであるという事です。それぞれが自分の意見や考えを持って投票という形で政治に参加をされます。だからこそ選挙は大切なものであり、民意をしっかり反映して行かなければなりません。しかし一方で、情報が偏っていたり、あるいは一つの事だけで判断をするようなことになれば、民主主義は大変危険なものになります。ヒトラーは民意により選挙で選ばれました。万能ではない民主主義をいかにコントロールするかは、市民の皆様の力です。この事をしっかりと受け止め、政治をして行かなければなりません。　また、議員やメディアもポピュリズムに陥ることなく、民意がしっかりと反映できるように務めなければならないと感じています。多くの市民の皆様に選んでいただいた私も、議会人としての職責を全うしなければと改めて自戒をしています。～予算市会（平成24年度）はじまる！～　２月１３日に市長会見にて、平成２４年度の予算案が提示されました。今期の京都市の予算案規模は、総額１兆７，１３１億円あまりで、その内訳は一般会計７，３８１億円、特別会計（国民健康保険･介護保険など） ６，９８３億円、公営企業会計（市バス地下鉄･上下水道など） ２，７６７億円となっています。　長引く不況の中、市政収入は４年連続で減少することとなり、公債償還基金の取り崩しや、人件費の削減など綱渡り的財政運営が続いています。　本年度の予算案は、厳しい経済状況と東日本大震災を踏まえ、京都経済の再生と安心安全を最優先とし、1.京都経済の再生と雇用の創出、2.福祉・医療・教育の充実、3.防災対策の推進の３つを柱とする予算編成となっています。これは市長選挙の際に強く訴えていた事であり、市の成長戦略である「はばたけ未来へ！京プラン」に掲げたものであります。その中でも、橋梁の耐震化などに１５億６５００万円、子どもの医療費助成に１６億３５００万円などは自民党議員団からの政策要望として挙げていたものであり、厳しい社会状況の中、少しでも市民の安心・安全に繋がるものと期待しています。一方で、生活保護費は前年度より７億円増の７８８億円と過去最高を記録しており、高齢者医療費など義務的経費の増加により、財政の硬直化は更に深刻なものとなっています。　こうした大きな課題の如何に取組んでいくのか。また、この厳しい財政状況のなか、選挙で市民の皆様と約束したマニュフェストをどう実現していくのか。一期４年間の中で多くの現場を回り実情を見てきた市長の手腕に期待をしています。また同様に、議会も市民の皆様の代表として、お預かりしている浄財（市民の税金）が有効に使われているのか、チェック機関としての役割をしっかり果たして行きたいと思っています。　　　　　　　　　　　　　　

  2013.06.04

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  ～動物園と水族館～（平成２３年８月に報告したものです）

  今回は議会やまた報道等でも多く取り上げられた、動物園と水族館に焦点を当ててみたいと思います。京都市では現在、六年計画での動物園のリニューアルと民間企業による水族館の建設が進んでいます。これらの文化施設は、子どもたちの教育と地域の活性化に資するものと期待をされています。～生まれ変わる京都市動物園と新しく誕生する京都水族館～京都市動物園は明治三十六年に、全国で二番目に開園しました。市民からの寄付と市費により建設された動物園としては日本で最古の歴史を持つ施設です。京都市民の方なら一度ならず訪れた事のある場所だと思います。しかし、開園より百年以上経過し多くの施設の老朽化が進み、それに伴い平成二十一年より平成二十七年の間に、『近くて楽しい動物園』を目標にしてリニューアルを進めています。一方京都水族館は、新たに民間企業であるオリックス不動産の提案によって建設されています。これは平安遷都千二百年事業の一環として開園された梅小路公園に更なる活性化を目的として作られるもので、その規模は内陸型水族館としては国内最大級のものとなり、イルカショーを目玉にした展示施設となります。～民間企業が経営する水族館、京都市の運営する動物園～この議論をする際よく勘違いされているのが、経営主体の問題です。つまり、水族館は企業が経営する営利目的の施設であり、動物園は京都市が営利目的を持たずに運営する施設であるという事です。そのため、水族館の建設・開設費用の六十億千五百万円は、当然ながら全て企業の経費より捻出されますが、動物園のリニューアル費用約三十億円は、市の予算(税金)より投入されることになります。営利を目的としているかどうかは、入場料の設定が象徴的で、水族館は大人二千円、小学生千円、幼児六百円と設定（予定）されています。これに対し動物園は、大人六百円、中学生以下及び七〇才以上無料となっており、身近な憩いの場としての設定がなされています。私が言いたいのは、「営利を目的とする事が悪い」ではなく、「企業が経営する以上、利益が上らなければ運営し続けることは出来ない」という事です。～議会での取り組み～議会で水族館建設の話しが出た際、多くの議論がありました。その一つは、民間企業の事業に対する税負担のあり方でした。建設費用は民間企業が負担するものの、その周辺整備（駐車場や周辺道路整備）に多額の税金をかけることにならないか。あるいは将来、運営が頓挫した時はどうなるのか。市が代わりに運営するだけの財政的な余裕はありません。そのため、議会として撤去費用などが京都市の負担とならないよう、運営企業とその親会社に対して、市に約束させています。今回、市の保有する土地を貸し、賃料を貰うという事で水族館を建設しています。これは厳しい財政状況の中、遊閑地を有効に利用することで、財政をいくらかでも好転させる事が大きな目的であり、逆に市に財政的な負担をかけるようなことになれば本末転倒となってしまいます。一方動物園のリニューアルに対しても、現在の厳しい財政状況の中で、三十億円という巨額の経費をかけることの是非が議論されました。しかし、三年前に飼育員の尊い人命を失うという大惨事も起こしており、老朽化対策や安全対策が喫緊の課題であること、また、岡崎地域の活性化に大きく寄与する事などが市から議会に説明されています。～民間企業と京都市との違い～今回の計画で特に違いを感じたのは、将来ビジョンです。企業は、説明の為に年間の想定入場者数や、事業計画書を提出してきています。初年度の入場者数は二百万人とあり、少しずつ減り、リニューアルによって入場者数を増やすという計画のものです。本当にその人数が来るのかは疑問におもう所ですが、三十年先の収支計画まで記載されていることには感心しました。赤字になる年なども計算に入れるなど、シビアな数字も盛り込まれています。一方、動物園のリニューアルに関しての将来の入場者計画、収支計画等についてこのようなものはありませんでした。先にも紹介した入場料の設定など、確かに計画書としてデータを出せない部分もあるかもしれません。公営教育施設として、民間企業では出来ないサービスを市民の皆さんに提供していることは評価をしています。また、リニューアルも必要だと思います。しかし、皆さんから頂戴する税金を使う以上は、せめて予想入場者数や、経済効果などの具体的な計画や数字を立てるべきです。これは動物園に限らず、行政の施設全般に言えることですが、民間企業のコストの感覚を参考にし、ムダに気づける体質を作って行かなければなりません。～今後の課題～動物園、水族館についての課題は、これらの施設がどのように岡崎地域や梅小路公園の活性化に繋がって行くかという事です。ひいては京都市にどれだけの利益を生むかだと思います。それには、「入場者数」が大きな指針のひとつとなるでしょう。公営施設の動物園はたくさんの市民の皆さんが来られてこそ、税金を使って運営を行っている意味があります。リニューアルによって入場者数は増えると思いますが、その後、内容を如何に充実させて行くかが課題です。また、平成二十七年まで変身を続けていく姿をどのように見せ、来園者増に繋げるかも考えて行くべきです。そして民間企業施設の水族館は、京都市にあるべきかの是非論はありますが、やるからにはしっかり入場者を増やして、京都市に土地の賃料と固定資産税を支払って頂かなければなりません。道路の拡張等について要望がありますが、それはまず、しっかり入場者を集めてからの事だと私は考えています。～京都市の発展と子どもたちの笑顔の為に～京都市動物園はリニューアルされ新しくなります。また、京都水族館が新しく建設されます。両施設とも子どもたちの笑顔の増えるものであるのは間違いありません。しかし、そのことで未来に大きなツケを残すことになっては意味がありません。京都の文化ゾーンである岡崎地域の活性化は、京都市に大きな恩恵をもたらす事が出来るでしょう。また、梅小路公園をうまく活用する事で、京都市に新たなスポットを誕生させる事ができると思います。これらの施設によって、地域の活性化が進み、京都市の魅力が高まる。そういった良いスパイラルになることが望まれていると思います。そうする為にも皆様からのご意見をしっかりとお聞きし、京都市に対ししっかりと発言していきたいと思っています。～自民党京都市会議員団、団長に就任！～八月二日、京都市議会の臨時議会が開会されました。これは小林正明議長が、一身上の都合により議長職を辞任することに伴い開かれたもので、後任に自民党議員団長であった井上与一郎議員が異例の二度目の議長に就任されました。そのため、団長職が空席となり、先輩・同僚議員の推挙を経て、不肖私が自民党議員団の団長という大役を務めることになりました。　本来は当選回数の多いベテラン議員が団長職に就くことが通例でありますが、突然の議長退任という緊急事態の中で、異例づくめの人事として就任いたしました。　この大役に大きな責任を感じるとともに、今求められている議会の活性化にしっかりと取組んでいきたいと思っています。また、井上前団長の想いを引き継ぎ、自民党議員団が京都市政のなかで、大きな存在として輝きが増すよう、力の限りを尽くして参ります。多くの皆様の温かいご指導・ご鞭撻をお願いいたします。

  2013.06.04

• 絆は負けない～頑張ろう日本～

  ～未曾有の大災害～　平成２３年３月１１日１４時４６分　大きな地震が発生しました。その規模は、１９００年以降世界で４番目となるマグニチュード9.0と想像を絶するものでした。またその後、大津波が発生し、多くの方が犠牲となり、今なお多くの行方不明者を出す結果となってしまいました。この震災で犠牲となられた方々のご冥福を心からお祈りするとともに早期の復興を願ってやみません。また一方で、現在でも住む場所を失った１０万人を超える方々の避難所での生活や、二次災害が起きた原発問題等、復興にむけて様々と難題が積み重なっている現実に心の痛む毎日です。　その中で、被災地の皆様がお互いを支え合う姿や、また震災発生時より現地で、全力で救援活動を行っている消防、警察、自衛隊、海上保安庁などの方々、自らも被災されたなか先頭で働いておられる行政職員の方々の姿には頭が下がるばかりです。～震災直後に感じた日本人の絆の強さ～　大震災直後、テレビや新聞で映し出される被災地の映像に無力感を感じた方も多いと思います。その中で、何か出来ることはないかと考え、募金活動や物資の寄付を行われた事と思います。京都市議会でも同様に災害直後、超党派で募金活動を行いました。その際には、想像を超えるペースで多くの皆様より募金を賜わり、人の優しさや絆に大きな力を感じました。この絆は悲しみを払拭するだけはなく、被災地の皆さんの復興に向けてのつよい想いへの支えとなるはずです。　また京都市としても、震災直後より消防隊の派遣を行い、現在は医療関係者、心理カウンセラーなどの専門職、現地役場の職務執行の補助、システムの復興のため市職員などが幅広く派遣され、職務について頂いております。現地ではまだまだ課題と困難が山積しており長期的な支援が必要です。～被災地(仙台市)への視察～　先月には自民党議員団の一員として、仙台市への視察に行かせていただきました。今回の視察は、短期的な支援から中期的な支援に代わるタイミングであること。5月に補正予算があることなど大局的な見地から行かせて頂きました。また、多くの皆さんに選挙中などにご協力いただいた義捐金を直接届けに行かせて頂きました。　現在仙台市の中心部では、すでに復興が進み平常と変わらない生活があるようにも見えました。しかし一方で海岸線へ車で10分ほど走ると景色は一変してしまいます。あまりの凄惨さに言葉を失うほどでした。そのような中、自民党仙台市議団の先生方がわれわれを迎え入れてくださいました。また、伊藤仙台市副市長や消防局長からお話を聞かせていただく貴重な機会を与えていただきました。　今回の視察で分かったことは、復興には大変な時間と費用が必要であると言うことでした。先ず費用については、現在仙台市の汚水処理をしている施設が壊滅的な被害を受けていました。この施設での汚水処理量は仙台市全体の70％以上に上るとのことでした。この施設を修復するだけでも2200億円以上の費用がかかるとのことでした。その他にも瓦礫の撤去もまだまだ進んでおらず、これらの処理にも大変な費用がかかります。また、その焼却処理も必要であり、その量は東北の焼却処理場だけでは賄いきれないほどであるとのことでした。　また、一方で今回の大災害により受けられた心の傷は計り知れないものです。東北の方の我慢強さから、一見は平穏を装っておられましたが、多くの方が親せきや友人・知人を失っておられ、それぞれの方とお話をさせていただいた時には、その心の大きな傷を感じました。その方々から言われた、「『がんばろう東北』などの横断幕がいろんなところに書いてあるが、東北人は本当に頑張っている、だから政府や政治がしっかり頑張ってそれを支えてくれないと困るんだ」という言葉には大変重たいものを感じました。このことからも心のケアを踏まえた長期的な支援の必要性を強く感じました。～京都市会での補正予算～　京都市でも５月定例会において、今回の震災に対応する補正予算が可決されました。その規模は約３０６億円となっており、その内訳は長期的な復興支援を考え、被災地のへ市職員派遣費用、震災による影響を受けた京都市内にある中小企業向けの金融対策支援、外国人観光客を呼び戻す為の観光庁との緊急共同プロジェクトへの費用などです。これは被災地、京都市、政府が協同して効果的な復興活動に取組むための補正予算であり、全会一致で通過いたしました。またその財源の一部は議員報酬を１０％削減した1億６００万円が使用されています。今回の補正予算の修正は議会からの提案であり、異例のことでした。～これから私達が行わなければならないこと～　いま私達がして行かなければならないことは「忘れない」「続けていく」という事です。なぜなら、今回の震災による被害は甚大で、その復興には多くの時間を費やすことになるからです。この大震災があったこと、被災地の方のことを忘れてはいけないのです。時間が経つにつれ、新聞やテレビから発信される大震災に関する情報は少なくなります。そして私達の意識からも少しずつ大震災の衝撃や、悲しみが薄くなっていくでしょう。しかし、この災害があった事を心の中に強く刻み込んでいく事が大切なのです。　そして節電やボランティアなどの意識も同様です。被災地で苦労されている方々の事を忘れずに、何かできる事をコツコツと「続けていく」という想いが重要なのです。一人ひとりの力が結集することで、大きな絆が生まれ、強い力が発揮できると思っています。～社会を見つめ直すきっかけに～　石原都知事が震災直後の発言で『天罰』という言葉を使われマスコミの話題となりました。被災者への配慮の欠ける言葉であったことは否めませんが、大事な事はマスコミが取り上げなかった言葉の本質だと思います。それは、現代社会の豊かさを謳歌するあまり、日本人は昔から受け継いできた大切なものを失いつつあるのではないかという事です。近代の日本社会は、欧米式資本主義（いわゆる大量生産、大量消費のシステム）により経済が動いてきました。結果として大きな経済成長を遂げ、現在の日本の姿があるわけです。反面、ものを大切にしない、少し傷んでしまえば捨ててしまうという風潮も出てきました。あるいは科学は絶対と考え、自然さえも支配できるような錯覚を持ってしまったのではないでしょうか。　これに対し、日本古来の智恵や教えはどうだったでしょう。それは、「捨てるところのない位」の言葉のように、材料を使い切り、物を大切にする事を美徳としてきました。例えばクジラです。海外では食用の部分しか注目されていませんが、日本ではクジラの骨やひげは伝統工芸品や日常品に活用されるなど重宝されてきました。また、自然には八百万の神がやどると敬い、畏れ、感謝をして共に生活してきました。その精神や、文化をもう一度考え、現代に適した、日本人としての社会のあり方、生き方を見つめ直さなければなりません。～本当に大切なもの～　今回の震災で日本は大変な被害を受けました。しかし今だからこそ、本当に大切なものが見えるのではないでしょうか。より豊なものとは何なのか、守るべき大切なものとは何なのか。それは今すぐ結論の出る事ではないと思います。しかし、目先の事ばかりを騒ぎ立てるマスコミ等の情報に流されることなく、それぞれがしっかりと考え意見を持つことがこれからの社会を築く礎となります。そしてそれこそが多くの犠牲になられた方々への鎮魂となると思っています。日本をまた郷土を愛する一人の人間として、また政治家として、人と人との「絆」を大切にした、こころ豊かな社会を創って行きたいと考えています。

  2011.06.01

• 津田大三の三つの誓い

  　この度三期目の当選をさせていただくこととなりました。多くのご支援に感謝するとともに、皆様の代表としての責任を感じています。この選挙期間中にお約束した私の政策・理念を改めて書かせていただきましたので、ご参考にしていただければ幸いです。～津田大三の三つの誓い～　一．パフォーマンスではない責任ある政治を進めます。巷ではできもしない事や、小さなことをことさら大げさに言う事で関心を集めるパフォーマンスが横行しています。しかし実際の政治は、それでは前に進みません。どんな政策でもプラス面と、マイナス面があります。両面を検証し、論議し、伝えることで多くの皆さんが納得する政策をしていかなければなりません。同時に少数の意見に配慮が無ければ、政治の品格を失います。　　今政治に求められているのは、しっかりとした方向性・道筋を立てて行くことです。それは小手先のパフォーマンスではありません。大地に根ざした保守本来の理念を大切にした、責任ある政治を進めて行かなければなりません。・真の議会改革（パフォーマンスより理念の政治）　　議会改革が叫ばれ久しくなりました。しかし、変わってはいけないことは、議会はあくまでも市民の代表であるということです。だからこそ議会は１万５千人の職員を抱える市長と対等でなければなりません。そして、市民に必要な政策は充実し、無駄なものは削り取っていかなければならないのです。　　その為にも中身のない議員は必要ありません。また一方で、議会の活動を市民に見せて行かなければなりません。対等な立場で、行政とのしっかりとした緊張感・距離感を持つことが本来の議会の役割であり、在るべき姿にすることこそ真の議会改革だと思っています。そのためにどんな方法が良いのか真剣に議論し、答えを出して行きます。　二．信頼と実績で持続可能な政策を実現します。　京都市でも厳しい財政状況が続いています。このような中、「あれもやる。これもる。」そんなことは出来るはずもありません。ばら撒きやデタラメな政策、それをしている余裕はありません。また、できもしない事を約束する事は政治家としての信義を欠くものです。・真の少子化対策　子どもはお年寄りから多くの智恵を学び、お年寄りは子どもから元気をもらう社会の実現し、元気なお年寄りを増やすこと、また人口減少を緩和し、将来に過度な負担をつくらない様にしていく事こそが真の少子化対策であると考えます。　学校や閉校した校舎などの施設を利用し、昔の遊びやお話しなどをお年寄りから学び、交流する場を拡大していきます。また、伝統や文化を地域の人から学ぶ事などを提案してきました。現在ではジュニア京都検定の取組みなど子どもたちが京都のことを学ぶ機会も増えています。時代祭の役員として各学校に維新勤皇隊が行って頂く取組みなどもしています。これらをより活性化して参ります。・不法駐輪の自転車対策　私が議員になったとき、都心部に駐輪場がないことが大きな問題でした。木屋町に駐輪場が一つあるだけでした。これではいくら撤去をしても問題が解決しません。そこで、自転車総合アクションプログラムを作って頂き、現在では約２５００台分の駐輪場を作りました。併せて撤去をしていかなければ結局駐輪場を作っただけになってしまいます。不法駐輪をなくすためには、市民の皆さんに趣旨をご理解頂きながら、トータルの政策が必要です。民間駐輪場の補助施策や、土曜日や日曜日の撤去を始めたり、撤去収容場所を近くにするなどバランスのある自転車政策を着実に進めてきました。・二条駅の再開発　また、二条駅の再開発も議員になった８年前には何も進んでいませんでしたが、シネコンの誘致を成功させ、その後多くの学校施設や医療機関が入る事になり随分と変わってきました。こうした事にも積極的に取組んでまいりました。現実をどう動かして行くか、それが政治家の仕事であると考えます。これからも京都の活性化の為、実現する政治に務めて参ります。三．人と人との絆がつくる輝く京都の未来を拓きます。　京都では、伝統的に地域のつながりがあります。例えば自主防災会です。これが各町ごとにあるのは京都だけではないでしょうか。この地域の皆様の努力が火災件数の発生を抑制したり、住宅用火災警報器の取り付けなどでトラブルが無かったことなどに繋がっています。これからも京都の未来を創っていくのは人です。皆さんの力をあわせ、それを次世代に伝えていく努力こそが、これからの未来を拓くために最も重要な事だと考えます。・地域活動（京都の伝統と文化について）横と縦の絆　お祭はまさに地域そのものです。地域の元気、活性化の為に作られ、地域の人の繋がり（横の絆）で盛り上げていくものです。また、その伝統文化を大切にする事で、先人からの大切な智恵を受け継いでいくこと（縦の絆）が祭を守っていくことだと考えています。私も時代祭や祇園祭りに参加ささせていただき、また地元の祭の役員も務めています。これからも地域を大切にする祭に積極的に関わって行きたいと思っています。・東日本大震災と防災について　３月１１日、東日本で大震災が起こり、多くの行方不明者・死者がでました。また、原発の問題などまだまだ予断を許さない状況が続いています。その大事の中で、東北の皆様のお互いに支え合う行動や言動は日本人として誇りに思い、また勇気を頂戴しました。私も日本人として、政治家として、お役に立てる事を考え、全力で取り組んで参ります。　今回の選挙で多くの皆様にお支えいただきました。この皆様との絆を大切にし、思いを実現していくことが私の使命です。また、皆様の声を市政に伝えて行くことが議員の仕事です。皆様の声を何でも津田大三にお聞かせ下さい。

  2011.05.01

• 平成２３年度予算審議！！

  　京都市会２月定例会が２２日に招集され、３月１５日までの２２日間で、２３年度予算案等について審議します。　今予算は「京都未来まちづくりプラン」の最終年度で、来年度の新しい基本計画「はばたけ未来へ！京プラン」のスタートを切るためのものとなっています。　今回の予算規模は、全会計で１兆６１７４億円［内訳は、一般会計が７４６５億円、特別会計（国民健康保険・介護保険など）６２３４億円、公営企業会計（市バス・地下鉄・上下水道など）２４７５億円］となります。前年度に比べ、市立病院の独法化による経費減などにより全体で３８０億円縮小しました。　予算案の重点政策は２４年度当初の保育所待機児童ゼロを実現する（１８億４０００万円）などの子育て支援、特別養護老人ホーム・老人保健施設の施設整備など（２０億２０００万円）による高齢者福祉の充実、実雇用１４００人に上る雇用対策（２７億４１００万円）や中小企業への新規融資枠（２０００億円）など経済活性化の更なる強化です。　一般財源収入の総額は昨年度よりも４６億円増の３７７３億円となります。これは市税収入が前年度より３９億円落ち込んだものの、地方交付税の代替財源である臨時財政対策債などが増額したためです。　また、予算編成通知時（平成２２年１１月）には２３年度予算は１７９億円の財源不足が見込まれていました。これを職員数や残業代の削減で２９億円、給与カット１４億円、行革推進債の発行で３０億円、公債償還基金の取り崩しで２６億円、国からの交付金１億円、土地などの売却により２３億円などで補填する事となります。依然財政は大変厳しい状況が続いており、綱渡り的です。　多くの課題はありますが、現在求められていることは、市民の皆様の協力の上で今後どのような京都の未来のまちづくりが出来るのかだと思います。　また、議会としてそういった観点を持ちながらいかに厳しいチェックをして行くかです。　去る１月に民主党会派の市会議員数名が２２年度予算の事業仕分けを行いました。これは市会の権威を著しく損なうものだと私は思っています。　なぜなら民主党は京都市会において、昨年の３月に予算案に賛成しているからです。今頃になって事業仕分けを行い「無駄」と判定するなら、なぜ昨年の定例市会において反対しなかったのか。事業仕分けの結果より市会の議決の方が遥かに重みのあるものです。これでは、ただの選挙前のパフォーマンスであり、民主党会派は内部矛盾を起こしているとしか思えません。　私はこれからも、市長が約束された「お年寄りが安心でき、若者に夢があり、子どもたちの笑顔が溢れる京都市」を創っていかなければならないと思っています。　そのためにも、市民の皆様の代表として、選挙によって選ばれた責任と、与えられた権限を理解し、チェック機関としての議会の本来あるべき役割を十分に機能させて行きたいと思っています。　また、拝命しております予算委員長の重責もしっかりと果たして参ります。

  2011.02.20

• 理念なき政治！

  　長年にわたり、政治に対して国民の不信が続いており、国民・市民の政治改革への希望は潜在的なものとなっています。その表れの一つとして、国政においては自民党の与党時代に国民が政治に対して閉塞感を強く感じ、その結果として平成２１年の総選挙で政権交代が起きました。　これは国民の政治改革への強い想いであり、自民党はこの大きなうねりに対応することができませんでした。　またもう一つは、大阪府や愛知県など地方からの政治改革・議会改革が新聞・テレビ等のマスコミで報じられ、皆さんも周知の事と思います。現状、有権者からは概ね好感を持たれており、支持率・人気共に高いのが現実です。　一方、京都市会においても１月２４日に議員定数削減の直接請求の臨時議会が召集されました。有権者の５０分の１を越える定数削減の署名が１月５日に提出され、議員数を６９人から６０人に削減する直接請求に関する条例改正案を審議しました。　多くの市民の署名に市会議員として真摯に受け止める事は当然であり、これも地方議会改革を熱望している市民の想いの一つであると考えています。　しかし、政治改革を実現するためには、パフォーマンスだけでは意味がありません。　国政を例に上げれば、政権交代から約１年半が経ちましたが、マニフェストは何も実行されていません。さらに、政治家の倫理観が問われた「政治とカネ」の問題、外交政策や国防問題など解決したものは何もなく、民主党政権の素人集団ぶりを露呈しています。また、経済は無為無策、常識を逸脱した組閣人事、防衛大臣の言論統制ともとれる言動など、政権運営は稚拙と言わざるを得ません。最近では国民もあの政権交代は本当に正解だったのかと多くの方が疑問視しています。　また地方の例では、前々号で地方議会改革にも触れ、ローカルパーティの問題点も指摘しました。首長が自らの政策を実現するために議会に多数派を形成する事は改革とは言えず、民主主義を崩すものです。阿久根市の例もあり、最近では批判的な声もマスコミに取り上げられるようになってきました。チェック機関である議会の本来在るべき姿は、行政の強い権限を監視するためのものです。　つまり、民主主義成立の歴史を鑑みると、独裁にならないために議会が生まれ、存在しています。　京都市会の定数削減条例も同じ事です。安易な削減論で議会改革を矮小化するわけにはいきません。なぜなら地方分権が進む現在の情勢の中で、政策の立案能力や広範囲な施策のチェック能力の充実が求められるからです。　最近では地方議会の専門家（有識者）からも同様の意見が出されています。自民党市会議員団は議員定数の削減を全く否定している訳ではなく、議員定数は民主主義の根幹をなす部分であり、慎重な議論が必要だと考えています。　選挙前のパフォーマンスで真の政治改革ができないことは、民主党政権によって立証されました。また、理念の無い政治は結果として国民・市民に混乱をきたすだけのものです。　我々自民党は、地方議会においても、国政においても保守の理念である「先祖から受け継いだものを大切にしながら、次世代により良く遺していく」を一貫する事で、実現できる改革を進めていかなければなりません。　インドのマハトマ・ガンジーは「七つの社会的罪」の中で「理念なき政治」という言葉を最初に列挙し、社会的な罪だと断じています。その重みを政治家である我々が今一度考えなければなりません。　パフォーマンスではなく「理念」を持ち、「言葉に責任」ある政治を進めることが市民の皆様から信託をいただいたプロ（議会人）として在るべき姿ではないでしょうか。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　愛知県知事選と名古屋市長選に当選を　　　　　　　　　　　　　　　　　　　果たした大村秀章氏と河村たかし氏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓

  2011.02.10

• 未来の京都を創るために！

  　１１月定例市会が１８日に召集され、１２月１０日に閉会し、１２月２４日の常任委員会を最後に昨年の議会行事を締めくくりました。今議会では、約３２億１９００万円の一般会計補正予算や京都市の今後１０年間の指針となる市基本計画案などの議案が議決されました。　１１月２５日の本会議では自民党議員の代表質問に対し、市長は子育て不安の解消や児童虐待の防止のため、家庭訪問事業を出産後の母親だけでなく妊婦へも拡充すると答弁され、少子化・子育て支援に対する意識の高さを見せられました。　また、私の昨年の代表質問でも、少子化の大きな要因である未婚や晩婚化というプライベートな問題にどのように取組んでいくという質問に対して、市長は私の提案した婚活に取組むと答弁されました。その結果昨年の１２月１９日には婚活パーティー「京都婚活２０１０から京都恋物語ｉｎ岡崎」を開催され、男女合わせて約２００名の募集に対し、１５００名以上が応募するという大きな事業となりました。　人口１００万人以上の政令指定都市では初の試みであり、今後どのような成果が得られるのか注視していきます。この事業に先立って、私自身の後援会でも若手が中心となって、少子化対策の一環としての婚活パーティーを昨年２回開催しました。　民主党政権の発足以来、政治家が自らの言葉をなおざりにしてきたことで、政治への不信が募っています。今、政治家は有言実行、また結果責任が求められています。私自身も今一度自分を戒めながら、自分の言ったことに責任のある政治を進めて参ります。これからも輝き溢れる京都の未来づくりに邁進していきます。

  2011.01.01

• 真の地方議会改革とは！

  「地域主権」という言葉　「地方の事は地方で」と言われてから久しくなりました。最近、地方公共団体の行財政改革を話題にするとき、よく「地域主権」という言葉を使います。しかし、私はこの言葉自体に違和感を持っています。なぜなら、この言葉は特定の地域に「主権」があるかのような誤解や印象を与えるからです。本来、憲法には「主権」は国民にあると明記（憲法第１条）されていますが、各都道府県や市区町村に存在するとは明記されていません。つまり、幕藩体制下のようにそれぞれの地域に主君（大名）がおり、それに忠誠を誓う軍隊（武士）がいる江戸時代のような封建社会ではないと言うことです。主権とはある意味「最高決定権」であり、現在の日本では国民によって選ばれた国会議員により運営される国会が最高決定機関です。この体制が「国民主権」です。地域の権限を強くするのであれば、「中央集権」に対しての「地方分権」が正しいのであり、「地域主権」という言葉は間違っていると思います。「地域主権」では何が目的の改革かがあいまいになると思います。ローカルパーティー（地域政党）は改革できるのか？　今年になってよくローカルパーティー（地域政党）という言葉を新聞紙上や報道番組で目にしたり、耳にしたりします。その中でも大阪府の橋本知事が立ち上げた「大阪維新の会」や、名古屋市の河村市長が立ち上げた「減税日本」は皆様もご存知の事と思います。本来、ローカルパーティー（地域政党）とは公職選挙法上の政党要件を満たさない、定義もない、非常に分りづらい存在です。また、肯定的に捉えたとしても、それは米占領下の沖縄や、少数民族を抱える諸外国での大変特殊な地域事情のもとでつくられるものであり、ローカルパーティー（地域政党）同士が連携する事はありえないでしょう。　現在、彼らはローカルパティー（地域政党）をつくり、自らの政策を実現する為だけの多数派を議会に形成しようとしています。これは様々な問題をはらんでいます。これによって、執行機関である首長（行政）と議会の緊張関係がなくなります。さらに住民から直接負託を受けた議員が議員の立場のまま首長の指揮命令下に入るのならば、議会としての地位や権限に抵触することも考えられます。極端なことを言えば、首長が提案する予算や条例などがほとんど議論されることなく、議会を無審査で通過する事もありえるのです。これでは議員は要りません。つまり民主主義の崩壊であり、独裁を許すもので、改革とは言い難いでしょう。二元代表制の意義　また、「大阪維新の会」や「減税日本」の行動は地方自治における二元代表制を破壊するという危機感を持ちます。日本国憲法では、地方公共団体の規模にかかわらず一律に執行機関としての首長と議事機関としての議会を設置することを規定しており、首長と議員は市民により選挙で選ばれます。これが二元代表制の根幹です。　私は地方公共団体を車に例えるとすると、議会はブレーキの役割だと思っています。ブレーキ（京都市会）は車を急停車させる事もできますが、うまく運転させる役割もあります。アクセルだけの車では、小さなハンドルミスでも致命的な結果になりかねず、ましてや制限速度をオーバーした場合はどうなるでしょう。壁にぶつからなければ、この車を停車させる事ができません。こんな車に乗る人に命の保障はあるでしょうか。市民をこんな車に乗せるわけにはいかないのです。そんな事にならない為に議会が存在し、大変重要な役割を担っていると考えています。真の改革とは　現在、京都市会は私を含め自民党の若手を中心に着実な議会改革を進めています。それは最大会派である自民党から動き出す事によって、そのうねりが大きく議会全体に伝わるからです。掛け声だけの改革、浪花節では何も生み出すことはできません。　議会は市民の皆様の代表であり、皆様の思いを行政に伝えるもので、市民の権利であるはずです。その権利がしっかりと機能するようにすることこそが真の改革だと思っています。議会人として更なる改革、機能の充実に取り組んで参ります。

  2010.11.15

• 決算市会終わる！

  　９月定例市会は９月１５日に召集され、１０月２８日に閉会しました。今議会では、２２年度補正予算や２１年度決算が審議されました。　２１年度の一般会計決算の歳出総額は前年度の７３１３億円を下回り、７３０４億円となりました。これに対して、歳入総額は前年度７３２７億円を上回り、７３４０億円となりました。差引きは３６億円の黒字となります。　しかし、次年度（２２年度）に繰り越すべき事業が４７億円あり、実質収支の赤字額は１１億円となり、結果として２年連続で赤字財政となりました。　また、市バス・地下鉄・上下水道などを含めた赤字額は前年度３０６億円から１９２億円まで縮小するものの大きな赤字である事に変わりありません。　市税収入に関しても景気悪化に伴い、当初の見込みより大幅に減少し、市税全体では前年度２６６４億円から２５２５億円まで落ち込み１３９億円の減少となり、過去最大の減少額となりました。　一方で、市債残高に関しては全会計合計で１兆９５６４億円ありますが、１５年度以来７年連続で減少する事となり評価できます。　一般会計だけを見ても２１年度は９８０４億円となり、２０年度末より２８億円下回り３年ぶりに減少しました。　現在、円高・株安が続いています。今後も政府が無策であれば、２２年度の市税収入が大幅に前年度を下回る事も視野に入れなければなりません。　京都市の財政は引き続き大変厳しい状況にあります。２２年度も経費の節減や歳入の確保をより一層進めて行く必要があります。また、今議会での焦点の一つであった財政改革有識者会議の提言を踏まえながら、京都の未来に責任を持つ持続可能な財政運営をしていかなければなりません。　京都市財政が危機的状況にある現在、議会本来の機能であるチェック機関としての役割が問われています。　今議会において、私は予・決算の委員長として、大きな視野を持って取り組んで参りました。この決算での厳しい審議を経て、２２年度の予算が組まれていきます。　そういった意味においても、いま議会に求められているものは、プロフェッショナルとしての力量だと思います。中身の無い掛け声だけの議会改革は要りません。　自民党の若手市議を中心に進めている本物の議会改革を市民の皆様の代表として、また議会人として更に発展させて参ります。

  2010.11.01

• 決算市会始まる！

  　９月定例市会は９月１５日に召集され、１０月２８日に閉会することになりました。今議会では、２２年度補正予算や２１年度決算などが審議されます。　２１年度予算において、急激な経済の落ち込みによって、当初の予想を超えて減収する事となりました。このような事態に対応するため、京都市は財政健全化推進本部会議を新たに設立し、総務事務の更なる効率化などムダを排除し、経費節減に取り組んできました。　また同時に、国からの補助金の増額など歳入確保も行ってきました。　このような取り組みによって、２１年度の一般会計決算の単年度収支は１９億円の黒字となり、実質収支の赤字額は１１億円にまで縮小する事となりました。　また、全会計の連結実質赤字についても赤字額は３０６億円から２００億円まで縮小する事となりました。　歳出の総額については前年度７３１３億円を下回り、７３０４億円となりました。これに対して、歳入の総額については前年度７３２７億円を上回り、７３４０億円となりました。　市税収入に関しても景気悪化に伴い、当初の見込みより大幅に減少しており、市税全体では前年度２６６４億円から２５２５億円まで下回りました。前年度よりも１３９億円減少となり、過去最大の減少額です。　市債残高に関しても全会計合計で２０年度末より２２２億円下回る１兆９５６４億円となり、１５年度以来７年連続で下回る事となりました。また、一般会計でも２０年度末より２８億円下回る９８０４億円となり、３年ぶりに減少しました。　今後、円高・株安が続くような現在の経済状況下であれば２２年度の市税収入が大幅に前年度を下回る事も視野に入れなければなりません。　京都市の財政は引き続き大変厳しい状況にあります。したがって先程述べたように、２２年度も経費の節減や歳入の確保をより一層進めて行く必要があります。　同時に、財政改革有識者会議の提言を踏まえた中・長期的な財政構造改革に取り組みながら、京都の未来に責任を持つ持続可能な財政運営の確立が求められています。　９月市会において、私は予・決算委員長の大役を拝命しております。委員長として予算の執行状況をしっかりと確認し、来年度の予算に反映できるよう、議会本来の機能であるチェック機関としての役割を発揮させ、大きな視野を持って取り組んで参ります。　現在、自民党の若手市議を中心に議会改革は進んでいます。市民の皆様の代表として、議会人としてさらなる改革に努めて参ります。市債残高表

  2010.10.04

• 政策論なき民主党代表選！

  　９月１４日に民主党代表選によって菅直人氏が大差で民主党の代表に選出されました。　　蓋を開けてみると、小沢一郎氏の国会議員票が菅氏より少なかった事に加え、地方議員や党員・サポーターの得票数で大きく差がついていました。　私自身は今回の代表選で、菅氏は小沢氏を「古い金権体質で数の論理による支配者」と批判する一方で、小沢氏は菅氏の政治姿勢を「古い官僚主導政治でしかない」と、お互いの中傷合戦でしかなかった印象を受けました。　また、外交・安保や経済について特化すると、同じ政党と思えないほど国家観の違いが現れているにもかかわらず、両候補とも具体策はありませんでした。円高・株安対策については喫緊の課題ですが、抽象的な議論だけでいつのまにか終わったという感じでした。　対して、我が自民党は９月９日に民主党に先立って執行部の人事を刷新しました。今回、幹事長に石原伸晃氏・総務会長に小池百合子氏・政調会長には石破茂氏を再任する新しい人事を発表しました。　注目すべき点は党三役に初めて女性がなった事と、三役全員が５０代で登用された事です。自民党が若返りました。また、谷垣総裁は「民主党を早期に解散に追い込んでいく。」と力強くメッセージを発信されました。　現在の自民党は地方議員の数の多さが、党の強みとなっています。自民党再生の為にはまず地方がしっかりと足場をつくっていかなければなりません。　我々地方議員が先頭となって奮闘していかなければ、自民党の再生もないと思っています。京都市でも今後どのような情勢になるのかわかりませんが、自民党所属の市会議員として理念を持ち市民の皆様のため邁進して参ります。　　　　　　　　　　　　　　　　　下の写真は自民党の新執行部役員　　　　　　　　　　　（左から）小坂参院幹事長、中曽根参院議員会長、大島副総裁、　　　　　　　　　　　谷垣総裁、石原幹事長、小池総務会長、石破政調会長

  2010.09.20

• 参議院選挙マニフェスト！

  　今回の参議院選挙では「選挙公約（マニフェスト）」＝以下「公約」があまり取り上げられませんでした。　それは、この１０ヶ月の政権運営でマニフェストという言葉が詐欺的な言葉として国民から信頼をなくしてしまったからだと思います。　しかし、「公約」は有権者が政党を選ぶ為の有力な判断材料の１つです。そこで、地方議員の一人として地方に特に係わりのある教育と地方分権の２つの分野を取り上げて比較・検証してみます。　まず、教育についてです。民主党の「公約」を見ると、教育の項目の見出しには「未来を担う子どもたちへの政策を最優先します。」と記されています。　しかし、教育については少人数学級を推進し、教員を増員する事のみしか書かれていません。すでに京都市でも一部これらは実施されており、「子どもたちを最優先」と書いている割には物足りない内容です。　対して自民党の「公約」には全４６ページの内６ページが教育に割かれており、「世界をリードする教育立国日本の創造」を理念として掲げています。　また、子どもたちに世界トップレベルの学力と規範意識、そして日本に誇りが持てる教育再生を政策目標としています。そのために教師の政治的中立や教師の質の向上などに加え努力している教師にはきちんとした評価を与える事で、子どもたちの学力向上へつなげるとしています。　次に、地方分権です。民主党「公約」では「地域の事は地域で決める」という見出しで３項目書かれています。　そのうち２項目が地方の自由裁量枠の増加について触れられておりますが、残る１つは幹線国道建設などの公共事業は国が単独で行い、地方と関わりをなくすとしています。　対して自民党は地方分権に関して約２０項目が記されています。地方分権の推進や地方財政の充実だけでなく、指定都市（京都市などを含む大都市）制度のあり方や地方議会の機能強化にも言及しています。　このように今回の「公約」を比較してみると、民主党の「公約」は、内容が乏しく、自民党の方が質・量共に圧倒していたと思います。　しかしながら、今回の自民党の「公約」がいかに優れていたとしても、与党になったわけではありません。　つまり公約を実現するためには与党とすり合わせて行く必要があります。民主党も今回のような内容の乏しいマニフェストであるなら、方向性が同じ政策に対しては、具体的実現のために自民の「公約」を参考にすべきです。　　今回の選挙の結果を受け、衆・参の国会はねじれ国会となりました。そういった意味では与党である民主党は当然の事ながら、野党である自民も国民のため真摯な国会運営がなされることを切に望んでいます。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　詐欺的言葉のきっかけとなった、民主党マニフェストの表紙（２００９年度）

  2010.08.01

• 参議院選挙を振り返って！

  　７月１１日参議院選挙が投開票され、自民党は改選３８から５１議席に増やし、党所属の参議院議員の総数は８４議席となりました。これに対して、民主党は改選５４から４４議席に減らし、民主党単独で１０６議席となり、国民新党３議席を含めた与党で過半数１２１を割らす事が出来ました。　この結果は、菅首相が急に消費税１０％を打ち出した事が影響したのではと考えられています。しかし、私自身は民主党政権１０ヶ月間への批判だと考えています。　具体的には、鳩山内閣での普天間基地移設問題や郵政民営化見直法案の強行採決などです。また、菅内閣に交代したにもかかわらず、所信表明演説を行わない事や、予算委員会を開かない事などの選挙だけに的をしぼったような議会運営、さらには提出された問責決議案を審議しないという議会を軽視する行動などです。　これらの行動が第一の理由だと考えています。　第二に、みんなの党の躍進です。今回の選挙で他の小政党は軒並み議席を減らしましたが、みんなの党は当初の予想を超えて１０議席を獲得しました。　今回の選挙結果だけを見れば獲得議席数は第３位でした。それは民主党に失望し、なおかつ自民党には投票したくない有権者の受け皿となったと考えられます。　なぜなら比例代表の得票数では民主党だけでなく、自民党も減らしたからです。　第三に、複数候補者の擁立です。京都府を含めた全国の二人区では自民党と民主党が１議席ずつ分け合っていましたが、民主党は現職と新人の候補者を２人擁立してきました。これは鳩山内閣当時の小沢幹事長が採った手法です。　京都府選挙区の民主新人候補者は昨年の衆議院議員選挙において比例で当選した衆議院議員でした。ところが、当時の幹事長は本会議に１日しか出席させず、衆議院議員としての職務を放棄させ、参議院選挙に向けて地元で遊説させていました。　このような議会軽視は決して許されることではなく、期待して投票をした国民を愚弄した行為です。　今回の参議院選挙では議席数の上では自民党は民主党に圧勝し、与党過半数を阻止することに成功しました。　良識の府としての参議院が真価を発揮できるかは野党である自民党に大きな責任があります。日本の外交・防衛などの安全保障や財政再建は待ったなしです。今こそ国民に信託を受けた国会議員がその職責を全うし、議会の健全なる機能を果たしてもらいたいと、思っています。

  2010.07.20

• これからの議会の在り方とは…。

  　以前にこの新聞で議会の仕組みについて取り上げたことがありますが、議会は市政の最大のチェック機関であり、市民の意思を反映するためのものです。　また、議員はそのために市民から信託を受けています。　最近議会で大きな話題となっていた市立看護短大ですが、５月の定例会で廃止案が可決されることとなりました。報道でもご存じの通り自民党会派では意見が分かれ、賛成・反対が同数となり異例の自主投票となりました。　私は廃止案に反対いたしました。　市立看護短大の廃止については、経緯の不透明さ、市民や議会・生徒・学校関係者などへの説明不足、市政運営の進め方の問題などを理由に３月１９日の本会議で否決をし、京都市に再考を促しました。　にもかかわらず、京都市から無修正の同提案が５月市会にかけられ、大変な混乱をきたしてしまいました。　確かに、同じ議案を２回否決することは市政と完全に対立してしまう懸念があること、また、財政上の観点から民間と協力すべきなどの意見もあり、一定の理解はできます。市の説明によると自民党から指摘された部分は全て解決し、議案を提出したとのことでした。　しかし、その受け取り様は各議員によって大きく異なっており、私を含めた多くの若手は、日本初の公立看護短期大学の６０年を超す伝統や歴史、生徒や大学の自治という観点、何よりも議会の意思である議決（否決）の重みを考えれば京都市が為すべき努力はまだまだあったと感じていました。　なぜなら、２月議会で廃止案を否決したという結果からすれば、いったんゼロから出発するのが当然だからです。つまり、市立看護短大を継続するための最大限の努力をすることから始めるのが議会の意思（市民の意思）に応えることだと思うのです。　永年にわたり、京都市では議案が否決されることがありませんでした。そういった意味では、京都市も議会もその後の対応についての意識が低かったのかもしれません。　冒頭にも申し上げましたが、議会は市政の最大のチェック機関です。本来のあるべき姿を考え、しっかり作り上げて行かなければなりません。そのことが多くの市民の信託に応えていくことだと考えています。　議会人として、市政に対する厳しい視点を忘れず今後もしっかり取組んで参ります。　　　　　　　　　　　　　　　　　　（京都市中京区にある市立看護短大）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓

  2010.06.21

• 子ども手当て！？

  　全国で６月１日より子ども手当の支給が開始されました。京都市においても６月１０日より順次支給される予定です。　現在の不況の時代に現金をもらえることに反対される方は少ないでしょう。しかし、同時にこの子ども手当には様々な問題点があり、政治家として大きな不安を感じています。　私が一番問題だと考えているのはこの子ども手当の目的です。この法律の第１条に「子どもの健やかな育ちを支援するため」と謳われていますが、それがこのバラマキ政策であるなら、稚拙と言わざるを得ません。　この法律によって実施される事はお金を配る事だけですし、少なくとも子育て支援に重点を置くならば、支給対象者に所得制限を設けるべきです。　また、お金を配る事で健やかな育ちが担保されるというのでは、あまりに発想が貧困です。　健やかな育ちを考えるならば、現在大きな問題となっている待機児童の解消対策や保育園の施設整備、また小児医療の無償化や小・中学校での道徳教育の充実などのほうがはるかに効果は大きいと考えられます。　さらに、メディアなどで多く取り上げられているように財源の問題もあります。半分の支給（月額１３．０００円）で今年度は約２兆６千億の財源が必要となり、来年度の全額支給（月額２６．０００円）で約５兆３千億の財源が必要となります。　京都市においては初年度約２５９億円の支出となり、また対象者の増加などにより、事務経費も年間２億円程度見込まれています。その額は、平成２２年度の法人市民税の収入約２５８億円を超えており巨額なものです。　菅内閣で再任された長妻厚生労働大臣は６月８日の就任記者会見で、来年度の満額支給は困難だとの見解を示しました。　もし、来年度全額支給のために半分を地方負担とするならば、多くの地方自治体は破綻をしてしまいます。当然、京都市財政は持ち堪えられません。　このような巨額の経費を必要とする政策を、今回のような短い審議時間で決めることは断じて許せません。参議院選挙対策のために拙速に実施されることや、財源が無かったからと言って、将来子どもたちにツケを残すようなやり方で子ども手当を実施したことは猛省の必要があると思います。　政策を実行するためにはまず目的を定める事、次に規模に応じた財源を確保する事が最低条件であると、思っています。　この２つが充分にできていない今回の制度に対しては抜本的な見直しが必要ではないでしょうか。

  2010.06.10

• 混迷する政治！

  　各マスコミの世論調査によると、鳩山内閣の支持率が３０％を下回り危険水域に突入したと報道されました。　このような支持率の急落の原因は米軍普天間基地移設の問題やマニフェストに記載しなかった在日外国人参政権法案と選択的夫婦別姓法案の問題などが考えられます。　前者に関しては、鳩山首相の優柔不断な態度で本当に５月末に解決できるのかという不安や、日米関係の悪化により国益を損なうと国民が感じているからではないでしょうか。　後者に関しては、この２法案に対して国民的合意がないにもかかわらず、強引に進めようとしているからだと思います。そこで自民党京都市会議員団は保守政党として、この２法案に反対する意見書を提出しましたが、共産党、民主・都みらい、公明党の反対多数で否決されました。大変残念なことです。このような地域コミュニティを崩壊させかねない法案には断固反対していきます。　現在、民主党の支持率が大きく下落しているにもかかわらず、自民党は未だ支持を得ることができていません。それは、単なる執行部批判だけを繰り返し、一切対案を示さない国会議員がいるからではないでしょうか。　今こそ一致団結して国民の皆様に自民党の政策・日本の将来像を示さなければならない時であるのに、離党者さえ相次ぐ始末です。国会議員は国会でしっかりと政策の議論をして欲しいと思っています。　また、たとえ国の政策であったとしても国民や市民の皆様にとって不利益を被るような法案に対しては、地方議員からもしっかり主張していかなければならないと思っています。

  2010.04.25

• 予算案を可決！

  やせ蛙　まけるな一茶　ここにあり　　　　　　　　　　　　　　　小林一茶　２月定例市会において２月２３日に自民党会派を代表して質問いたしました。冒頭一茶の句を使わせていただきました。　 質問項目については以下の通りです。　　・税に関する教育（担税教育）の推進　　・子どもの携帯電話の利用環境に係わる取り組み　　・真の少子化対策　　・「京都市未来こどもプラン（仮称）」の策定　　・「子どもを共に育む京都市民憲章」の条例化　　　　・「ＤＯ　ＹＯＵ　ＫＹＯＴＯ？」の取り組み　　・四条通のトランジットモール化　　・市庁舎整備の促進　これからも市民の皆様の代表として議会の中で発言して参ります。　　また、この２月定例会において、京都市の予算案を可決しました。２２年度予算は、全会計（一般会計・特別会計・公営企業会計）で、１兆６５５４億円となり、前年度に比べ０．２％の増でした。　市財政は福祉関係費の増大や、不況による税収の落ち込みなどで大きな課題を抱えていますが、その中で中小企業対策・雇用の創出・セーフティネットを充実したものであり、また、環境・子育て・京都の新たな魅力創出など未来に責任を持つ予算として評価をしたものです。　しかし、その財源には公債を返還するための積立金を切り崩したり、今後の行財政改革によって生まれるであろうお金を借り入れたり、昨年臨時的に行った職員給与のカットを継続することで捻出するという、綱渡り的財源構成でした。　そこで自民党議員団は若手が中心となり、この厳しい財政状況の中で「不要・不急の事業」がないか１つ１つ丁寧に精査し、問題のあるものに対しては付帯決議を付すなど厳しい対応をとりました。　費用対効果はあるのか、平等性は確保されているのかといった観点から審査し厳しい指摘をしました。キャラクターの着ぐるみや消火バケツなど報道でも取り上げられご存じのことと思います。　今回のことを異例の事態と揶揄された場面もありますが、われわれ議員は、選挙によって選ばれた責任と、与えられた権限を理解し、市民の皆様から何を求められているのかをしっかり考え、議会の本来あるべき姿を創っていかなければならないと考えています。

  2010.04.01

• 真の教育とは・・・

  　近年、学力の低下がしきりに取り上げられ、一度廃止された全国学力テストを見直すべきだという意見がでてきました。そこで平成１９年より全国の小学校６年生と中学校３年生の生徒全員を対象として国語・算数・数学の学力テストを実施する事を決めました。報道などでもご存知のことと思います。　しかし、民主党政権は全国学力テストには批判的で、この学力テストの対象者を全員調査から全国から３２％を抽出する調査方法に変更する事としました（抽出にもれた学校も希望すれば参加する事ができます。但し、採点費用に関しては各自治体の負担となります。）　それは都道府県の順位が発表される事によって、学力の競争を助長し、学校間の序列化につながると批判する声が一部の識者や教師から出たことが要因だと考えられます。　はたして本当にそれは正しいのでしょうか。かつて実施された全国学力テストは各自治体間の競争が激化したという理由で廃止されましたが、私は競争を助長しているのは大人であって生徒たちにとっては全く関係ないことだと思っています。　京都市では過去に全国で学力テストが廃止された後も、教育委員会や校長会などと連携し永年に亘り市独自の学力テストを行ってきた経緯があります。また、来年度以降も学力テストの全校実施を検討しています。　抽出方式になった事で、他の自治体でも独自の学力テストを検討しているところもあるようです。それは抽出の割合が各都道府県・市町村でばらつきがあることへの批判や、抽出方式そのもの自体が子どもたちに新たな差別を生むからです。　本来この学力テストは義務教育の機会均等や各地域の児童の学力・学習状況をきちんと把握し、教育施策の改善を図る事を目的としています。　つまり点数を競うことではなく、生徒一人一人の学力を自分自身が把握し、また子ども達が理解できていない分野を教師も把握し、今後生徒がきちんと理解できるよう授業に活かすという事が求められていると言うことです。　私自身は学力とは教育を実践するための一つのツールでしかないと思っています。教育とは元来、「知育・徳育・体育」と云われています。　つまり、学力ももちろん重要ですがただそれだけではなく、体育や道徳などの要素を含んだ総合的なものが教育だからです。　得意なものや不得意なものがあるのは当然で、長所を伸ばす事や苦手を克服する事で、自ら学ぶ力を身につけていく事が大切なのです。そうした総合的な人間としての成長こそが一番大事だと思っています。　日本は明治時代以降、特に教育に力を注いできました。農民の子や武士の子など身分に関係なく全ての子どもに教育を実施してきました。　その先人たちのお蔭で今日の日本の繁栄があることは忘れてはならないと思っています。正しい教育がなされなければ日本は亡国の道に進むだけです。　日本の未来のためにも本当の意味での教育が必要とされていると強く感じています。日本の未来を決める子ども達の教育に政治家として責任を持って取組んで参ります。

  2010.02.15

• 危機管理を考える！

  　２０１０年の年明け早々から大変凄惨なニュースが飛び込んできました。ハイチでの大地震です。その詳細は未だ分かっていませんが、一部報道機関によると死者は１５万人以上とのことです。現在、世界各国から救援部隊が同国に入り活動していますが、日に日に入る情報によれば、その凄惨さは想像を超えるもののようです。　過去の例では、２００４年１２月のスマトラ島沖大地震で約２２万人が犠牲となり、また２００８年５月の中国四川省大地震では約７万人が死亡したと伝えられています。このようなニュースを見ると、大災害はいつどこで起こるか分からず、その備えは常日頃からしておかなければならないと感じています。　日本でも、１５年前の１９９５年１月７日、多くの犠牲を出した痛ましい阪神淡路大震災が起こりました。その事をきっかけとして、各地での自主防災活動が始まり、防災意識や防災活動が飛躍的に変化することとなりました。　第一に自分が助かることに主眼を置くようになりました。　第二に非常食を備蓄する量が増えました。　第三に政府・地方自治体・自衛隊・警察・消防などの公的機関の役割が明確になりました。　このように、それまで常識であった避難のあり方・各都道府県とその市町村の情報伝達や連携の強化などがしっかりと考えられるようになりました。　今年になって、京都府が抜き打ち防災訓練を行ったと新聞記事に掲載されていましたが、結果は厳しいものでした。しかし、その取り組み自体は素晴らしいことだと思っています。　なぜなら、失敗をする事で実際に災害が起きたときの対応が可能となるからです。危機管理とは普段からの訓練が何よりも重要です。　京都市では危機管理についてはさまざまな取り組みをしています。具体的には、各地域団体が参加して防災活動の年間スケジュールを作成する「京都市防災会議」や消防局と消防団が合同で防災活動センターにて行う「震災対策訓練」などです。　また、このように京都市単位だけでなく、各行政区での防災訓練、学区や町内会を単位とした自主防災組織の活動など、地域の皆さんと連携した取組みも徐々に増えています。　いずれの場合においても、京都市や消防署などの行政と消防団・自主防災会など地域の皆さんとそれぞれの役割がきちんと細分化されています。自助・共助・公助といった意識が大変高いとうことが言えるのではないでしょうか。　その一例として、京都市内の昨年の火災件数は１８６件と大変少なく京都市消防発足以来の最少件数でした。　また、人口１万人あたりの火災率でも日本最少となることができました。これには、消防職員による啓蒙活動の成果もありますが、地域の消防団や防災会の日々の活動も忘れてはなりません。また、各人が自分のできることをするからこそこのような素晴らしい結果を残す事ができました。　この数字に満足することなく、地域の消防団員として、また市会議員として更に取組んでいきたいと思っています。　現在の科学技術をもってしても「いつ・どこで・どのような」災害が起こるかということを察知する事は不可能と言われています。そのためにも地域の一員としては防災訓練に参加し、また市会議員として市民の生命を守るために皆様と共に活動して参ります。

  2010.02.01

• 輝く未来を皆様と！

  　１２月１０日に定例市会が終わり、１２月２４日の教育福祉委員会を最終に昨年の議会行事を締めくくりました。　定例市会では、年末年始の厳しい経済情勢に対応するべく、補正予算で制度融資の預託金を２００億円積み増しし、２１年度総額で１８００億円の融資枠を確保することとしました。また、市職員や議員の給与・賞与のカットを議決し、苦しい財政状況への対応も致しました。　教育福祉委員会では、『京都市未来子どもプラン』の原案が提示され、本年２月の策定に向けて、パブリックコメントを取るなどより良いものにしていくための作業を進めています。また、大きな問題となっております新型インフルエンザについて、特に流行のしやすい１月・２月の対応などを議論致しました。私自身も昨年は、教育福祉委員長として、また地元のＰＴＡ会長としてもその対応に一年中追われていた気がします。　京都市では、１９年度決算で３０億円の赤字を出した上に、新政府の政策・方針が定まっておらず、次年度予算編成に混乱をきたすなど市民の皆様への影響が心配されています。一方で、祇園祭の山鉾巡行行事がユネスコの無形文化遺産に登録され、京都の文化力の高さを世界が認める事となりました。また、トルコの歴史都市であるコンヤ市から熱望されパートナーシティの締結をするなど明るい話題もありました。　このように世界も認める京都の文化力にはまだまだ大きな可能性が眠っています。その京都の文化力を育んできた町衆の良き伝統を大切にし、次世代へ伝えていく事でこれからも輝き続ける未来の京都創りに邁進して参ります。

  2010.01.01

• 自転車問題の解決に向けて！

  　京都市では、永年放置自転車の問題を抱えており、特に中京区で深刻な状況が続いています。その要因は京都市の全人口の約１割が学生であり、他都市に比べると自転車の利用率が高い事など考えられます。　同じような人口規模の神戸市と比べても放置数は２倍（２００７年　内閣府調べ）となっており、１日当たり約７９００台と大変多いのが現状で、年間２億５０００万円もの撤去費用がかかっています。　さらに、放置自転車は京都の景観を損なったり、お年寄りや障害者の歩行の安心・安全を妨げたりするという面からも改善されなければなりません。　そこで、京都市では平成１８年１０月から２２年までの５年間で集中的に放置自転車対策に対して取り組んでいくため、「都心部放置自転車等対策アクションプログラム」を策定しました。　このプログラムは駐輪スペースの確保と駐輪マナーの向上を基本としており、地下を利用した駐輪場の設置や市民や事業者の皆様との協力など複合的に展開する事を目的としています。　駐輪スペースの確保に関しては、既に稼動している先斗町や元立誠小学校に加え、アクションプログラムによって現在まで元生祥小学校や御池通り歩道上（一部）に駐輪場を設置しました。　さらに、平成２２年までにみさやま公園地下、新京極公園、御池通り歩道上（残りの部分）などに合計で２５００台の収容可能な駐輪場を設置する事としています。　またその他にも、民間業者が駐輪場を新設する際には、上限４００万円の助成金を出すということも決めました。今年の６月の応募では１６件もの申し込みがあり、その申し込みの内、現在中京区と上京区の２ヶ所が稼動しています。　そこで、京都市ではさらに２０００万円の補正予算を組み、総額で２８００万円の予算を計上しました。そして、１１月２０日を締め切りとした２回目の応募を行い、１２月中旬には結果を出す予定としています。　このように駐輪場をきちんと確保する事によって、駐輪場が不足しているからという理由で放置自転車を見逃すことなく、きちんと撤去することが可能となります。　きちんと放置自転車に対処する事で、駐輪場利用者が増加し、年間２億５０００万円もかかっている撤去費用の削減に繋がることを期待しています。　私自身は自転車利用者のマナー向上が最も重要だと考えています。　自転車を利用することは健康や環境の面で大変良いことだと考えており、自転車利用者を悪者にすることはしたくありません。　そこで京都市と市民の皆様が協力し、マナー向上の取り組みを行う事で、放置自転車を減少させていくことが可能であると思っています。　これまで様々な提言をしてきましたが、放置自転車は京都の景観を損ない、安心・安全な街づくりという観点からも更に対策を推進していかなければならないと思っています。皆様と一緒に改善に全力で取組んで参ります。

  2009.12.16

• ここがおかしい！？事業仕分け

  　テレビや新聞などの報道でご存知の通り、民主党政権は９月１８日に行政刷新会議を設置する事を決めました。　そして、１１月１１日から１３日、１６日、１７日、２４日から２７日の計９日間の会議で事業仕分けが行われました。事業仕分けの結果が京都市政の予算編成にも影響を与える事は間違いなく、一国民としてだけでなく、市会議員の一人としても非常に注目していました。　今回の事業仕分けに関しては９割近くの国民が支持する（産経新聞調べ）という世論の結果が出ています。私自身はこの結果に疑問を感じており、そして事業仕分けそのものに対しては多くの問題があるとも感じています。　概算要求をインターネットで可視化し広く国民に知らしめたという点での評価が高いようですが、インターネット中継は今回限り（前政権の政策批判だけ）とのことで、単なるパフォーマンスという感じは否めません。　また、仕分けの対象となっている事業は全体（約３０００）の内の１５％の４４９事業しかなく、残りの８５％が選ばれなかった理由も分りません。結局のところ財務省主計局の官僚が事業仕分けの対象を選んでいるようです。これは民主党が否定していた官僚主導そのものではないでしょうか。　また、予算の規模の大小に関係なく作業時間は１時間としており、現場の声など聞く時間などは取れるはずもなく、大変短いという点も問題があると考えます。　私が最も問題視しているのは仕分け人がどのように選任されたのかという点です。選任方法は不明です。つまり、非常に恣意的であり、誰がどのような権限で、誰にどんな権能を与えたのかさっぱり分りません。　本来、予算については国民の代表者たる与野党の国会議員が国会で審議しなければ、議会制民主主義というものは崩壊してしまいます。これは民主主義の否定であり、国会議員の責任放棄ではないでしょうか。　さらに加えるならば、この行政刷新会議の事業仕分けに、国会議員３０人程度を含めることを予定していたはずですが、小沢一郎氏（民主党幹事長）の鶴の一声で９人となりました。この手法は独裁と言われるものに酷似しています。　また、この事業仕分けの結果には法的拘束力がなく、責任の所在がはっきりしていません。そもそも予算とは国の根幹をなすものであり、法律に準拠しなければ執行できませんので、この会議の意味はどこにあるのかがわかりません。　予算編成とは鳩山内閣が日本国の向かうべき方向性や戦略をはっきりと示した上で、行うものです。「無駄」か「無駄でない」しか視点のないこの会議では未来への投資などは出来ません。　ですから、スパーコンピューター（超高速計算機）の問題で官邸が右往左往してしまうのではないでしょうか。　今のままでは、来年の通常国会でこの事業仕分けの結果を基本とした予算編成が行われることとなるでしょう。地方にも多大な影響が出てくる事は間違いなく、そうならないためにも与野党の国会議員の良識と責任ある行動に期待しています。

  2009.12.01

• 新政権への苦言

  　民主党政権が発足して約２ヶ月が経ち、様々な問題が出ています。政権が変わったばかりで仕方のない部分もありますが、国益を損なったり、市民の皆様が迷惑をこうむる事には、苦言を呈しなければならないと思っています。　外交に関する諸問題では今月１３日米大統領が来日されましたが、大統領が日本に滞在中にもかかわらず、翌１４日に鳩山首相はＡＳＥＡＮ出席のため、日本にはいないという事態がありました。 また、沖縄の普天間基地の移設やインド洋の海上自衛隊補給活動に関しては報道等で知る限りですが、内閣不一致の状況です。このように日米同盟を軽んじ、国益を損なう様な行動は控えてもらわなければなりません。　内政でも、郵政民営化で民主党は野党時代にあれだけ官僚の天下り・わたりを批判していましたが、郵政の社長には元大蔵官僚を起用させました。 政権をとる前と、とった後ではその態度を豹変させています。 また、郵政は国が全株式を保有しているのは確かですが、株式会社としての手続きを無視し、社長を退任させました。民主主義とは手続きを基本にした制度ですから、その手法には今後に不安を感じます。 さらに、先週から始まった事業仕分けです。あのような公開裁判のようなところで相手をこき下ろすようなやり方は見ているほうもあまりいい感じがしません。　地方にとっても、今年度の補正予算に盛り込まれた「子育て応援特別手当」（１２５４億円）に対する長妻厚生労働大臣の執行停止などがあります。地方自治体によっては、１２月の支給開始に伴い準備を進めているところもありました。この決定に関して、京都市議会では自民党・民主党・公明党の与党で政府に抗議の意見書を提出するという事になりました。 この意見書では「支給を心待ちにしていた子育て世帯の期待を踏みにじるものである。一方的に執行を停止した事は、国と地方の信頼関係を大きく損なうものである。」という内容であり、民主党市会議員もこの意見書に賛成しました。この行動は全国で初めてであり、報道等でも取り上げられました。このような事が他の地方自治体でも今後出てくることは間違いないでしょう。 今後国政においての予算が明確化していく中で、市の予算編成にも少なからず影響を与える事でしょう。その事が市政に混乱をきたさぬ様、現在の職責（各政党間の意見の取りまとめ役）をまっとうして行きたいと思っています。

  2009.11.16

• 保守とは・・・

  　８月３０日に第４５回衆議院選挙が行われ、自民党は結党以来の大敗を喫しました。この選挙の結果は民意であり、真摯に反省しなければならないと思っています。　また、民主党との違いは何かを明確にしなければならないと感じています。今一度我が党を再生させる為、９月２８日に京都の谷垣禎一先生が自民党の新総裁に選ばれ、挙党一致体制を築き、反転攻勢していくこととなりました。　新総裁は就任の会見で「保守政党としての大道を歩むべき」と述べられました。私自身も同様に思うとともに、「保守」とは一体何かを今一度考えなければならないと思いました。　本来「保守」とは祖先から相続した制度や財産を子孫により良く相続していくことです。保守主義の父といわれるエドマンド・バークは「祖先を顧みない人は、子孫のことも考えまい」という言葉を残しています。　　つまり、我々の祖先が残してくださった慣習や伝統や文化などを、今生きている我々も大事にしなければならないのは当然ですが、それらを子孫にまで受け継いでいく事が重要です。　その為に地域やムラなどの共同体が大きな役割を果たしてきました。この一連の流れを大切にする事こそが「保守」であると思っています。　故に、私は地域を活性化させていくことが一番だと考えており、それに最も効果があるのが少子化対策だと思っています。なぜなら地域を構成するのは家族なのですから。　　実際私に子どもが生まれた時、この尊く小さないのちを自分の命をかけても守ってやりたいという気持ちが芽生え、初めて家族になったと強く感じました。　また、子どもがいる事で現在ＰＴＡ会長を務めるなど地域との関わりも深くなったと感じています。だからこそ、私自身の政治目標は少子化対策に重点を置いているのです。　さて、冒頭に申し上げましたが、自民党と民主党の違いは一体何でしょうか。民主党は「保守」ではなく、「個人尊重主義」ではないかと私は考えています。　　彼らは子育て支援が最重要であり、子ども手当てという安易なお金配りの政策を進めていますが、それは総合的な少子化対策とはなりえないのです。　祖先から子孫ではなく、現在の自分が大切であり、「生活が一番」となるのです。もちろん生活は大事であり、現在の経済不況の状態に政治が配慮するのは当然です。　しかしながら、私は「生活が一番」では良い政治は出来ないと考えています。生きる事が最重要であるとするならば、それは獣となんら代わりが無いことになってしまいます。それでは人として生まれたにもかかわらず、悲しい事ではないでしょうか。　実際私自身も若い頃は個人主義的な考えでした。ご近所の皆様にも随分ご迷惑をおかけいたしました。しかし、地域の皆様が温かく見守っていただいたお蔭で現在の私があります。その恩返しの為にも地域の活性化をしていきたいのです。　そして、子どもたちに日本で、京都で、中京区で生まれ育ったことを誇りに思い、この地で子どもを生んで育てていきたいと思うような社会づくり、つまり保守の下支えのある政治を今後もやり続けたいと思っています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓の写真は　　　　時代祭において朱雀の誇り維新勤皇隊の隊長として参加させていただいた　　　　時の写真です。都大路を白馬で闊歩できるという貴重な体験をさせていた　　　　だきました

  2009.10.15

• 政権交代～その言葉に隠れた陰～

  ８月３０日に衆議院議員選挙が行われ、自民党が１１９議席・民主党が３０８議席と私自身の予想を超える大変厳しい結果となりました。この事の良し悪しには触れませんが、この選挙結果によって、今後の京都市政にも多大な影響がでてくる事が考えられます。例えば、暫定税率を廃止する事になれば、約１００億円（２０年度決算）の減収で道路行政が立ち行かなくなる可能性があります。また、もし民主党が国の２１年度補正予算を凍結するような事があれば、５月市会・６月市会で議決した補正予算や９月市会で議論している補正予算も立ち行かなくなり、京都市経済に大きな影響を与える事になります。その様な場合、我々自民党が市議会で意見書を作成し、混乱を避けるため政府に対して注文しなければなりません。また来年４月に行われる府知事選挙の動向も大問題です。この府知事選挙の結果によっては再び京都市と京都府のねじれ現象が起こり、最悪の事態に陥る可能性も出てきます。今回の衆議院選挙の結果について言い訳するつもりはありませんが、前回の郵政選挙とは逆の結果となり、マスコミが有権者に与える影響が多大である事を思い知らされました。しかしながら、選挙そのものがメディア選挙となったからといって、民意が民主党に政権を担当させる事を決めたのですから、私自身もそして自民党もその民意を真摯に受け止め、反省すべき点は反省しなければならないと考えています。今後の京都市政において、先ほど述べた様々な難題がでてくるでしょう。しかし、そのことによる敵失を期待するのではなく、議会人として市民や京都市のために毅然とした行動でこの難題に立ち向かって参ります。

  2009.09.15

• 次期子育てプラン策定に向けて

  　京都市の子育て支援総合計画である新「京（みやこ）いきいきプラン」の計画期間が２１年度までとなっています。そこで、次年度からの新たなプランを作成するにあたって、京都市民の皆様を対象として大規模なアンケートを実施しました。これは国の次世代育成支援法の趣旨に基づいて、市民の皆様に子育てに関する意識やニーズ、結婚や出産に関する意識を把握するためのものであり、５年間に１度市町村が実施すると法律で義務付けられています。その結果の詳細が７月２２日の教育福祉委員会において報告されました。　調査項目は大別すると1.子育て支援に関する市民ニーズ調査2.結婚と出産に関する意識調査3.ひとり親家庭実態調査4.母子保健に関する意識調査5.思春期に関する意識調査　以上５項目であり、延べ１０，０００人以上に対し、総設問数２５０以上のアンケートを行いました。その全てを記載する訳にはいきませんので、以下に1.に関するアンケート調査の一部をご紹介します。　　問　子育てをしている今はどんな気持ちですか　答　１、こどもがいると毎日が楽しい（５９．３％）　　　２、子育てを通じて家族の絆が強まる（４３．２％）　　　３、こどもの成長とともに、自分も成長していると感じる（３２．６%）　問　子育てをするうえで、ご近所・地域の人々にどのようなことを期待しますか　答　１、こどもが事故や犯罪被害に巻き込まれないように気を配りあうこと（７８．９％）　　　２、こどもの危険な行為やいたずらを注意しあえること（６７．６％）　　　３、身近な問題について、親同士で相談や話し合いができること（４６．５％）　問　こどもを育てていて、日頃感じられる悩みや不安を誰に、またはどこに相談していますか　答　１、配偶者・パートナー（５９．６％）　　　２、その他の親族（親、兄弟姉妹など）（３７．５％）　　　３、隣近所の人、地域の知人・友人（３１．６％）　尚、答に関しては上位３つのみを記載させていただきました。このアンケート調査は次期子育て支援プランを策定するにあたっての大きな資料となります。本市は市民・地域が一体となって子育てを支えあう風土をつくることを目指しています。子育て支援は私の政治信条でもあります。この調査を活かし、子育て支援政策の充実や地域の活性化に全力で取組んでいきたいと思っています。

  2009.09.01

• 国旗は日の丸！　国家は君が代！

  　今年の７月１日に上田清司埼玉県知事が県議会本会議において「ルールに従い模範を示すべき教員が、模範にならないようではどうにもならない」と発言した上で、「日本の国歌や国旗が嫌いだというような教員は辞めるしかないのではないか。そんなに嫌だったら辞めたらいい」と、続けて発言した事が新聞等で報じられました。私自身もこの埼玉県知事の発言によって国旗・国歌というものを再び考えるようになりました。「日の丸」「君が代」は平成１１年の国旗国歌法によって初めて明文で規定されました。この法律が制定されるまでは法的な根拠が無く、我々はただ漠然と国旗・国歌と認識していただけでした。この法律ができた背景は当時公立学校において文部省（現　文部科学省）の指導で「日の丸」の掲揚と「君が代」の斉唱を義務付けるようになりました。そこで、推進する文部省とそれに反対する教職員との間で板ばさみとなり、広島県の公立高校の校長先生が自殺するという事件が起こりました。この大変痛ましい事件がきっかけとなり、国旗国歌法が制定されることとなりました。にもかかわらず、民主党の約半数の国会議員や社民党・共産党がこの法律制定に反対しました。教員が国旗・国歌の事を好き、嫌いは別としても国旗国歌法という法律が制定された以上は、従わなければならないのは当たり前の事です。この事を批判している人がよく憲法１９条の思想・良心の自由を引き合いに出しますが、全くの筋違いな話ではないでしょうか。例えば、消費税を悪税と考える人が、だからと言ってそれを支払わなければ処罰されます。思想や良心の自由を理由にルールを守らなくてもよいのだとすれば、社会は崩壊してしまいます。　実際、京都市の公立学校では平成１２年度卒業式から１００％国旗を掲揚し、国歌が斉唱されています。但し、昭和６０年に当時の文部省が初めて調査をした時には、京都の国歌斉唱率は３％程度で、沖縄県に次いで２番目に悪い実施率でした。今後は国際化が更に進んで行きます。外国の国旗や国歌をどのように扱うかということは他文化との交流をしていく上で大変重要な事だと考えます。そのためにも自国の国旗や国歌に親しみと理解を深める事は真の国際人を育てて行く上でも大切です。真の国際人とは自国の文化や伝統に造詣の深い人だと私は思っています。今後とも更なる教育の充実に取組んでいきたいと思っています。

  2009.08.15

• 児童虐待を減らすために！

  　最近児童虐待に関する大変悲惨な事件がニュース等で取り上げられています。大阪市西淀川区で実の母親とその内縁の夫が９歳の女児を虐待し、その遺体を奈良県に遺棄した事件や兵庫県小野市では当時４歳の男児をせっかんし、死亡させ、その遺体を２年間自宅の冷蔵庫内に遺棄した事件です。　昨年には、私が住む京都市中京区でも虐待による死亡事件が起きています。このような事件に触れると一人の親として悲しみや不安を感じずにはいられません。また、政治家として日本の社会の崩壊を示唆しているのではという不安にもかられてしまいます。　一般的に児童虐待とは1,身体的虐待（肉体的な外傷を与えるような暴力的行為）2,性的虐待（性的対象にするなど、猥褻な行為）3,心理的虐待（言葉による暴力などによって心理的外傷を与える行為）4.ネグレクト（食事を与えなかったり、長時間放置するなどの育児を怠慢・拒否する行為）の４種類があると言われています。　特に多いのが 1 と 4 で、京都市においてもこの２つが全体の８割以上を占めています。　児童虐待に対して、実際に国や地方自治体がどのような対策を講じてきたのでしょうか。平成１２年に「児童虐待防止法（児童虐待の防止等に関する法律）」が制定されました。　そして、度々改正がなされ、平成２０年４月には虐待をしていると思われる親が出頭命令に応じない場合、児童相談所に立入調査を行なう権限を与えるようにもなりました。　このように行政が様々な対応をしてきたにも関わらず、近年になって児童虐待は増加の一途をたどっています。児童相談所の相談件数は、調査を開始した平成２年度が約１千件であったのに対して、平成１９年には４万件を超えたという結果が出ています（厚生労働省調べ）。　その要因は様々考えられていますが、母親の育児に対するストレス・配偶者が育児に参加しないことへのストレス・新たな配偶者による虐待などです。また、幼少期に虐待を受けて親になった人は、虐待を受けていない人に比べ、自分の子どもに虐待をする確率が高いとも言われています（もちろん幼少期に虐待を受けて親になった人全てが子に虐待を繰り返すわけではありません）。　このように虐待は親から子またその子へと繰り返されていく傾向があるということも、増加した要因の１つではないでしょうか。私自身は子育てを支えていた地域社会が弱体化していることも影響していると考えています。　　京都市では、平成１２年の「児童虐待防止法」の制定に伴い、平成１３年５月より「子ども虐待防止アクティブチーム」という専門チームを設置し、虐待に関する相談や報告を受けた場合、迅速に調査・診断できるように取組んできました。　これに加えて、平成１７年には、被虐待児童の心理支援を目的とした「子ども虐待等ケアチーム」を新設し、指導体制を強化しました。また、２４時間・３６５日相談可能な「子ども虐待ＳＯＳ専用電話」（８０１―１９１９）、法的な問題に対して専門的な助言や指導を弁護士に委託する 「児童虐待協力弁護士制度」 、児童虐待防止ウェブサイト 「あした笑顔になあれ」 などを順次開設してきました。　さらに、平成１９年には 「子どもを共に育む市民憲章」 も制定しました。にもかかわらず、平成１５年には相談・通告件数が３４８件（虐待と認定されたのは２６８件）であったのに対し、平成１９年には７１２件（虐待と認定されたのは５２８件）となっており、この５年間で約２倍の数（京都市児童福祉センター調べ）になっています。この現実からも更なる取組みが必要だと考えています。　　　　　　　　　　　　　私自身は虐待を完全になくす事は不可能だとしても、減らす事は可能だと思っています。そこで、市会議員として「子ども虐待防止アクティブチーム」の更なる強化・相談窓口拡充やより利用しやすくするための制度づくりを強く要望しています。　　ただ最終的に、アメリカなどの欧米諸国のように、しつけか虐待かの区別がつかないような状況であっても、警察などが強制的に介入するような制度にしていくのか。それともかつての日本のように、地域（ご近所さん）の人と人との関わりを大事にし、未然に防止することが出来るようにするのか。　　今一度、我々大人が児童虐待について真剣に考え、方向性を示していかなければなりません。未来を担う子どもたちの健やかな成長を守っていくのは大人社会全体の望むものであり、責務だと私は考えています。

  2009.07.01

• 52年ぶり臨時議会補正予算通る！！

  　京都市会臨時議会が６月１５日に告示され３０日に閉会されました。国において経済危機対策等が盛り込まれた１５兆円の補正予算が成立したことに伴い、開会されたもので、補正予算として臨時議会の召集がされたのは、昭和３２年以来、実に５２年ぶりのことでした。京都市においては総額３０６億円の補正予算が成立しました。この金額は過去１０年来最高額であり、大規模な補正予算となりました。　この予算は主に３つの施策に重点を置いています。１、中小企業への金融対策の充実　２、緊急雇用創出事業　３、新型インフルエンザ対策　1減少した観光客の誘致対策　2患者発生に即応できる体制整備　世界同時不況によって経営に支障が出ている中小企業を対象とし、更に２００億円の預託金を積み増し措置することが決まりました。また、派遣切りなどによって職を失った方に対して、一時的に就業の機会を提供する事業を実施します。この予算は２億７９００万円を措置し、雇用者は３１０人を見込んでいます。そして、新型インフルエンザによって減少した観光客や修学旅行生を呼び戻すために、京都観光を復活させ、観光客に京都を楽しんでいただくための事業を展開します。また、患者に対する医薬品などの物資や発熱相談センターにおける窓口応対員の確保などの体制整備を万全にするための事業を展開します。新型インフルエンザに関する予算は併せて２億６８００万円を措置しました。　今回の臨時市会において編成された補正予算が、今後市民の皆様のお手元に届くよう、またこの運用に関してしっかりと注視し、無駄なく景気の下支えとなるよう議会人として取組んで参ります。

  2009.06.30

• ５月定例会で新議長！　

  　京都市会５月定例会が１５日に開会され、２９日に閉会されました。この定例会では国民健康保険の繰上充用や国の経済対策に関連した雇用促進の補正予算などを審議し、可決されました。　　また、１９日にはわが党の先輩、繁隆夫議員が新議長に選出されました。繁議長は就任後の記者会見で、「議会は巨大な市組織をチェックするだけでなく、自信を持って政策を提案できるようにしていきたい。例えば、施設建設１つをとっても環境に配慮しつつ、コスト削減も可能な場合もある。そのための計画変更を議会から提案できる、そういう力が必要になってくる。」（インタビュー記事参照）と抱負を述べられました。　京都市の財政難打開と市議会改革の２つは喫緊の課題です。京都市・京都市会の更なる発展のため新議長の手腕に大きく期待をしています。　また、新議長の言われるとおりこれからは議会の権能を強化していかなければなりません。その為には、私自身もさらなる自己研鑽に勤めなければと思っています。

  2009.06.01

• 新型インフルエンザについて

  　新聞報道でご存知の通り、京都市内においても新型インフルエンザの陽性反応がでた件が２例報告されています（５月２３日現在）。 しかし、今回の新型インフルエンザは現段階ではウィルスの毒性は弱く、きちんと予防すれば、安全ですので、市民の皆様も冷静になって対応して下さい。ご心配の方は中京区保健所や京都市の発熱相談センターまでご相談して下さい。　また、この新型インフルエンザにも抗インフルエンザ薬のタミフルやリレンザが有効とされており、たとえ蔓延したとしても、日本にはこれらの薬は対応するだけの十分な数が備蓄されています。 もちろん予防する事は大事な事ですので、手洗いやうがいを徹底し、熱やせきなどの症状がある場合にはマスクを着用するよう心がけましょう。中京区保健所（中京区総合庁舎内）　０７５‐８１２‐００６１京都市の発熱相談センター　　　　（２４時間対応）　０７５‐２２２‐３４２１写真（下）は、京都市の新型インフルエンザの対応訓練

  2009.05.25

• 裁判員制度始まる!?

  　皆さんもニュース等でご存知のように、裁判員制度が今年５月２１日より施行されました。この制度は裁判を国民に分かりやすく身近にし、市民の日常感覚を司法に取り入れることで、司法への国民の理解と信頼を向上させる事を目的としています。しかしながら、まだ一般には十分理解されていないように思います。　そこで、市民の皆様へ一助となるようＱ＆Ａ形式で分りやすく説明させていただきたいと思います。Ｑ1 　誰が裁判員となるのですか？Ａ1 　衆議院の選挙権を有する者です。これらの人は誰でも裁判員になる可能性があります。　　　但し、以下の者は裁判員になる事は出来ません。　　　1,義務教育を終了していない者　　　2,禁固刑以上に処せられた事のある者　　　3,国会議員や自衛官や司法関係者など　　　4,事件の被告人や被害者の関係者など、ｅｔｃ。Ｑ2 　裁判員になる事はいつ分かるのですか？Ａ2 　前年の秋頃に地方裁判所ごとに、管内の選挙管理委員会がＡ１の中からくじで選び、　　　裁判員候補予定者の名簿を作成します。　　　その上で、前年１１月頃に候補者に選ばれた事を通知し、事件ごとにその名簿の　　　中からくじで裁判員候補者が選ばれます。そして、事件の６週間前に裁判所から　　　呼び出し状が送付され、裁判所に行きます。　　　そして、その中から審理に参加する６名が裁判員となります。　　　Ｑ3 　東京や他府県の地方裁判所・高等裁判所・最高裁判所に行く事もあるのですか？Ａ3 　ありません。お住まいの地域の地方裁判所のみです。Ｑ4 　どんな事件を受け持つのですか？Ａ4 　地方裁判所で審理する殺人罪や傷害致死事件などの重犯罪を受け持ちます。Ｑ5 　裁判員は裁判で何をするのですか？Ａ5 　プロの裁判官３名と裁判員６名の計９名で、受け持つ事件の審理をし、　　　有罪か無罪を決め、さらに有罪であるなら死刑や懲役刑などの量刑を判断します。Ｑ6 　実際に裁判をするまでに、研修等はあるのですか？Ａ6 　今のところありません。Ｑ7 　どのような場合裁判員を辞退できますか？Ａ7　 基本的にはないのですが、例外として以下の場合は辞退が認められます。　　　1,７０歳以上　　　2,学生・生徒,妊婦又は出産から８週間以内の者　　　4,専門職に従事する者で、代わりがいないと裁判所が認めた者など、ｅｔｃ。Ｑ8 　守秘義務があると聞いたのですが、どんな事ですか？Ａ8 　裁判員が評議の経過や他の人の意見を漏らすことです。　　　漏らした場合は６ヶ月以下の懲役又は５０万円以下の罰金に処せられます。　　　このような職務上知りえた秘密は生涯に渡り漏らしてはなりません。Ｑ9 　裁判員として何日程度拘束されますか？Ａ9　 平均で３日～５日程度です。これを超える場合もあります。Ｑ10 裁判員として会社を休む場合、有給休暇扱いになりますか？Ａ10 裁判員の仕事に必要な休みをとることは法律で認められています。　　　しかし、裁判員の仕事に従事するための休暇制度を設ける事は義務付けられていません。　　　現在のところは各企業の判断に委ねられています。Ｑ11　手当や交通費は出ますか？Ａ11　出ます。手当は裁判員候補者は１日当たり８０００円以内、　　　裁判員・補充裁判員は１日当たり１０，０００円以内で支払われます。　　　交通費は鉄道などの区間以外、距離に応じて１ｋｍ当たり３７円で算出され、　　　支払われます。　　その他詳しいお問い合わせは京都地方裁判所までお尋ね下さい。　　　　電話番号:０７５－２１１－４１１１（代表）

  2009.05.21

• 京都市予算が成立！

  　３月１９日に最終本会議が開催され、平成２１年度の予算案が採択されました。今期の京都市の予算規模は、総額１兆６５１８億円あまりで、その内訳は一般会計６９４０億円、特別会計（国民健康保険･介護保険など） ６５３１億円、企業会計（市バス地下鉄･上下水道など） ３０４７億円です。　国の施策で財政指標が連結決算となったことを受け、京都市の試算では今後３年間で約９６４億円の財源不足が見込まれる事になりました。また、地方交付税の配分が大都市に厳しいものとなったため、財政基盤の脆弱な京都市は多大な影響を受ける形となりました。市長が私の質疑の中で、『汗と知恵の予算』と答弁するほど、大変困難な予算編成であったと思っています。　その中で、実質的な市債残高を一般会計で１１２億円、公営企業も含めた全会計で２７５億円減額できた事は大きく評価をするところであります。　反面、保育園に対する補助金のカットや各種施設の使用料の値上げ、また国民健康保険料の３．７１％増改定など市民の皆様にご負担をお願いするものも多くありました。　しかしながら、市長・副市長を始めとする全市職員の給与カットをすることで、妊婦検診の１４回の無料化や、国基準の７割である保育園の保育料の負担額を据え置く事ができ、また、介護保険料も若干ではありますが、制度創設以来はじめて引き下げる事が出来ました。さらに、厳しい経済情勢のなか、中小企業対策としての制度融資を昨年の当初予算の８００億円から１５００億円に大幅に引き上げることとなりました。このようななか、我々議員自身も市職員と同様に報酬をカットする事を決め議決いたしました。　前号で取り上げました定額給付金について、民主党・共産党の賛成により条例案が成立し、他都市に比べ少し遅れる事になりましたが、皆さんに給付される事になりました。今回の事で両党の理念も信念もない政治手法が浮き彫りになり、大変がっかりとさせられたのは私だけではないでしょう。　多くの課題はありますが、京都市また市議会はもちろんのこと、市民の皆様の協力の上でようやく門川丸（門川市政）の船出ができました。今後どのような未来のまちづくりが出来るのか門川市長の手腕にかかっていると思います。お年寄りが安心でき、若者に夢があり、子どもたちの笑顔が溢れる京都市政となるよう、今後も市民の皆様の代表として、チェック機関としての役割をしっかり果たして行きたいと思っています。

  2009.04.01

• 京都市で定額給付金は貰えるのか！

  　京都市では定額給付金が貰えないかもしれません。そんな可能性が出てきました。　　現在、国会では第二次補正予算が取り上げられています。ご存知の通り、この中に含まれている定額給付金は国民一人当たり１２，０００円、１８歳以下および６５歳以上は２０，０００円が給付されるというものです。今後国会を通過すれば、各市町村で配布する事となります。　 　その際の手続きとして条例を作成し、議会にかけ、通過しなければなりません。しかし、京都市会ではその条例が否決されるかもしれません。なぜなら、１２月定例市会で民主党と共産党によって、定額給付金をやめるように求める意見書が賛成多数で採択されているからです（京都市会では民主も与党会派）。つまり、京都市会の民主党と共産党は定額給付金にＮＯを突きつけたのです。　　彼らが自らの政治理念を大切にするなら、この条例に賛成することは出来ないと思います。その他の手法として、市長の独断で配布を決定する市長専決処分という方法が考えられますが、これは鳩山総務大臣により認められないと、明言されています。つまり条例通過が必須条件です。そうなるとお隣の向日市や亀岡市民は定額給付金貰えますが、京都市民は誰一人給付金を受けることが出来ません。　今後、京都市会での動向により、この事が決まっていきます。彼らが自分たちの言った事に責任を持つのか、責任を反故にしてでも、私たちとともに市民の利益のために条例に賛成するのかを注視していきます。　写真（下）は国会予算委員会での鳩山総務大臣

  2009.02.01

• 輝き続ける京都のために・・・

  　１２月定例市会が終わり１９年度決算が認定をされました。　京都市の財政状況は大変厳しいものですが、１９年度は実質収支で約４億円の黒字を出す事が出来ました。　　これは財政健全化プランの着実な実行や市税収入の増加　（４．５％増）の結果であり評価の出来るところです。　　しかし、今後の財政の見通しは大変厳しく、今後３年間の収支不足は約９６４億円にものぼり予断を許さない状況です。　　この緊急事態に対し京都市では市長始めとして全職員の給与カットを実施するなど全庁あげての取り組みや、市職員が先頭になって大粒の汗をかくことで市民の皆様のご負担が出来るだけ小さくなるよう取り組んでいます。　　私達議会と致しましても同じ目線に立ち、皆さんの代表として輝き続ける京都のために汗をかいてまいります。　　他方、昨年を振り返ると４人の日本人関係者がノーベル賞を取るという快挙があり、大変嬉しく思うとともに改めて日本の大学の技術や能力の高さを感じるところでもありました。　　特に京都の大学教授でもある益川氏の受賞は大学のまち京都としても大きな誇りであり、喜びであります。京都市では現在大学コンソーシアムを中心に産・学・公の連携を強めており、大学で培われた高い知識を京都の技術力で活かし、市民の皆様に還元していく取り組みを進めています。　京都の知恵や技術を活かして行く事は、今後の京都の発展に大きな力となっていきます。更なる魅力づくりを目指し、皆さんとともに元気な京都づくりに邁進してまいります。

  2009.01.05

• 食の安全は確保できるのか!!

  　昨今、食の安全・安心を脅かす事件が多発しています。事故米の食用としての不正流通、冷凍餃子やインゲンなど中国産輸入食材の問題、あるいは期限切れや産地偽装など一連の食品偽装問題が毎日のようにマスコミで取り上げられています。　　京都市においても、メラミン混入食材や事故流通米が多く発覚し、学校・病院・老人ホームなどで使用されていた事が確認されています。そこで京都市ではいち早く対応に努め、緊急相談窓口の設置や流通業者への査察、近畿農政局との合同調査など不安解消に積極的に取り組んでいます。また、京都市会からも９月定例市会で意見書を全会派一致で成立させ、国・府・市の協力体制を強化するよう求めたところです。　　食の安全を守るために行政がしなければならない課題は多数存在します。消費者庁の設置やトレーサヴィリティ（生産履歴の管理）の構築、生産者・流通業者・販売業者に至るまでの厳しいチェック、また消費者の不安解消に向けた窓口の丁寧な対応やその人員の確保などです。これからも市民の皆様の食の安全・安心を守れるようしっかりと取り組んで参ります。　また、私たちも日々の生活にとって最も重要である食について今一度根本から考え直すことも必要ではないでしょうか。ご一考を…。

  2008.11.01

• ゴミ減量は達成できたのか

  一昨年９月から導入された有料指定ごみ袋制が間もなく２年を迎えようとしています。市民の皆様の大きな理解と協力のもと、大きなトラブルも無く始まりましたが、本来の目的であるゴミ減量がどのようになっているのか気になるところです。このことに関しては私も代表質問で取り上げさせて頂き、前市長に大きな決断をして頂いた経緯もあり、責任ある立場の一人だと思っています。　ゴミの問題は京都市において戦前から大きな課題でありました。それは海が無いため埋立をする場所が無く、そのため古くから全量焼却という方法を取ってきました。しかし、現在の資源問題や温暖化効果ガスのことを考えるとそういう訳には行きません。有料化前まで京都市では一般ゴミと資源ゴミの２分別であり（実際には大型ゴミや小形金属などもあった）ゴミ処理にかかる焼却コストは増え続け大きな問題でありました。また、ＣＯＰ３開催都市として環境先進都市を目指すという事からも有料化によるゴミ減量は避けてとおれないと私自身は感じておりました。そのためゴミ処理のあり方については先進事例であるフランスのパリや台湾の台北、札幌市のプラチックリサイクル、仙台市の収集業務の民間委託、横浜市の分別の取り組みなど多くの都市へ視察に行きその問題点なども伺って参りました。それらを活かし、また京都市民の地域コミュニティに対する意識の高さもあり、有料ゴミ袋制は順調にスタートさせることが出来ました。その結果、平成１９年度下半期の家庭ゴミの総量は１０万８９９５トンであり、有料化が始まる前と比べるとプラスチック分別での５１１８トンを含め家庭ゴミ全体で２万７５６６トン減量されており、実に２０．２％が削減されています。この事には市民の皆様の意識の高さが大きく寄与しており、例えばゴミの適正排出率は家庭ゴミ９９．９％、缶・ビン・ペット９９．３％、プラスチック９９．１％となっており頭の下がる思いです。また手数料収入は必要経費を差し引いた額が１３．３億円あり、そのすべてが環境対策に使われており（別表参照）、更なるゴミの減量が期待されています。　このように市民の皆様の協力がゴミ減量に大きな力となり、また、その手数料収入で更にゴミ減量に努力をされる方への助成を行い、ゴミ焼却にかかる行政コストをより下げて行く。そして、その事で税金を他の用途に使い市民の皆様へ還元できる。そういう良いサイクルをしっかり確立していくようにして行かなければなりません。ゴミ問題は環境を考える上でも、また私達の生活のあり方を考える上でも重要です。これからも皆さんとともに考え、積極的に関わって行きたいと思っています。

  2008.10.15

• 百福の始まるふいご始め哉　（小林　一茶）

  ５月定例(肉付補正予算)市会が開会され、５月２２日の本会議にて、自民党を代表し質問致しました。今補正予算が市民にとって百福の始まりであって欲しいとの願いを込めつつ、冒頭前号で取り上げた不祥事問題を厳しく指摘して以下の質問を致しました。補正予算（質問）市長のマニフェストを実現するための肉付補正予算が提示され、マニフェストの７割に着手されました。初めての予算編成は今後の市政運営を大きく左右し、大変重要な意味を持ちます。補正予算編成に対する市長の思いと今後の市政運営の方向性についてお尋ねします。また、今回初めて、全会計で市債残高を９３億円減少させました。大きく評価する一方、残る市債は２兆１３００億円もあり、これ以上市債残高を増やすことは、大人である我々が子供達に付けを回すことで到底許されません。今後更なる財政の健全化には、厳しい財政状況の中より一層の行財政改革の取組が必要です。今後の行財政改革に取り組む姿勢と財政健全化への見通しについてお聞かせください。（答弁）この度の補正予算は、私の市政をスタートさせ、加速させるための予算であり、出来る限り多くの施策に着手するために編成しました。今後の市政運営については、新しい二つの視点、市民の皆様との「共感（汗）」と、行政の縦割りを打破した「融合」を基本に進めて参ります。また、あらゆる手法を駆使して行財政改革を断行し、可能な限り市債発行額の抑制にも努めて参ります。同和問題（質問）わが党は同和問題がタブー視されていた時から同和政策について指摘を続けてきた。今回、同和行政終結後の総点検委員会が設置され、予算も計上された。これは同和行政終了後の残る問題に、はっきりとした道筋を立てるものだと期待しています。その中で自立促進援助金・市立浴場・コミュニティセンター・改良住宅の建て替えなどが取り上げられています。特に自立促進援助金については２月の骨格予算にも今回の補正予算でも計上が見送られました。これは早急に市民に理解される結論を出すという事だと考えています。その具体的な日程はどうなるのか。また、総点検委員会での議論のために、今できることを放置するようなことがあってはなりません。現在使われていない夜間や休日のコミュニティセンターの柔軟な運用等はすぐにでも対応していけると考えますがいかがですか。（答弁）自立促進援助金制度は、市民的理解が得られる結論を早急に見出す必要があり、総点検委員会において、年度前半をめどに中間報告を頂き、直ちに是正・改革を断行して参ります。また、コミュニティセンターについては、抜本的な検討をお願いしており、留学生センターとしての活用など、見直しを速やかに進めて参ります。子育て支援について（質問）今回の補正予算では、子育て支援を施策の大きな柱の一つとしています。子育て支援については近年大きく変貌し、国の施策もある一定の効果を上げています。さらに政府は新待機児童０作戦で児童館を３倍に保育所を２倍にするプランを出しました。今後どのように子育て支援を進めるかお答えください。他方、今補正予算で打ち出された３人目以降の保育料及び幼稚園費の無料化については、残念ながら市民との共感は得られていません。今後の拡充について要望します。また、近年急増している発達障害児について、早期発見・早期療養が最適ですが、そうなっていません。今補正予算に新たに療養型の施設が計上されました。こういった施設の更なる拡充にはどんな決意で取り組まれるのか、第２児童福祉センター設置のスケジュールも含めて教えて下さい。（答弁）来年度、新「京（みやこ）・子どもいきいきプラン」を改定し、国の「新待機児童ゼロ作戦」等を踏まえ、あらゆる施策の融合を図り、総合的かつ効果的な子育て支援策を盛り込んでまいります。また、発達障害については療育児童の増加に対応するため、今年度新たに発達障害児等療育教室を設置いたします。第２児童福祉センターの設置には、関係者とも十分議論のうえ、スピード感を持って、基本構想を取りまとめて参ります。景観づくりと観光（質問）昨年９月から施行された新景観政策は、中長期的に見れば京都に大きな恩恵をもたらすと考えますが、市民や事業者の皆様に痛みを伴う政策でもあります。そのため、素案発表後わが党は、景観条例の議決の際に景観政策の検証システムの構築など８項目にわたる決議を行い、京都市に取組を求めました。新景観政策の柱の一つとして、歴史的な町並みの保全・再生を掲げています。京都市には、風情ある町家が沢山残っています。その町家がお洒落なレストランなどになり、市民や観光客が沢山訪れています。町家の保全・再生が京都の観光に大きく寄与し、様々な課題を解決すると考えます。また、町家を守るために悩んでおられる方への支援に取組み、京都の活性化のために景観づくりと観光とが融合するような政策を推進すべきだと思いますがいかがでしょうか。（答弁）京町家は、歴史と文化の象徴であり、京都の大切な資産です。このため、全国に先駆けた「京町家向け耐震診断手法」の整備など、建築基準法の制約を乗り越えて参りました。また、資金的な課題にも取組んで参ります。さらに、総合的な支援体制を強化する必要があり、今年度から京町家実態調査を通じて、実情や居住者などの意向を把握することにより、景観づくりと観光が融合した政策をさらに進めて参ります。「歩くまち・京都」について（質問）昨年の１０月に、「歩いて楽しいまちなか戦略」の一環として、大規模な社会実験が実施されました。様々なご意見が出されたと伺っています。門川市長は、自らのマニフェストにおいて「公共交通優先の『歩いて楽しいまち』を実現します。環境、観光、健康の観点から脱『クルマ中心』社会を目指した総合交通戦略を策定し、推進します。」と掲げておられます。今予算において、「歩くまち・京都」総合交通戦略（仮称）の策定が盛り込まれています。この総合交通戦略はどこに視点を置いたものとなるのか。また、その中で「歩いて楽しいまちなか戦略」はどのように位置づけられ、社会実験において明らかとなった課題をどのように解決するのか。今後のスケジュールも含めてお答えください。（答弁）「歩くまち・京都」の実現には、幅広い行政分野で横断的に交通まちづくり政策に取り組む必要があります。このため、「「歩くまち・京都」総合交通戦略（仮称）」を来年の夏を目途に策定いたします。その具体策の一つが「歩いて楽しいまちなか戦略」であり、昨年の社会実験における課題の解決に向け実証実験を実施し、平成２１年度の具体化に向け取り組んで参ります。

  2008.09.01

• 不祥事特別委審議スタート!!

  　一昨年、まち美化事務所職員の麻薬使用に始まり大きく報道された京都市役所の不祥事問題は、市会の厳しい指摘や関係各位の努力にもかかわらず、勤務の中抜けや慶弔休暇の不正取得が発覚し、いまだ市民に不信を与えている。門川新市長のもと一年以内の不祥事根絶に向けてスタートしたばかりではあるが、就任以来多くの不祥事が発覚した事で職員不祥事調査特別委員会が開催されるに至った。　前回の大きな事件を踏まえ、改革大綱を策定し解体的な取り組みを続けている中でこういった問題が発生しており、私としても憤りと無念さを感じています。　特別委員会では問題のあったまち美化事務所や配水管理センターなどへの実地視察を行い（写真下）、問題点を究明するとともにこれまでの取り組みでの不十分な点や今後の新たな取り組みについて議論を致しました。以前大変大きな問題があり、取り組みを進めてきた市長部局については大きく改善されていたものの、反面それ以外の部署では遅れを取っている事が明らかになり、今回新たに服務監が全局に横断して服務監察が出来るようにするなどの改善をし、京都市として一体となった取り組みを進めることが可能となった。 　委員会では私からも新たに民間から来られた細見副市長へ、民間の感覚の導入やスピード感の有る対応などを要望し、また、市長にも地方公務員法で必要以上に守られている部分については不当解雇として裁判で敗訴した例もあるが怯まず改善するよう求めました。門川市長も公約に掲げた一年以内に不祥事が根絶に向け、職場風土の刷新や職員の意識改革に不退転の決意で臨むと新たに表明されました。　まだ不祥事が発覚する恐れもあるが、これを契機にこれまでのぬるい労使関係や過去の問題も全て払拭し、市政への信頼を回復できるよう今後も議会人（皆様の代表）として厳しく取り組んでまいります。

  2008.05.01

• どうなる！？道路特定財源

  　暫定税率が４月１日に期限切れとなりました。ガソリンスタンドでのガソリン価格が約２５円安くなりましたが、今後の行政運営や市民生活にどれほどの影響が出てくるかは計り知れません。地方議員の一人としても気になる案件です。　そもそも特定財源とは目的税（使い道が決まった税金）の中でも、さらにその使い道で恩恵を受けるひとがその税を負担するという税制度です。例えば自動車の所有者が道路の建設・維持・管理にかかる費用を負担するという事です。受益と負担のバランスの取れた税金です。　ご存知の通り、暫定税率とは道路特定財源（以下　道路特財と記す）の中でも特にガソリンスタンド等で給油の際に上乗せされていた税金（約５２円／ﾘｯﾄﾙ）の内の約５０％に当たる部分です。道特定財の中では一部ですが、その額は２兆６０００億円にも上る巨額のものです。マスコミ等ではどこのガソリンスタンドが値下げしたかということだけに注目しているようですが、地方に与える影響などについては十分に検証されているのか疑問です。　京都市の具体例ですと、平成１８年度決算での道路建設費のうち暫定税率分は１７２億円で、全体の建設費の30％を超えています。道路特財は地下鉄東西線の天神川延伸、京都高速道路の新設やまたほとんど全ての道路に関連したことに使われています（京都市建設局によれば、道路関係で道路特財が使われていないのは農地の都市化などの区画整理事業ぐらいとのこと）。暫定税率がこのまま廃止された状態ですと、平成２０年度の予算（骨格予算）では１０６億円の不足が見込まれます。肉付けをしていけば、不足額はさらに増大（約３０億円）します。道路に関しては今後解決すべき課題が山積しています。例えば、電柱の地中化や通学路の整備など我々の生活や安全に関わる事などです。道路に関する陳情が他に比べて多い事がその証拠ではないでしょうか。　野党は道路特財の一般財源化とガソリン税の暫定税率そのものを廃止しようとしています。この主張が道路特財の事をより複雑にしています。なぜなら、道路特財の一般財源化と暫定税率の有無は別次元の問題だからです。また、与党の時限立法で延長期間が１０年というのにも納得が出来ません。前回までは３～５年程度の延長でした。どうして１０年なのか理解できません。　　一般財源化すれば、所管が国土交通省から財務省に変わり、国会を通過しなければなりません。しかし、国会を通過するからといって本当に使途が明確になるのでしょうか。私自身一般財源化を含め制度のあり方や運用について議論する事はしなければならないと思います。しかし、暫定税率を廃止することには反対しています。むしろ地球温暖化対策などを考えると、税額を増やしていかなければならないというのが本音です。例えば環境先進国のＥＵ諸国ではガソリン価格は２００円/ﾘｯﾄﾙ以上です（ガソリン原価は約８０円/ﾘｯﾄﾙ）。民主党も今になって、暫定税率の代わりに環境税の導入を検討しているようですが、それなら暫定税率の使途項目を柔軟化すれば済む話だったと思います。なぜ民主党はわざわざ余計な手間をかけて国民を混乱させるのでしょうか。　　この問題に対する我々地方の立場としては道路特財と同額を確保した上で、自由に使える事が出来る交付金で頂ける制度になるのが有り難いのです。そうすれば、もっと無駄なく道路特定財源が活用できるし、陳情もこなせます。京都市会議員としてはこのように考えますが、財政再建などを考える国の立場もあります。　今後、与党が暫定税率の関連法案をいつ衆議院で再可決するかによって地方行政や国民生活にどれほどの影響を及ぼすかが決まってくるでしょう。真に国民の事を考えているのは与党か野党一体どちらなのでしょうか。国政を預かる国会議員の皆さんには一番大事な事を忘れず真摯な議論をお願いしたいものです。

  2008.04.19

• 予算市会始まる!!

  定例の2月予算市会が始まりました。京都市の今期の予算総額は1兆6655億円あまりで、その内訳は一般会計6595億円、特別会計(国民健康保険・介護保険など)6788億円、企業会計(市バス・地下鉄・上下水道など)3272億円です。(下図を参照してください)。今期は桝本市長勇退直後の予算市会のため、一般会計は骨格予算と呼ばれる義務的経費(職員給与・福祉費・継続予算など)を中心とするものです(内訳は円グラフを参照ください)。門川新市長の新たな取り組みは5月か6月に行われる補正予算市会に上程される予定です。しかし、予算の硬直化は深刻で補正予算に組める元資は僅か40億円程度と見込まれています(桝本市長の時は503億円)。マニュフェストに書かれた３人目以降の保育料の無料化などには数億円程度かかると言われています。これらのお金をどう捻出するか考えていかなければなりません。また、特別会計では後期高齢者医療の開始に伴い、国民健康保険料の改定が行われ、最高限度額が59万円に上がる一部の人を除き、少額ではありますが大半の方の保険料が安くなります。いずれにしても今後社会福祉費は増大することは明白でありますので厳しい財政状況を如何に改善するかは大変大きな問題です。市民の皆さんの視点に立って、無駄を省き必要なお金をしっかりと作っていけるよう厳しくチェックしていきたいと思っています。

  2008.03.05

• 門川大作新市長が誕生!!

  2月17日投開票の市長選挙が執行され、お陰様で推薦しておりました門川大作候補が当選をさせて頂きました。多くの皆様にご尽力を賜わり、この場を借りて厚く御礼申し上げます。新市長とは時には協力し、時には厳しく追及をしながらより良い京都創りをして行きたいと思っています。さて、今回の選挙はご存知通り大変厳しいものでした。結果は次点の候補者と951票差という僅差であり、投票率も37.82％という大変低いものでした。一体なぜこのような状況になったのでしょうか。様々な理由はあると思いますが、例えば市民アンケートでは「次の市長には市役所内部の人(庁内候補)がなることに７割の人が反対」という結果があった事、候補者全員の知名度が低かった事、また自・民・公の相乗の構図への批判などが考えられると思います。大阪府では行政経験は全くないが、知名度の高い橋下知事が圧倒的な強さで誕生しました。一方、京都市では知名度は低いが、行政マン(教育長)として経験豊かな門川候補が僅差で当選をされました。どちらが良かったかは今後４年間の首長としての仕事振りだと思っています。桝本市長が初めて立候補された１２年前は次点の候補者とは4092票差、その前の田辺市長に至っては321票差でした。２回目以降の選挙で次点の候補とどれ位の差をつける事が出来るかは新市長次第です。桝本市長も田辺市長も2回目以降は楽勝でした。これは厳しい財政状況の中でその行政手腕をしっかり発揮され且つ評価されたからだと思います。いまなお京都市には様々な問題が山積しています。これらをどう解決するか今後の門川新市長の辣腕振りに大きな期待をしています。また、議会人(皆さんの代表)として駄目なものには厳しい態度で、良い事には力強いサポートをして行きたいと思っています。変わらぬご支援をお願いします。

  2008.02.25

• 明けましておめでとうございます

  　皆様からの暖かいご支援を賜り、2度目の当選をさせて頂いてから早くも半年あまりが過ぎました。改めてそのご厚情に御礼申し上げますとともに、今後ともの変わらぬご支援をお願い申し上げます。　さて、昨年来政治は大変な混迷を続けています。衆・参でのねじれ国会を象徴として、京都市議会でも与党内（自民・公明・民主）での様々な駆け引きなどで全体としてスムーズな政局とは言えません。それぞれに党内事情はあるものの一番大切な市民の幸せという視点を忘れないよう努めていかなければと思っています。京都市では昨年より、新しい景観条例やプラスチック分別収集・路上喫煙防止条例など全市に関わるものが多くスタート致しました。長い年月で見れば良い事だと考えていますが、現実とのギャップや説明不足が多くあったことも否めません。皆様とともに考えより良いものになるよう議会人として努めて行きたいと思っています。　また、本年は京都のこれからをどうするのかを決める大切な選択が迫っています。やるべきことをしっかり進め、さらに京都に元気と活力が出る施策を着実に実行していかなければなりません。耳障りの良いことだけを言う人でなく、大きな決断力を持ち、市民の皆様と一緒に京都の未来に責任を持つそういうリーダーが選ばれることを念じています。私も大好きな京都の更なる魅力創りや地域の活性化、また子ども達の光り輝く未来のために微力ながら力の限りを尽くして参ります。ご指導・ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。　 本年が皆様にとって良き年となりますようお祈りいたします。 平成二〇年正月

  2008.01.01

• 自民党総決起大会開催される!!

  3月1７日（土）に四条烏丸のシルクホールで3月30日告示、4月8日投票の統一地方選挙に向けての自民党の総決起大会が開催されました。当日は春とは思えないほど大変寒い中ではありましたが、京都府下各地から多くの党員党友が駆けつけ熱気に溢れていました。今回の選挙は地方自治のあり方を問う、また今後の政局を決める大切な選挙であると伊吹文明府連会長（文部科学大臣）からお話しがあり、谷垣禎一府連顧問（前財務大臣）からもわが党の公認候補者に熱い檄が飛ばされました。その後公認証書が手渡され私も中京区の公認候補として安部晋三総裁よりの公認証書を頂きました。身の引き締まる想いがするとともに連綿とした我が党の厚みを力強く感じていました。告示日までもう間近となりましたが、私自身のできることをしっかりと果たし、京都のため・中京区のためまた子供たちの輝く未来のために熱い想いで臨んでいきたいと思っています。皆様からの力強いご支援を心から強く強くお願い申し上げます。

  2007.03.17

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