2015/12/01(火)00:01
ハッピーエンドの選び方 宣伝手法に悪意を感じた映画
初めてイスラエルの映画を観てきました。
ハッピーエンドの選び方という、エルサレムの老人ホームを舞台に、そこに暮らす老人たちが出会う「人の最後」を描いた映画です。
これを観てみたい♪そう思ったのは映画の予告編がキッカケでした。
老人ホームで暮らす発明家のヨヘスケル。
彼は病気で生きる気力を失いつつある老人ホーム仲間のために、声を変える装置を開発し、神様のフリをして「天国には空きがない、だから今は頑張りなさい。」と励ましたり…
そして、ハッピーエンドを選べる装置(予告ではそう思ってました)を、これから死を迎えつつある人のもとに送り届ける際に起きるドタバタ。
そして、この装置が話題になってしまい…という、コメディタッチの中にも感動が味わえる映画なのかと思ってたら、全然違いました。汗
こういった軽いノリは殆どなく…いや、あったかも知れませんが全体の雰囲気がシリアスなので笑えません。
そして物語が進む頃には、これまでの人生の中で関わってきた様々な人達の死を思い出すようになり、そして自分の周囲にこれを置き換えるようになりました。もしも自分や、愛する人達が安楽死を望み、それを叶える装置があるとしたら…
観る年代や死に対する考え方によって、感じ方は大分違うんだろうなぁ…と思う映画であり、日本の宣伝担当は恥を知ってほしいと思う映画でした。
映画の中身は本筋を曲げずに伝えてほしいものです。せっかく深い内容なのですから。