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テーマ:バスの話し(88)
カテゴリ:バス・タクシー・トラック
出発は三郷駅で、駅前では【22 王寺駅】の方向幕をつけたバスが停まっていました。このバスは以前のブログでも紹介した『シャシーメーカーとボディーメーカーが同一でない』例でして、シャシーメーカー(エンジンメーカー)がいすゞ、ボディーメーカーが北村製作所です。北村製作所ってなに?ですよね。新潟県にあるボディーメーカーで、かつてはバスのボディーを作っていたんです。このバスはいすゞのMR112という形式ですが、個人的には初めて見たときの印象が魚のマンボウに似ていたので「マンボウ」って呼んでいます。 ↑ 「北村製作所」のメーカーズプレートです この通称マンボウは、現在自治体等が運行しているコミュニティーバス(コミバス)のような小型のバスですが、奈良交通では地方の閑散路線に投入されてよく見かけました。排ガス区域外の奈良であるが故に長持ちしていますが、さすがに投入後20年を経過しようとしている年代物のバスですから、いつ引退してもおかしくない状況です。 ↑ 通称「マンボウ」の後姿です この通称マンボウをみてもらうと、車体の前後に乗降口があって後ろの乗降口は車体の一番後ろになっています。一般的な路線バスや観光バスの場合、エンジンは後ろにありますけど、このバスはマイクロバスや私のSWのように運転席のある前側にあります。だから、乗降口を車体の一番後ろに持って行くこともできるんです。 ↑ 車体の一番後ろにある乗降口、こんなレイアウトは最近ではみかけません。 バスに乗って後ろの席から前の席を写していると、「こんな古いバスが好きですか?」と運転手さんが声をかけてくれましたので、前の方の席に移って出発までの間、運転手さんと話していました。 この運転手さんは勤続約20年のベテランだそうで、ちょうど入社当時にこのマンボウが導入されはじめたとのこと。当時は小型のバスはエアーブレーキではなかったそうで、このマンボウからエアーブレーキを採用するようになったなど話してくれました。この運転手さんにとっても、このマンボウは思い入れのあるバスのようです。 ↑ 車内です。料金箱はエンジンルームの出っ張りの上に設置されています 定刻になってバスは出発しました。乗客は私一人だけでした。三郷駅前を左折してしばらくJR大和路線に沿って西進し、大和川を渡って国道25号線を左折すると新しくできたバス停の「藤井」に着きます。この藤井地区は民家が点在する地区だったのですが、数年前にマンションできたことがこのバスの運行実験になっているのではないかと思います。 ↑ 「藤井」のバス停です 藤井を通過、従来から存在する追分口、神崎橋、出会橋のバス停を通過していきます。つまり、途中から乗車する方も誰もおられませんでした。出発前に運転手さんと話していたときにも、「乗車されるお客さんが少ないんですよ」と話されていましたけど、運行実験といいながらホントに少ないみたいです。今回乗車したのは休日の夕方だったせいもありますけど、王寺~三郷間はJR大和路線の列車だと時間的にも3分ほどで料金も120円なのに対して、バスは約10分ほどの乗車で170円ですからね。これらの点でもバスは不利です。 ↑ 王寺駅に到着。「マンボウ」の運転席には運転士用のドアがあります。 終点の王寺駅で下車、マンボウは次の運行に備えて待機していましたが、前出のような状況では来年まで運行実験が行われるのかどうかわかりませんし、本格運行になるのは厳しいかもしれません。運行されているマンボウもどうなるかわかりませんが、状況はなかなか厳しそうです。 また機会があれば乗ってみたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年05月25日 21時14分22秒
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