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テーマ:バスの話し(82)
カテゴリ:バス・タクシー・トラック
表紙のバスが通称・ゼブラバスと呼ばれる大阪市営バスで、『大阪2 か 33-67』(局番34-3367)のナンバープレートがついていますが、エンジンは不動状態だそうです。バスの形式は日野自動車製のBTと呼ばれる昭和38年式で、出入り口が車体の端っこに寄せられていることがわかります。ところで、このバスのエンジンはどこにあるでしょうか?バスのエンジンって自動車とは違って大きく、今のバスは車体の一番後ろにあります。このバスはなんと前のタイヤと後ろのタイヤの間にありまして、いわゆる「ミッドシップ」みたいな感じです。エンジンの整備性は悪いのですが、限られた大きさの車体をいっぱいに使った室内を作ることが出来るということで、この当時の日野製バスのオリジナルでした。あと、車体をつくるときにも作りやすそうですね。バスの前と後ろ、よく似ていますからね。 車内に入ると、大勢の見学客がいまして写真をとるのは苦労しました。子どもの頃に、廃車体の中に入って遊んだことがあったので、木張りの床と青色のパイプ椅子は覚えていました。今の椅子と比べるとチャチで座り心地悪そうですけど、長時間乗ることを全く考慮していなかったみたいです。 運転席にも座ってみました。運転席にあるメーター類はシンプルで必要最低限度のものしかついていないのですが、逆にそれが格好良く思えます。私のSWもサンバーもシンプルなメーター類ですが、飽きが来なくていいと思います。 一通り見てみましたが、前出のとおりエンジンは不動状態というのは残念でした。エンジンを整備しようとすると部品から油脂類から、そろえなければならないものが多すぎて難しいんでしょうね。この日野BTのエンジンの特徴は、そのエンジン音と聞けば一発で「BTだ!」ってわかるくらいの爆音でして加速時にはそれが顕著に表れます。堺市内に引っ越してからも、南海電鉄バス(現・南海バス)が同型のバスを数多く保有していて、その爆音を聞くことができました。 エンジンを復活させるには大変難しいかもしれないけど、何とか復活してほしいです。 私が4歳の頃まで住んでいた大阪市住吉区で現役として走っているこのゼブラバスを、現在実家のある堺市で廃車体となって見たときは哀しい気持ちになったのを覚えています。それもしばらくすると解体されてしまって写真でしかみることができなくなってしまいました。でも、大阪の高度成長期において公共交通機関の一端を担っていたこのバスを保存していた大阪市交通局に敬意を評するとともに、いつまでもきれいな状態で保っていてほしいですね。 ↑ 記念のスルッとKANSAIカードも購入しました お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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