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カテゴリ:しまい込んでいた写真シリーズ
私がカメラやスマホで撮影した写真の中で、ちょっと変わったものを紹介している「しまい込んでいた写真シリーズ、今回は去年北海道へ行ったときに函館市内で見つけたものです。
この写真は、私が宿泊した函館市内のホテルの近くで撮影したもの。青い建物が写っていますが、私も初めに見たときは普通に青い建物と思っていたのですが、よく見てみるとこれが元・貨車であることがわかりました。建物に見えたのは貨車の本体で、足元は線路があって車輪があるという状況になっています。 足元はこんな感じ。鉄道ファンの端くれとしてはこういうものを見つけると、なんだかうれしいものです。 さて、今のJRでは貨物列車というとコンテナを積んだものですけど、国鉄時代には様々な種類の貨車があって、何両も連なって走っていましたね。私の実家のある阪和線でもタンク車の行列を古い機関車がけん引する光景が当たり前のように見ることができていました。写真もたくさん撮りましたが、今思えばとても贅沢な光景だったんですね。 そんな貨車も、輸送効率という面から考えればコンテナと比べてかなり落ちるし、貨車へ荷物を積み込んでそれを積み下ろすという作業効率もコンテナと比べると落ちることもあって、国鉄の分割民営化を境にこういった貨車はほとんど姿を消してしまいました。いつだったか、このような貨車へ荷物を積み込む作業をyoutubeか何かで見たことがあるのですが、人がたくさんいなければ成り立たないものだなぁって思ったものです。 このような貨車が余剰となってどうなったか。そのほとんどが解体処分になったわけですが、有がい車のように倉庫代わりに使われるものも数多くありました。この貨車のようにお店になるものもありました。 ところで、この貨車は「ワフ29500」と白い文字で書かれていますね。国鉄時代の貨物列車には、列車の最後尾に車掌が乗るための車掌車が連結されていました。このワフ29500もその一つですが、これはちょっと変わっていて「有がい車に車掌が乗るスペースをくっつけたもの」と思っていただければいいかと思います。要するに「半分:有がい車、半分:車掌車」というものですね。 ちなみに、このワフ29500は1955年から1961年に650両が製造されたそうで、車掌室のある側はデッキ付きとなっている形状ゆえにお店として使うにはうってつけの形状だったことから、意外とお店として第二の人生を送っていたのを見かけました。 そんな車両もを改造したお店も、国鉄分割民営化から30年以上が経過している現在において残っているものはかなり少なくなって見かけることが難しくなり、あまり気にしていなかった中で見つけたのがこの写真の車両だったので、ちょっと嬉しく思いました。そして、思わず写真に撮ったというものです。撮影したのが早朝だったので、このお店が今でも営業しているのかどうかはわかりませんでしたけど、北海道の厳しい環境に耐えて、今でも残っていることに感動しました。 外観はすっかりと貨車当時のものとは変わってしまっていますが、今でも線路の上に車輪を介して現存しているというだけでも貴重ですから、末永く使ってほしいなぁと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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