かつての大阪市電の広告・・・(海水浴)
私が過去に撮影していた写真を保存している外付けHDDの中で、ちょっと変わったものを撮影していましたので、今日はそれを紹介します。撮影したのは2008年3月23日と今から16年も前のことです。この日は、大阪市交通局(当時)の緑木車庫でのイベントがあってその時に撮影したものだと思います。「安くて便利な 市電で行ける 海水浴 大浜 出島」と書かれています。高度成長期前の大阪でも海水浴場はあって、浜寺はとくに有名でした。ここに書かれている大浜や出島は浜寺よりも少し北側、浜寺と同じ堺市にあります。今では浜寺も大浜、出島ともに海水浴場はなく、埋め立てられて工場地帯になっています。 浜寺へは南海本線が便利だったのですが、今回紹介している大浜や出島は大阪市内から市電があったのでそれを使えば便利だということなんですね。今では廃止されてありませんが、かつてはなんばなどから今の府道29号線や国道26号線、府道34号線を市電(路面電車)が走っていましたので、それを利用すれば大阪市内からでも楽々、っていうことをアピールしていたんですね。高度成長期前の浜寺の海水浴場の映像を見たことがありますが、南海難波駅では通勤ラッシュ並みに混雑していて列車に乗り込む光景がありましたので、当時は夏は海水浴というのが娯楽として楽しまれていたんでしょうね。それでいうと、この市電を使ってどの程度の利用があったのかわかりませんが、大混雑必至の浜寺よりも大浜や出島の方がマシと感じる人には人気だったのかもしれませんね。 この広告が掲げられていた時期はわかりませんが、1958年に大浜海水浴場は工場建設のために閉鎖されたということなのでそれ以前のものだと思われますが、にぎわっていたころをそ想像させるような広告でした。