カテゴリ:野球
本拠地が東京から北海道に移ろうとも、スタメン出場が減ってきたとしても。
現役を貫いているかぎり、彼こそミスターファイターズ。 20年目の大ベテラン――田中幸雄。 本人が、仲間が、ファンが待ちに待った1000打点、本日達成!! しかし、この場面とは。 同点で迎えた延長10回裏。マウンドにはソフトバンクホークス新守護神、馬原孝浩。 この回先頭の飯山はセンターフライで一死。 10回表からマスクを被った實松、初回・8回に同点弾を放った小笠原の連続ヒットで一死1,3塁。 不振の4番セギノールを敬遠し、一死満塁。 自身レフティーのクセにサウスポーキラーの稲葉が右腕にはほとほと相性が悪くて三振に倒れる。二死満塁。 そして、ここで勝負が決まるという場面で打席に立ったのが、本日ここまで4打数無安打のベテラン田中幸雄だった。 ここで決めたら記念すべき1000打点目は貴重なサヨナラ打になる。 なんておあつらえ向きの場面。 田中幸雄のとらえた滞空時間の長いボールは俊足大村の差し出したグラブにかすりもせずにフィールドへ落下した。 田中幸雄は一塁を回ったところで両手を高く突き出した! 記念すべき1000打点目は首位ホークスから勝利を奪う決勝点となった。 ナインにもみくちゃにされて、瞳を潤ませながらお立ち台に立った田中幸雄に思わず笑みが零れる。特別なファンではないけれど、仕合わせな気分になった。 ただ、サヨナラの場面でなければあの当たりはどう見ても「走者一掃タイムリー2ベース」なわけで。 打点2つと塁打数1つ損したなぁなんて冷静に考える自分もいた。 一試合が二つの記録をフイにした。 西口の完全試合と一場のプロ入り初完封勝利。どちらも適わなかった。それほどに二人ともが良かった。 もし9回終了までに1点でも取っていれば、どちらかは達成された。 過去二度ノーヒットノーランにリーチをかけてアウト一つが取れなかった西口文也。 一人のランナーも出さず9回を投げきった。味方の好守にも助けられ、打者27人を打ち取った。 それでも9回裏終了までに援護が無かったためにその試合は「完全試合」とは呼ばれない。 西口は10回もマウンドに立ったが、28番目の打者――先頭の一番沖原にライト前へと運ばれた。後続を何とか断って無失点で切り抜けた。その回の裏に待ち望んだ援護点が入った。 10回完投完封勝利。ハーラートップタイの16勝目を手にした。 久し振りに先発マウンドを任された勝ち星に恵まれないルーキー一場。不甲斐無い味方打線にも腐らずに9回を無失点で投げぬいた。 5本のヒット、6つの四球により再三ピンチを背負いながらそれでもホームは踏ませずに、投げぬいた178球。 次の回を任せるには球数が多くなりすぎだった。 守護神(?)福盛に後を託すしかなかった。 勝ち星には結びつかなかったけれど、今日の178球が彼の財産になることを望む。 きっと次こそ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.08.28 00:31:05
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