2006/01/21(土)21:35
読了記録【運命の一球】
著者 近藤唯之
新潮文庫
前回の読了記録からコレまで全然本を読んでいないわけではないのですが・・・。
感想よりも個人的に重大なニュースが入ったり。
読んでいる最中には印象深いと思ったエピソードも読み終わると忘れていたり。
特に感想無かったり。
要は『この人サボってます』というわけで・・・。
今回も割りと読んでいる最中の方が「感想書きたい」って思ってたりしたんですけど。何故か読み終わるまで待ってしまいました・・・。
割りと最初のほうの話が印象強い。
段々刺激に慣れていってしまうのか・・・。
悲喜こもごもの短編集なんですが。
なかなかに役者が「濃い」わけで。
<もくじ>
天国から地獄の一球:山田久志投手
職人と管理職:江夏豊投手
「ベンチがあほやから・・・・・・」の16文字:江本孟紀投手
正論は損をする:加藤哲郎投手
円城寺あれがボールか秋の空:ジョー・スタンカ投手
さよなら本塁打でさようなら:木俣達彦捕手
死球も強運:田淵幸一捕手
3年先を見つめた監督談話:古田敦也捕手
名称を切腹させた一打:大杉勝男一塁手
天才を消した怒鳴り声:三宅秀史三塁手
プロはプロを知る:長嶋茂雄三塁手
熱い想いに点火させた引退試合の本塁打:原辰徳三塁手
直感は命だ:中村紀洋三塁手
落球事件をきっかけにした本塁打王:宇野勝遊撃手
バント一本で1000万円:宮本慎也内野手
一生を決めた一言:永淵洋三右翼手
勝つと思うな、思えば負けよ:池田祥浩中堅手
たった一試合でレギュラーに:蓑田浩二中堅手
挫折を乗り越えてこそ一流:吉村禎章左翼手
人を生かす背中への一言:星野仙一監督
で。印象深かったのがエモやんとその次の加藤さん。
球界の風雲児。
好き勝手解説者。
たまに正論、大抵行き過ぎ。
そんなイメージの江本孟紀氏。
彼が何を言っても
「あ~やっぱ“ベンチがアホ”の人だなぁ」
と大抵納得するわけで。
賛成できない意見でも斬新さは認めるし。
言いたいこと言えるっていいなぁと尊敬する部分もある。
エモやんは『言いたいことは言う』人。
だからその人が「言ってない」というなら言ってないんだと思います。
(文中よりそのまま抜粋)
「私は、マスコミが面白がって伝えた、あの言葉は言っていないんです。ただ腹が立ってましたから、意識してないうちに、(アホくさ)とか、(これでは野球はでけへん)とか、断片的に言っていたかもわからない。ましてや(ベンチがアホ)と(野球なんかやってられない)とを結びつけて、1行の文章にしたり、ひとつの言葉にしたことなんか、全くないんですよ」
「監督批判でも球団批判でもない。試合途中で多少興奮していたこともあって(アホや)くらいは口走ったかもしれません。でもちゃーんとした、つながる話としては全くいっていないのです」
そんなエモやんに球団社長が話した内容は腹が立つほど「アホ」らしい。
加藤さんという人を知りませんでした。
ただ、あの有名な台詞は知っています。
「巨人はロッテより弱い」
日本シリーズで3連勝したお立ち台で近鉄選手が発したこの一言に発奮し巨人が4連勝して逆転優勝。
球界史に残る発言です。
ただ、前章のエモやんと違って発言者まではチェックしてませんでした。
この加藤さん、こんなことも言ってました。
「海のものとも山のものともわからない新人に、何で億の金出すのよ。そんなに金があるのなら、現実に汗水ながして働いているオレたちの、給料をあげてくれ」
野茂を獲得した時の話。
加藤さん正直で好感が持てますが。
「正直者がバカを見る」と「口は災いの元」を地でいってしましました・・・。
その後の野茂の活躍は払った金額に見合ったものです。相手にはいい発奮材料になっているなぁ。
去年の日本シリーズで3連勝で日本一にリーチをかけたとき、お立ち台にいた22歳の今江は。
「阪神は強い球団なので、気を抜かずに・・・」
というような優等生発言。
荒れたPL学園悲劇の主将はもともとイイヒトらしいという話もあるが(楽天の朝井が清原的で、今江が桑田的な感じ)。
でも、オフのテレビ番組では「実際のところはチョロかった」みたいに話してたからなぁ・・・。
今江、発言内容変わるのがなぁ(例:日本シリーズの第一打席で。試合直後「剛(西岡)が粘ってくれたから球筋が見極められた」;シリーズ後「早く打席回せって思ってた」)。イイコ悪い子どっちでもいいから本音通してほしいところ。タテマエ通すならとおすでそれを貫いて欲しいな。
なんか加藤さんの話が今江の話に・・・。