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さすらいの天才不良文学中年

さすらいの天才不良文学中年

麻婆豆腐 三ちゃん食堂 吉田屋

激辛麻婆豆腐物語(四川料理)


 香港に麻婆豆腐の美味い店がある。数年前、駐在員と香港の達人であるSさんに同行すると、客は皆ビールなど飲まず、ひたすら麻婆豆腐を美味しそうに食べているのだ。しかも、食べ方に唸った。ご飯の上に麻婆豆腐をのせて食べている。


麻婆豆腐1


 香港島に所在するこの店の麻婆豆腐は、四川料理である。香辛料をふんだんに使った麻婆豆腐は色が黒っぽく、山椒で辛くしてある。しかし、その辛さがご飯の味と絶妙にマッチし、生きてて良かったと思うほどの幻の美味である(写真は下の四川料理店のもの)。

 そのときの味が忘れられなくて、わざわざ昨年嫁はんと一緒に麻婆豆腐を食べに香港に行った。九龍半島にあるホテルから、香港島へタクシー(的士)を飛ばし、意気揚々とビルの前に到着した。そうしたら、信じられない光景が目の前に広がっていた。その店が入っているビルが丸ごと取り壊しの最中だったのだ。それはないよ~。泣く泣く東京に帰ってきたのは、言うまでもない。

 ところが、昨日、我がへっぽこ大学のミニ同窓会(6名参集。新橋開催)に足をのばしたところ、偶然にも四川料理の専門店であった。わ~い。幹事さん、ありがとう♪

 中華料理は大別すると、
1.北京料理(清朝の宮廷料理として発達。北京は寒いので、辛く濃厚な味)
2.上海料理(別名、南京料理。海に面しているところが多く、蟹料理が有名)
3.広東料理(ご存知「食は広州にあり」で有名。香港料理が代表。味は比較的淡白で、海の幸が美味。福建省も広東料理で有名。おいらの好み)
4.四川料理(三国時代の蜀にあたる地方の料理。山間料理。唐辛子、ニンニク、胡椒等の香辛料を多用する習慣あり。早い話が辛い)
となる。

 さて、今回は本格的な四川料理店であるため、コースで頼むとのっけから辛いもののオンパレードとなった。普通の辛さでオーダーしたにもかかわらず(普通の辛さと、辛さ控え目の2コースがある)、最初に出たのが、豚の耳。これがまず壮絶に辛い。


激辛料理


 写真の料理もいわば香辛料の中に豚肉が混じっているという佇まいであり、唐辛子の切れ端を箸で一つづつ取り除きながら食していかないと、南無阿弥陀仏である。辛いものが苦手なGくんは早くも額から汗が吹き出ている。写真の豚肉料理を香辛料ごと食べたNくんは既に舌が麻痺しているようだ。幹事のNくんは、辛いのをごまかそうとひたすらビールをのどに流し込んでいる。辛いのに強いのはどうやらFくんとSくんだけらしい。


麻婆豆腐2


 そこで、憧れの麻婆豆腐の登場である。香港風のぶっかけご飯(写真)とした♪ いや~、これが美味しかった。辛いのだが、唐辛子や塩などによる辛さではなく、山椒の辛さなのだ。この山椒の辛さがご飯の甘さとともに喉越しに伝わり、実に旨い。香港を思い出す美味であった。ホンコンにウマイよ。
新橋のお店屋さん、謝々!(余談ながら、写真左側の唐辛子もどきは何と箸置き!)

 なお、この店は、比較的最近朝日新聞紙面に紹介されたということで、連日、千客万来らしい(店への道順を電話で聞くと、中国の人ばかりのため日本語にやや難あり。ご留意されたい。事前に良く地図で確かめておくことをお薦めする(笑))。では本日は、この辺で、おしマイケル。



麻婆ラーメン

 麻婆ラーメンである。


麻婆ラーメン


 麻婆豆腐が好きである。もとよりラーメンには眼がない。そこで、麻婆ラーメンとなる。

 麻婆豆腐には思い出がある。

 少し昔になるが、香港島で食した麻婆豆腐が絶品であった。おいらの勤務先の香港駐在員と一緒に飯を食ったのだが、そのときに出て来た麻婆豆腐の味と云ったらなかった。

 店の中を見渡すと、皆、麻婆豆腐を注文しており、一様にご飯の上に掛けて旨そうに食べている。味は四川風で、辛さは山椒の辛さである。おいらも一口食べて病みつきになり、「御飯が進むくん」になったのは云うまでもない。

 思い出とは、その麻婆豆腐が再び食いたくて、二年後にわざわざ休暇を取って香港まで行ったことである。

 九竜に宿を取り、そそくさとタクシーに乗車した。目指すレストランの名刺を運ちゃんに渡し、「ヒァ、プリーズ」と云ったまでは良かったのだが、着いたら景色が違っている。

 麻婆豆腐を食べさせてくれたレストランの入っていたビルが再開発で壊されていたのだ。麻婆豆腐は消えていた。タクシーから降りたおいらは「トホホ…」と自失した。

 さて、九段下にある中国料理店「源来酒家」の麻婆ラーメンである。


源来酒家


 香港のときに食した麻婆豆腐の味に近い。この店は寧波料理である。寧波とは上海の南部に位置する都市の名前である。

 この麻婆豆腐ラーメン、麻婆豆腐もさることながら、驚くことに麺の美味しさも抜群である。これで1,000円。しかし、それだけ価値のある麻婆麺である。

 今では、香港に行かなくても、九段まで行けば、あのときの味が目の前にあるという幸せを味わうことが出来るのである。


本日から三日間は連休につきお休み

 本日から三日間は連休につき、お休みです。


楊1.jpg


 写真は、都内池袋にある四川料理「楊(やなぎ)2号店」。

 テレ東でオンエアの「孤独のグルメ」(第1期)で紹介された激辛の店です。

 過日、怪しい探検を好むメンバー4人(全オム連会長のM氏(M氏のことは「正しいオムライスの食べ方を問う」参照)、おいらの敬愛する博学のKo氏、新参のKu氏とおいら)で探訪することにいたしました。


楊2.jpg


 松重豊氏が食していた「汁なし担々麺」(写真上)は思いのほか辛くなかったのですが、写真下の「麻婆豆腐」は山椒の塊。


楊3.jpg


 おいらは、一口食べただけで撃沈しました。山椒をそのまま食している感じで、辛いの辛くないのって。

 なお、「焼き餃子」はテレビ放映のとおりハネ付きでした。


楊4.jpg


 Ko氏は一見、これが餃子だとはお分かりにならなかったようです。ま、普通は、分からないのぅ。う~む、それにしても、このハネを壊すのはもったいない。

 怖いもの見たさ(辛い物好き)のお方は、池袋まで足を運ばれると如何でせう。なお、夕方から直ぐに満席になるので(行列でした)、予約してから行かれることをお勧めします。


 それでは、皆様よろしゅうに。


平成25年9月14日(土)


 謎の不良翁 柚木惇 記す



新丸子「三ちゃん食堂」

 連休の前日、新丸子(川崎市中原区)にある「三ちゃん食堂」を訪れた。


新丸子.jpg


三ちゃん食堂.jpg


 知る人ぞ知る、真昼から思う存分酒の飲める中華食堂である。テレビ東京の「孤独のグルメ」(松重豊主演)で取り上げられたこともあるので、ご存知の方も多いはずである(写真上は、新丸子から武蔵小杉を望む)。

 なぎら健一氏がのたまわれるには、中華食堂で酒を呑む場合は小さくなっているのが普通なのだが、この店ではラーメンと餃子を頼む方が小さくなっているのである。

 う~む、しかし、どうも店のイメージが湧かないのである。中華食堂でお酒を呑むことはよくある。でも、ここまで呑める店など聞いたことがない。

 好奇心旺盛のおいらとしては、百聞は一見に如かずである。全オム連会長のM氏とともに訪問することにしたのである(M氏のことは「正しいオムライスの食べ方を問う」参照)。

 この食堂のことをネットで調べると、開店はお昼の12時である。「孤独のグルメ」の番組では午後3時の様子が映っていたが、その時間帯は酒飲みで超満員であった。

 中途半端な時間に伺うと入れないかも知れないというので、M氏が開店と同時に入ろうと提案された。そうしたのは云うまでもない。

 場所は、東横線「新丸子駅」下車、徒歩1分である。11時50分過ぎにお店の前に行き、中を覗いた。

 店内は電気が点いていないにもかかわらず、既に三人が着席して待っている。のれんはまだ出ていない。そうしたら、おいらたちの目の前をスタスタと歩いて中に入って行く客がいる。なるほど、こういうことか、とおいらたちも開店前に入店する。

 そして、12時過ぎるとあっという間に店は満員になったのである。早速、M氏と生ビールを注文し、酒盛りを開始する。

 つまみの注文は、そら豆、みょうがの天麩羅、チーズ入りウインナー、だし巻、ハムカツカレーごはん抜き、ネギ肉炒めなどであるが、途中からは何をたのんだかよく覚えていない。4時ごろまで延々と呑み続けたからである。M氏との酒宴はとどまるところを知らないのである(写真下は店を訪れた有名人の色紙)。


三ちゃん食堂店内.jpg


 とまれ、この三ちゃん食堂は最高であった。昼間から哲学問答(実は、どうでも良い話し)を賢者であるM氏とだらだらと続けるのである。

 人生での贅沢なひとときとは、こういう知的(痴的とも書く)な話しを気が置けない先輩と語るときである。しかも、死ぬほど呑んだにもかかわらず勘定は高くない。いやぁ、こういう呑み方ができる店は貴重である。

 最後に。酒は昼から呑むと格別であるのぅ。なんだ、ただの酒呑みではないか。


新代田「吉田屋」のあさり煮込みラーメン

 昨日に続いて、中華料理屋の話しをする。


吉田屋1.jpg


 この連休に新代田(東京都世田谷区)「吉田屋」にあさり煮込みラーメン(正確には「あさりネギ生姜煮込みラーメン」)を食べに出向いたのである(写真は吉田屋)。

 実は、この店にお伺いするのは10数年ぶりである。おいらは永く世田谷に住んでいたのである。

 15年くらい前にテレ東の「浅ヤン」という不思議な番組があった。テリー伊藤が仕切っていたように思うのだが、その中に「行列のできないラーメン屋を救済する」という企画があったのである。

 今でも世田谷は全国有数のラーメン激戦区である。だが、当時はもっとすごかった。環七(環状7号線))には「なんでんかんでん」という伝説上のラーメン屋があったのである。畢竟、その周辺のラーメン屋は青息吐息の状態に堕ち入ったのである。

 で、そのときの企画である。

 周富輝(あの有名な周富徳の弟)が吉田屋を行列のできる店にしようとして、この「あさり煮込みラーメン」と「えびと玉子煮込みラーメン」を考案したのである。

 いや、この企画は面白いわ。そのテレビの影響もあって、この店は人気となったのである。おいらは、半年くらい経ってほとぼりの冷めたころ、このラーメンを食べに出向いたのである。

 その結論。噂に違わず、周富輝のラーメンは二つとも大満足であった。しかし、どちらか一つに絞れと云えば、おいらはあさり煮込みラーメン派である。

 あさりの味と生姜がうまくコラボし(恐らくオイスターソースも使っている)、はたまた、ネギの食感が絶妙で、それにチャーシューが麺に絡むのである。

 煮込みラーメンであるからつゆが少ないのだが、最後の一滴まですすってしまうという、これはまぎれもない禁断の味である。

 何回か通ったが、その後ニューヨークへ赴任し、さらには横浜に引越したのでご無沙汰をしていたのである。しかし、愚妻もこの味が忘れられず、今回、連休を利用して訪問した次第である。

 では、その「あさりネギ生姜煮込みラーメン」


吉田屋2.jpg


 いやぁ、味は昔と変わっていなかった。今でも絶品!

 感想。もっと早く来るべきだった。吉田屋、行列できなくてもよいから(ただし、お昼時には行列ができて欲しい)、こういう良心的なラーメンをいつまでも作ってください。お願いします。また、行きます。


西永福「武蔵野園」の親子重

 連休の谷間であるので、B級グルメを続ける。


武蔵野園1.jpg


 先月上旬のうららかな日、この日も愚妻と連れ立って西永福まで散策することにした。渋谷まで東横線で行き、そこから京王井の頭線西永福駅までの道のりである。

 目指すは、知る人ぞ知る釣り堀「武蔵野園」食堂(写真上)である。

 この店も、実は、テレ東「孤独のグルメ」で紹介された店である。松重豊のファンであるおいらにとって、この店の親子重ははずせない一品である。

 さて、その行程は、西永福駅で降りて高千穂大学方向に歩き、和田堀公園を越えると目指す釣り堀があるというものである。

 このロケーションが良い。ゆっくりと散策するという表現が似合うのである。駅を出てから周りの景色を眺めながら桜の名残を愉しむという風情がある。

 和田堀公園はそれに相応しい雰囲気を醸し出す、いささか広い公園である。その公園を突っ切ると目の前に「武蔵野園」が姿を現すのだ。

 釣り堀なのだが、食堂も併営している。しかし、この食堂、只者ではない。店内にはずらり、有名人の色紙が所狭しと貼ってある。ここに来ない役者は二流だよと、色紙が物語っているのである。

 とまれ、この店の売り?である親子重を注文する。


武蔵野園2.jpg


 和食を提供するお店(それは蕎麦屋であったりする)で食べる親子丼ほど美味しいものはない。それは、丼物の原点だからだろう。親子丼の美味しい店にハズレはない。

 この店も的中であった。親子重、まっこと美味であった。その後に頼んだお汁粉も絶品。大満足(付言すると、この店でも昼間から酒盛りをしている連中がいた。それがまた、よろしい)。

 ところで、帰路は「大宮八幡宮」経由としたのだが、境内では映画のロケをやっていたので、ビックリ。春先ではあったが、シテュエーションが初詣であったので、エキストラを含め全員が真冬の出で立ち。4月にこういうシーンを観るのもご愛嬌である。

 最後に。

 歳を取ると、こういう地元の美味しいものが気になるようになった。まだまだ、死ねないかのぅ。


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