2008/03/23(日)15:42
★「MCS」
★「MCS」
韓国のXK-2、日本・陸上自衛隊のTK-Xと
次期主力戦車の試作車輌が登場したので
今回は米陸軍の次期主力戦車
MCS(戦闘車システム)について書きます
MCSはFCS(将来戦闘システム)の中のひとつで
他にもICV歩兵戦闘車(22t、30mm砲、歩兵9名)、
NLOS-C自走砲(38口径155mm榴弾砲)、
NLOS-M自走迫撃砲(120mm迫撃砲)、
NLOS-LS発射システム(60連装VLS)、
RSV偵察監視車(斥候兵5~6名)、
C2V指揮統制車、
FRMV回収整備車、
さらに無人車輌
ARV-A(L)戦闘ロボット車、
ARV-RSTA偵察ロボット車、
MULE輸送ロボット車、
MULE対地雷ロボット車、で構成されています
ちなみに米海兵隊にもLAVシリーズの後継計画として
MEFFV(MAGTF遠征用戦闘車輌ファミリー
(MAGTF:海兵空陸任務部隊))という計画があって
10t級、20t級、30t級のベース車体があり、
12種類の派生型を予定している
FCSはC-17輸送機に3輌搭載するので
1輌あたり最大24tまでとなっている
その為に基本装甲はチタン装甲材
その上にポリマー複合材と防弾アルミ、
セラミックが組み合わされているだけ
追加のモジュラー式装甲を付けても
耐弾は30mm機関砲弾程度で滑腔砲弾は当然
ロケット弾でさえ防御不可能です
米軍は重量の増加する装甲防御を止めて
アクティブ防御システム(APS)を
防御のメインとする事にしたようです
APSとはレーダーにより脅威弾頭を捕捉すると
即座に擲弾を発射して脅威弾頭を迎撃すると言うもの
映像で見るとまるで車体の周囲に
バリアでもあるかのように思えるくらいです
ただし 僕が見たのはミサイルや
ロケット弾を迎撃している映像であり
これが秒速1200mを超える高速徹甲弾にも
通用するのか?は不明です
対戦車戦の場合はそれが出来なければ
意味無いですからねぇ~
攻撃力は軽量化された44口径120mm滑腔砲
ただ40t級のTK-Xでさえ同砲の発射時の
反動を抑えるのにアクティブ・サスペンションを
導入したくらいですからMCSがどこまで
反動に耐えられるのか?が心配です
砲弾は中射程誘導型の徹甲弾と榴弾
徹甲弾はミリ波レーダー・シーカーと
セミアクティブ・レーザー誘導式
榴弾は赤外線画像シーカーと
セミアクティブ・レーザー・シーカー誘導式
有効射程2~12Kmの撃ちっ放し式で
現代の戦車の交戦距離である約2Kmを超えています
多分 この戦車は戦車に対して常に
相手のアウトレンジから攻撃するような作戦を
取るのではないでしょうか?
逆に言えば接近されたらされただけ
撃破される可能性が増えるという事ですね
相手に対して常に位置的優位を保つ為に
優秀なC4Iを装備するようです
装備した複合センサーや潜望鏡に加え
人工衛星や無人偵察機、他の車輌など
全ての友軍とデータリンクし、情報を共有する
それらをディスプレイに3D表示して
目標を選定して攻撃する・・・
かなりテレビゲームに近くなりそうですね
乗員は従来のように砲塔には乗らずに
全員 車体に乗車
ハッチを開いて外を見るような事はせずに
周囲5面の多機能ディスプレイと予備ディスプレイ
のみを見て全てを把握する
乗員は操縦手と車長兼砲手の2名
フロント配置のエンジンは直列5気筒ディーゼル
696馬力で全電気式ハイブリッド駆動
砲塔もゴム製履帯もモーターで駆動している
一見すると未来的とも思えるが
よくよく細部を見ると現用最新技術の集合体なトコは
TK-Xによく似ていますね
けど どっちかって言ったら僕はTK-Xに乗ります
MCSはどうも「穴」が多そうで不安がありますね