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カテゴリ:映画、ドラマ
1994年。アメリカ。ジョン・カーペンター監督作品。
タイトルを聞くと反射的にラヴクラフトの「壁の中のネズミ」かと思うのですが、実際にはピックマンとかいろいろな部分でラヴクラフトしているものの、オリジナルだと。 それを読むと狂気に陥る、と言われるベストセラーホラー作家が失踪し、敏腕保険調査員が作家の行方を捜すことに。やがて彼は、作家の描く架空の町「ホブの町」へと導かれていく。「スーパーナチュラル」な力によって。 とどのつまり、作家が描くことによって現実になっていくんである。これが恋愛小説作家だったら良かったのに、ホラー作家で、あまつさえおぞましき不浄の怪物に操られているときたもんです。世界は破滅めがけてまっしぐら。 本が読めなくてもご心配なく。ベストセラーだから、映画化にもなっちゃいます。おかげで、狂気は世界中に広がっていくのでありまする。 視覚的にいいなあ、と思ったのは、老婆が夫をげしげし惨殺してるシーンとか、作家が現実を破りさる(本のページが破れる)ところとか、絵画が動いていくところとか。怪物は見ない方がいいかも。シルエットと音だけの方が好み。(もちろんいいできの造形でしたが) 主人公がどんどん正気を失っていく様を見ながら、「私だったら、最初の三十分でもう正気を失ってるよ」と思ってしまうほど。やーな感じがぐーです。 ただラヴクラフト的かと言われると、ちょっと困りますが。今まで見た中では「ダゴン」が最も原作の色合いを残していたように思います。 とはいえ、個人的にこの「マウス・オブ…」もけっこう好き。不快感が何とも言えません(^^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年08月31日 18時57分19秒
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