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2005年01月21日
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カテゴリ:本、マンガ
「グリフィンの年」(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/創元推理文庫)

 「ダークホルムの闇の君」の続篇。だいたい9年後くらい。当時、末っ子だったエルダ(グリフィン雌)も魔術師大学に入学。下に兄弟(翼の生えた人間)二人もでき、口達者な可愛い夢見る乙女だ。彼女と同じ新入生5人はそれぞれが悩みを持ち、何かを背負っている人間たち。友情を育みながら魔法を学ぶエルダだったが、次から次へともめごとが起きて、大学はてんやわんやの大騒ぎになってしまう。

 という話。前作で主人公だっだダークの娘が中心で、楽しいことこの上もない。グリフィンの女の子が主人公!! それもとびっきり魅力的で、可愛い。友人たちも、相変わらず個性的だし、今回は特に「自我」と「自立」がテーマなだけに、それぞれの悩みや葛藤も見逃せない。というのも、それらは物語や魔法と深く絡み合っているから。こういうところが、ダイアナ・ウィン・ジョーンズだな、と思ってしまう。

 ものすごく複雑な模様を描いているのに、それをいとも簡単にさらりと表現してしまう。生半可な筆力では、まず無理な芸当だ。

 もちろん前作で活躍した人物もたくさん出てくる。エルダの魅力的な家族たちも。結婚して子持ちになったものもいれば、モテモテになったもの、恋愛中のもの、新婚、それに恋に落ちたものも。特に才能はあっても使い方が分からなかった、長男キット(グリフィン)、次男ブレイド(人間)が、9年の間に、世界四大魔術師の二人(?)になっていたところが、嬉しい。前作に比べて、二人とも何と成長してカッコよくなったことか。うう、息子の成長を見ているようで、私も嬉しくなってしまう。

 ずいぶん昔に、二、三度読んだだけだったのだけれど、今回また改めて読み直して感動。面白くて夢中になって読んでしまった。

 本当に面白い話って、何年たっても、何回読んでも、やっぱり面白いものなんですね。

 暗くなくて、明るい、楽しい雰囲気なのも嬉しいし。

 ファンタジー好き、動物好き、学園友情ドラマ好き。この中のどれかが当てはまったら、間違いなくハマるかと思います(^^)





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最終更新日  2005年01月22日 14時11分25秒
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