文章で飯を食う

2005/12/14(水)22:21

すぐに役に立つことは、すぐに役立たなくなる。

あの本、おぼえてる?(191)

 わたしの職場は、公立高校です。  以前、”職権乱用! ”で、書いたように、我が校の図書館は、いろいろとおもしろい本があります。  今日も用事があったついでに、「続弾!問題な日本語」は、買いませんか?と、聞いてみると。  「生徒からリクエストがあったので、注文してありますよ。すぐ、tuitelさんの顔が浮かびましたよ。当たった」  とのこと。    今回は、職権乱用じゃないですよ。 「続弾!問題な日本語」  で、いろいろとおしゃべりをしているうちに、予算の使い方の話になりました。  1年分の予算が決まったら、早めに本をそろえて、生徒に読ませるべきだと言う意見があります。早く買えば、早く買うほど、読める期間が長くなるわけです。  ところが、最近はベストセラーとか、注目作の入れ替わりが激しくて、年度初めに予定が立てにくくなっています。  やはり、年に何回かは購入しないと、生徒を図書館に呼び込みにくくなっているのです。  今の子は、とりあえず、おもしろい本でつらないと読書の習慣がつかないようです。  「読書って、教養のためにやるのよ」って言うと、「じゃー、すぐにためになる本を教えて」となるそうです。  今の子はすぐに結果を求めます。これは、社会全体の風潮がそうなっているからです。子どもは最も影響を受けますから。  すぐに役に立つ本は、すぐに役立たなくなるんですけどね。  たとえばプラモデルの設計図はすぐに役立つけど、作ればおしまいです。  おもしろい本は、今すぐは役に立たないけど、後で、じっくりと効いてくるのです。  漢方薬みたいにね。      ← 無料メールマガジン。「応援メール」です。登録はこちら。試しに一つ、お願いします。 ※1 「博士の愛した数式」が、新潮社から学校に寄贈されてきました。第1回本屋大賞受賞と映画化を記念してのようです。  文庫本のハードカバーが二冊。なかなか、カッコイイです。  図書館には単行本がすでに入っているので、一冊借りてきました。うれしいなー。 ※2 ”犯人はわたしです。”で書いた、高専受験は、どうやら本決まりのようですが。長男が中学校の担任に相談したら、慰留されたようです。  高専受験については、これからは、学校との交渉になりますね。

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